いいことばっかり書いてて
休耕田や耕作放棄地の雑草を刈ろうと購入された方に
想像してたのと違うじゃないか!
こんなことなら別の機種にするんだった!
等々、後悔することのないように
歩行式のハンマーナイフについて
いちオーナー&使用者として
デメリットもご紹介しておきたいと思います
まづ
雑草はその種類によって処理(粉砕)スピードが異なるってこと
特に休耕田にした途端に目立つようになるのが
背高泡立草(セイタカアワダチソウ)
(↓ ココでは長年稲作をしていたのですが、繁殖力が絶大なので休耕してたった2年ほどでこんな感じになってしまいました。)
いまでもきっとデマを信じている人が多いと思いますが
花粉症やアトピーの原因だとかの害草説
その後いろいろと調べてみると
萩の代用となったりと、ただの雑草ではないみたいですが
それでも背丈を超すほど成長するし茎は木のように固くなって
馬力の小さな刈払い機では切断が困難なほどになるので
親の仇のように花が咲かせないように刈り取っていましたが
ハンマーナイフでは例え2m近くなってても
比較的簡単にバリバリと刈ることができました。
これは茎が比較的簡単に粉砕される種類だからなのでしょう
(とはいえ、硬い茎が多ければ刃の摩耗も早いと思いますが)
↓これは別の休耕田で、20年以上耕作放棄していたため
やはり背高泡立草が密集していたのですが
ハンマーナイフでほぼ月イチで刈り続けていたところ
マメに草刈りしていた甲斐あってか
それともアレロパシー(根から周囲の植物の成長を抑制する科学物質を出す)が
原因なのかは不明ですが
去年辺りから元稲作をしていた休耕田の一箇所では
稗なのかススキなのか
土地によって成長の度合いが異なるのですが
2mを超す茎に粘りがあって
ハンマーナイフでは切断できない草が異常発生するようになってしまいました
この稗なのかススキなのか正体不明の草は
ハンマーナイフでは切断することが困難なため
刈高を上げて、速度をローギア(1)に落としても
茎を巻き込んでしまいエンストの連続
茎を巻き込んでナイフ側の速度が落ちてきたら
ハンドルを押し下げてナイフを浮かせ
クラッチを調整しながらトルクを高めては
巻き込んだ草を吐き出させるようにしてみるものの
Vベルトが過熱して焦げ臭い匂いがする始末
結局諦めて 刈払い機で荒く刈っておいて
後日枯れて乾燥させてからハンマーナイフで粉砕することにしました
それにしても真夏の作業は辛いですよ~
汗だくで熱中症スレスレまで頑張っても
ハンマーナイフで2時間ほどで処理できる面積が
6時間かけてたったの1/3程度
(ようするに1/9の処理速度)
こうならないためには、この粘りのある草が成長する前に刈るしかなく
7・8月の間は半月に一度は刈ると決めておいた方が良いのかもしれません
【※新替えした刃にも原因がありそうです。】
【純正と違って肉厚も違っていたし、靭性と強度にも問題がありそうな気がします】
【去年まで使っていたオリジナルの刃では、同程度の稗もどきの草も時間をかければ刈れてました】
それにしてもこの雑草
背高泡立草に負けじと成長を早めているようです。
水路の近くには、いまでも背高泡立草が残っているのですが
相手の成長を阻止するために茎を伸ばし、覆いかぶさって陽が当たらないようにしてる様子
昨年も8月に同様の状態になっていたことを考えると
日照りが強く雨も降らない時期に勢力を拡大しているみたいで
自然界の凄さを目の当たりにした気分です。
あと、別の休耕田でも
同じように背高泡立草がほとんどなくなったものの
イネ科の稲穂をつけない葉だけのような雑草が密集し
こちらはハンマーナイフで細かく粉砕され牧草に最適そうな状態になるのですが
これがナイフのケース内が目一杯溜まり
やはり速度を落としてハンドルを押し下げて定期的にケース内の草を吐き出しては処理しています。
(稗のような粘りで巻き付くわけではないので、気をつければエンストまで引き起こすことはありません)
ということで、歩行式のハンマーナイフだけではないと思いますが
