アシダカグモは、
駆除スプレーを使用して退治してしまうと
私たちにデメリットが生じることをご承知でしょうか。
アシダカグモは
戸外に巣を張らずに、
部屋の中などを歩き回って
エサとなる昆虫を捕食する種類のクモとしては、
我が国でも最大級といえるもののひとつです。
しかし、
そのアシダカグモの見た目がたいへんグロテスクなために、
昆虫が生理的に苦手という人にとっては
脅威ではありますが、
同時に益虫としての側面があることも事実です。
江戸時代でも、
ゴキブリなどの害虫は
現在と同じく駆除しておきたい害虫でした。
昔の時代から
アシダカグモはゴキブリ退治をしてくれる強い味方ですが、
日本に生息していたというよりは
日本にわたって来たというのが正しいです。
この江戸時代についての情報はあくまでも推定なので、
その他にも商船に紛れてアシダカグモが
日本にやってきたなどの話もあります。
主な日本のアシダカグモ科の分布地域は、
本州全域と四国や九州です。
東北地方については、
福島県より西の地域に
アシダカグモが生息しているので
寒さには弱い生態的特徴があります。
そのため、
北海道や冬に降雪量が多い傾向にある、
石川県や新潟県ではあまりアシダカグモの分布確認がされていません。
アシダカグモ科は夜行性なので、
日中はあまり遭遇する可能性が低いと言えるでしょう。
住宅などにゴキブリなどの害虫を見かける場合が
夜に多いということもあってか、
アシダカグモも
ゴキブリを捕食する可能性は
夜の時間帯が非常に高いということができます。
また、アシダカグモが静かな薄暗い場所を好むという点でも、
両者は一致していると言えるでしょう。
両者に何か違いを見出すというならば、
アシダカグモ科が捕食する側で
ゴキブリが捕食される側だということです。
もちろん、
アシダカグモは
ゴキブリ以外にも小さなネズミやムカデなどの害虫も捕食するので、
一部の方の間では「軍曹」という愛称で呼ばれています。
アシダカグモはその方法ではなく、
夜中にあたりを徘徊しながら
獲物をハンターのごとく捕食をします。
例えるならば、
アシダカグモは
クモの糸のトラップを使って獲物を捕らえるというよりは、
相手に一気に襲い掛かるアサシンのようです。
さらに、アシダカグモのもう一つ特徴を挙げるならば、
一度殺して捕まえた獲物を食べている最中に
他の獲物が来たら食べている獲物を一度放って
もう一つの虫や小動物を捕食します。
このアシダカグモがそういう習性ということで、
このことからも
その場にいる害虫がいなくなる可能性が高いことが理解できます。
見た目は大きくて非常にインパクトのあるアシダカグモですが、
毒を持っているようなタランチュラとは違って毒を持っていないので、
人間には害はありません。
強いて言えば、
欠点は
そのアシダカグモの猛烈な見た目に
びっくりしてしまうということくらいです。
家の中でこの種のアシダカグモを見かけた場合は、
家の害虫を全て片付けてくれるかもしれません。
見た目がゴッツイですが、
私たち人間にとってはありがたい存在です。
#トントンヘッド
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