アトリエ天藤一級建築士事務所 ATELIER TENDO

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軟弱地盤

2007-10-03 | コラム 

Serabi_2今回は軟弱地盤について書きました。

一般的には住宅などの「地盤」は、標準貫入試験やスウェーデン式サウンディング試験などにより調査します。

その結果得られた「N値※」や土質データ、建物の重さや規模、施工条件、経験などをもとに、地盤改良などが検討されます。

※N値 地盤の強度をあらわす数値。標準貫入試験による。(標準貫入試験値)地盤の硬さや締まりの程度がわかる。基礎の設計などに利用する。

軟弱地盤
おおよそ地表面下10mまでの地盤に
・腐植土 植物遺体や分解物が多量に含まれる土。
・粘性土でN値が3以下
・砂質土でN値が5以下
などの土層がある場合です。

要するに「軟弱地盤」は締まりの無い地盤を指します。
多湿による被害が起こったり、
道路を走る車の振動が大きく伝わったり、
地震のゆれが増幅するなど、多くの不具合が起こる可能性があります。

「軟弱地盤」に適切な処置をしないで建物を建てて、その建物が不同沈下を始め、沈下量が大きくなると、基礎にひび割れが生じます。
そして窓やドアーなどの建具の開け閉めがしにくくなったり、壁紙にシワができたり、沈下の影響が広がってきます。
やがて高気密・高断熱などの機能に支障をきたし、
戸締まりができなくなるなど、不便が重なります。
そして、建物の老朽化、倒壊を早めることになりかねません。

地盤を調べて軟弱な地盤に建築する場合は、地盤改良や基礎や杭など構造的な対策がとられますが、事前にそれらしい怪しい地盤だと分かる方法は無いものでしょうか?

次回は 「軟弱地盤を読む」軟弱地盤を見分ける方法です。


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