酉の市は、
鷲神社、酉の寺、大鳥神社など鷲や鳥にちなむ寺社の年中行事として知られ、
関東地方を中心とする祭りである。
多くの露店で、威勢よく手締めして「縁起熊手」を売る祭の賑わいは、年末の風物詩でもあります。
関東地方では鷲宮神社(埼玉県久喜市)が鷲神社の本社とされています。
日本武尊が東征の際、
同社で戦勝を祈願したとされて、
古くからこの神社を中心に「酉の日精進」の信仰が広まり、
12月の初酉の日には大酉祭が行われるといわれています。
「酉の日」は、
毎日に十干十二支を当てて定める日付け法で、
「酉」に当たる日のことで12日おきに巡ってきます。
ひと月は30日なので、
日の巡り合わせにより、
11月の酉の日は2回の年と3回の年があります。
初酉を「一の酉」、次を「二の酉」、3番目を「三の酉」と言われていま。
縁起物の代表である熊手は、
鷲が獲物をわしづかみすることになぞらえ、
その爪を模したともいわれ、
福徳をかき集める、
鷲づかむという意味が込められているようです。
熊手は熊手商と買った(勝った)、
まけた(負けた)と気っ風の良いやり取りを楽しんで買うものとされ、
商談が成立すると威勢よく手締めが打たれる。
(商品額をまけさせて、その差し引いた分を店側に「ご祝儀」として渡すことを「粋な買い方」とする人もいるようで、手締めはこの「ご祝儀」を店側が受け取った場合に行われる場合が多いらしいです。つまり、この方法でいくと結局は定額を支払っているわけだが、ご祝儀については明確に決まっているわけではなく、差し引き分以上の場合もあれば、小銭程度であったりと買い手側の意思に依存しているようですね。)
熊手は大小様々なものが売られており、
主に売り手の思惑により年々大きくしてゆくものともされています。
「三の酉」まである年は火事が多いとの俗説があるというのです。
そのため、
三の酉がある年には平年にもまして、
歳末にかけて、
社会一般で火の用心が心がけられ、
熊手商の多くは縁起熊手に「火の用心」のシールを貼って売っているようです。
また、
浅草の鷲神社・酉の寺 長國寺では、
吉原が近かった為、
酉の市にかこつけて旦那衆が家を空け吉原に遊びに行くのを防ぐために、
家の女房が三の酉は火事が多いと言ったとの説もあるようで、面白いです。
横浜市の金刀比羅大鷲神社の酉の市は市の無形民俗文化財です。
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