茎が短くて柔らかいうちにこまめに刈ることによって
消耗部品の寿命を延ばし、効率(処理速度)も良好な状態で
維持できるものと思います。
この歩行式ハンマーナイフモア
元来、畑などで収穫した跡の茎などを粉砕するのが
このタイプのハンマーナイフの用途だったのかも
なので思いっきり雑草だらけの荒地を刈り続けるには
負荷がかかりすぎるのかもしれません。
その他の雑草についても
こちら↓をご利用して探してなんの草なのか調べてみるのもいいかもしれません。
http://chiba-muse.jp/yasou2010/
http://ibj.iskweb.co.jp/dictionary/
さて、次は保守(メンテナンス)について
2012年の夏に購入してから
4月~12月の間だけ稼働
月1回使用 (約5時間/回)
年間運転時間 約45時間/年
①オイル交換(エンジン、ギア)&グリス注入:
毎年1回(50時間毎)
(エアクリーナー洗浄&オイル補給も)
②ナイフの刃:(38枚+ボルト&ナット19組)
1年半以内に反転
3年少々で新替え
※ 約20,000円程度
③Vベルト:
走行ベルト(4年目でボロボロ)
ナイフ中間ベルト(4年になる前に切断)
ナイフ駆動ベルト(ほとんど問題なし)
※ 3本で約9,000円(標準小売:コーナンなら半額以下で購入可)
④エンジンスイッチ(非常停止用):
2年目で断線
〔インシュロックを使ってケーブルが回転部に挟み込まれないよう調整することをお勧めします〕
〔停止位置でアース(接地)となり停止する構造のため、切断してもエンジンは停まらないので注意が必要です〕
〔ケーブルが切断されてエンジンが停止しなくなったら、
スパークプラグを引き抜くか燃料コックを閉じてキャブレターのドレンコックを開いたら停めることができます〕
反対に、エンジンをかけようとしても
全くかからくなった場合は、断線した線が接触状態になってることも考えられます。
この場合は、スパークプラグを外し
エンジンのラジエーター部に置いて
スターターコイルを引っ張ってスパークが飛んでれば
電気が流れてると判断できます。
20代の頃、南太平洋の孤島で船外機の修理を頼まれ
電気系統が生きてるかを調べるために
ハイテンションコードにドライバーをツッコミ
素手でブライバーを握ってコイルを回し
高電圧の強さで計ったことがありました。(現地人に教わって)
でも、この方法は絶対にお勧めはしません
ヘタしたら死ぬっての
冗談はさておき
一番簡単に断線の有無を確認するには
停止ボタンの下から出ている中の2本の電線だけを引っ張って
ズルズルとワイヤーが出て来たら断線してるのが一目瞭然でわかります
その場合は、アースボルトを外し、エンジン側のギボシ端子を外してから
カバーを断線の位置で切断し、電線をカバー内に押し込んでから絶縁被覆圧着スリーブで繋ぎ
再度カバーの切断部を合わせて絶縁ビニールテープ等で巻けば簡単に修理できます。
⑤今度予想される交換部品:
ボールベアリング (5種類 計16ケ)
オイルシール(3種類 計6ケ)
※年間運転時間が45時間程度であれば10年は大丈夫な気もしますが・・・
6202 x 8, 6006 x 2, 6203 x 2, 6004 x 2, 6206 x 2
ad 35558 x 2, ue 15307 x 2, ue 12227 x 2
モノタロウで 合計5,500円程度
雑草の種類や刈高(地面に接触させると刃の摩耗量は早い)によって
一概に運転時間だけで判断できませんが
この程度の保守が必要になることを心しておいた方が良いですよ。
あと、中古の購入を検討されている方も
これらの消耗部品がどこまで整備されているか
事前にしっかりと確認されるようお勧めします
追記: 最近、ネット上に草刈りの宣伝がしょっちゅう現れるようになってしまいました
キャッチコピーが ”一坪500円~” なんだそうで
今後、農業従事者が高齢化から離農するようになって
ますます休耕田が増えていくことを考えたら
商売になると思ったんでしょうね
