今でも

今でも
「夏の花火見ました。何て言えばいいか…よかったです」
って言われる事があります。

アユと凛の花火は本当に良かった。
本当にステキな誕生日プレゼントになったと思います。

それが普通に
「お誕生日おめでとう！」の花火だったら
それ程ではなかったのかも
今を生きていないアユと凛にだから
沢山の人が思いを寄せてくれたからあんなキレイな花火だったんですよね。

でも
キレイな花火なんかあげなくていいから
元気でいて欲しかった。

そこに沢山の人の思う気持ちなんかなくていいから
目の前で笑っててほしかった。
会えなくてもいいから
電話だけでも
メールだけでもいいから
「元気だよ」って
凛の成長した写メを送ってほしかった。
生きててくれるだけでよかった。

生きててほしかった。


昼間の空は眩しいけど
星空の夜は
この中の何処かにいる様な気がして
「探さなきゃ！」って思ったりして…

現実が現実かどうだかわからなくなる。
自分の思いが妄想なのか現実なのかわからなくなる。

それでも朝は必ずやってくるんですよ。

心の闇は抜けないから
そこには朝はこないんですけどね。



花火はよかったですよ 本当に
「よかった」の意味が悲しいですけどね。