書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

閑話  一番美味しい赤ワイン

2011-04-08 20:17:53 | Weblog

もう大分前に成るがアルザスのコルマールに一週間ずつ滞在したことがある。
コルマールに親しい友人が居て、彼の家を拠点にイタリヤから南仏を一ヶ月くらい旅したことがあるのだ。
その前後に彼の家に厄介になったと言う訳だ。
コルマール、素晴らしい街だ。
中世からルネサンスの街並みが今でも並んでいる。
ウンターリンデン美術館にはドイツ中世絵画を代表するマティアス・グリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』が展示されている。
掲示の写真はウンターリンデン美術館の前だ。
余り知られていないが、た自由の女神像を作ったフレデリク・バルトルディはコルマールの出身である。

最近、と言っても一寸古くなったが、こんなエピソードがある。
コルマールのともに評判がよい有名な二軒のレストランが有ったがある事件を機に、
その二軒の一軒は益々繁盛しもう一軒は益々衰退の一歩を辿った。
その事件と言うのは、浩宮様と雅子様がコルマールでデートをされたことがあった。
その時、その二軒のレストランで食事をされたのだが、
一軒のレストランは「そんなことはありません」と最後迄とぼけ通した。
ところがもう一軒のレストランは「此処で食事をされました」と公言した。
どちらがどちらか言うまでもないと思う。
さて、話が長くなったが、
アルザスもワインの美味しいところだ。
コルマールの古い酒屋で主人ご推薦の赤ワインを買った。
それが「シャトー・マルゴー」だった。
コルマールの酒屋の主人が何故「シャトー・マルゴー」を推薦したか未だ以て理解出来ない。
私が「一番美味しい赤ワイン」と云ったのに思わず反応したのかもしれない。
しかし、美味しかった。









閑話 ワイン

2011-04-07 16:02:29 | Weblog
ドイツワインには幾つか想い出がある。
もう数年前に成るだろうかシュヴァルツヴァルト(黒い森)に隣接するバーデバーデンへ行った時のことだ。
バーデン・バーデン、華やかな美しさと洗練された落ち着きを持った街だ。
有名な保養地であり、カジノ、温泉、競馬場など観光施設も充実している、
味合えば味わうほど多彩な表情を見せる町だ。
近くのお城に案内された、半端なお城ではない。
眼下をラインの支流がゆったりと流れる。

そこでご馳走になったのがドイツワインだ。
そして、驚いた事に初対面のホストはリルケのお孫さん、
文学の話に花が咲く、そして続いての話題がドイツワインだ。
リルケさんのドイツワインに対する蘊蓄に耳を傾ける。
この辺りで作られ飲まれるのは圧倒的に白ワインだ。
南ドイツでは気候条件が悪く黒葡萄も充分に色付かない、良質の葡萄が穫れないのだ。
しかしながら、リルケさんは頑として赤ワインをリコメンドする。
理由は、葡萄の皮には防腐剤、殺菌剤の作用をする成分が含まれているから、とのことだ。
白ワインには人工的な防腐剤、殺菌剤が一杯入っているのだ、と言う。
「日本人は白を好む人が多い」と言うと、
「いや、ワインは赤だ」
頑固なリルケさんだった。