いっそのこと
自分も商売をたたんで
草刈りとハンマーナイフや刈り払い機のレンタルでも始めようかな
(法人で定款に事業内容を追加したらいつでも始めれちゃうので)
近々、ユンボかトラクターに取り付けるハンマーナイフの導入も検討中
ネット上の業者のような高額な金額設定をするつもりはありませんから
ご興味がある方は気軽にお問合せ下さいね
一年草(稗等)か多年草(ススキ等)かによって駆除方法が異なりますが、一年草で有れば種を付ける前に刈り取る(翌年に発芽する種を作らせない)方法で駆除出来ます。
耕作中の田圃などでは夏頃に稗を手で抜いて駆除する場合もあります。
多年草の場合、・・・かなり厄介ですね
1)遮光により成長を阻害する方法
防草シート(高速道路の法面などに敷かれている分厚い樹脂製シート)を敷き詰める 面積分のシートが必要に成り、不要になった場合の処分が問題になります。
2)根まで枯らすタイプの除草剤を散布する
広範囲への散布の場合は多量の薬剤と動力噴霧器等の機材が必要になる。
散布地周辺にいろいろと面倒くさい方がいらっしゃるようなので、トラブルの種になる可能性もある(実際には適切な散布方法であれば周辺への薬害はまずありませんが)
3)根ごと取り去る
多大な労力が必要になります。
植物は、葉が成長しながら同時に必要な養分を生成し、種子や地下茎に蓄えます。
そのため、こまめに刈り取りを繰り返し、養分を作らせない&初期成長の為の養分を消費させるといった兵糧攻め的な駆除方法もあるようです。
一年草か多年草かの判別は一株を抜いてみれば解ります。
その株だけが独立していれば一年草、地下茎で繋がっていれば多年草になります。
>日照りが強く雨も降らない時期に勢力を拡大しているみたい
ということだと、多年草の可能性が高いですね。
雑草の詳しいご説明ありがとうございました!
出張が重なって返信が遅くなり失礼いたしました。
さて、1年草と多年草、勉強になります。
セイタカアワダチソウは、太くなっても抜けるけど多年草なんですね~!
あと稗だと思い込んでる雑草、根が株のようになっててススキなのかもしれません。。。
この株がまた大きくて硬くてハンマーナイフの回転を妨げるから頭の痛いところです。
8月に刈ってると稗の実のような粒が散らばるので稗だと思い込んでましたが、ススキだったらいっそのこと萱場にして萱を収穫するのもいいのかな?
なんて思ってしまいました。
そうなると、ブログネタがなくなるかな(笑)
同じ奈良県人です。
草刈りを延々と検索しているうちにたどり着きました。
ブログ主さまのような広大な土地ではありませんが、、
草刈りにはその都度、重労働に困っています。
主さまのブログにたびたび出てくる
ハンマ―ナイフの仕事に興味津々です。
機械等々、草刈りの記事
楽しみに待ってます!
よろしくお願いします!
直ぐにレスしなければと思いつつ、出張続きで返信が遅くなり大変失礼いたしました。
また新しい記事でお知らせしようと思いますが
山羊でも飼おうか、それともいっその事水牛で農耕するのも面白いかな等々
悩みに悩んでおりましたが、
とりあえずディーゼル9.5馬力の耕耘機を買うことにしました!
どんどん歳とってゆくことを考えると
トラクターにするべきと思いつつ・・・
せいぜい耕耘機しか入れない畑があって
これまで義父が家庭菜園で使っていたのですが
作業中にケガ(骨折)してしまい、その畑もどうにかしなければならなくなり、とりあえずすぐにでも使える状態を維持しなければと耕耘機を買うことにしちゃいました。
ゆくゆく、休耕田をハウス栽培にする時にも
耕耘機だったら中でも作業しやすいかなって
あと、2・30年使った中古でも結構高値で取引されていることからもし使わなくなっても処理が楽かなって考えなんですけど、さてどうなることやら
草払い機もクラッチ交換したり、新しい背負い式のを買いましたので、また新しい記事で長短をご案内させていただきますね。
【ハンマーナイフのこと、機械のメンテのことなど
お気軽にご質問下さい。】