会社の景気が最盛期にあり、社長様がこの世の栄華を満喫していた頃の事でございました。
いつものように、突然素晴らしいアイディアを思いついたのでしょう…朝礼にて社長様より次のような訓示がありました。
「会社の売り上げも良く、皆さんに利益を還元していきたいと思います。
そこで、まずはパートの皆さんから3名を、正社員に切り替えたいと思います。」
「人選はこれから進めます。
メンバーは近々発表致しますが、次年度以降も継続して正社員への切り替えを進めていきますので、今回選ばれなくともがっかりしないで下さい。」
と意気揚々、ド~ンと大花火を打ち上げられまして、鼻息荒く得意満面でございます。
わたくしを含め誰も知らない話でしたので、朝礼から社内は騒然と致しました。
さて、正直申しましてマズイやり方だと感じました。
第1に、
パートさんから3名を選び出すのは、とても困難な状況です。
KYなる社長様の、鋭敏過ぎるセンサーでも、微妙な人間関係を捉えきれておりません。
(まぁもっとも、ハナからそのような情報は必要ありませんか。ナハナハ)
わたくしは改めて、まっこと女性集団をまとめるのは難しいなぁと痛感していたのですが、そのような工場内の状況において、社長様ご夫妻は一番やってはいけない行為を平気でなさっておりました。
それは…
「依怙贔屓」
で、ございます。
まずは社長様、以前居た事務員さんに対し、
「◯◯ちゃんっ」
などと、勝手にあだ名を付けてお呼びになりご寵愛になられ…
(バカ社長丸出し…まぁ気持ち悪がられて、お辞めになりました)
かたや社長様ご夫人は、若年のパートさんを我が子のように寵愛なされ、本名に由来する英語のニックネームを付けてお呼びになり…
(後日、この若者はここでのキャリアを足掛かりにトラバーユを成功させ、社長様のご尊顔に後足で砂をはきかけて去って行きました。
歯噛みして悔しがる社長様ご夫人…
それを端から見ていたパートさん達は陰ながらヤンヤの喝采…
だった事でしょう…)
このような人事に対して、経営者の贔屓目を入れる行為は決して行なってはいけません。
何事もコンセンサスは大事ですよ~
さて~何を優先して選抜なさるのか?
・勤続年数?
・作業の早さ?
・スキルの多さ?
候補者は勤続年数順に以下の通りです。
(カッコ内は年齢順)
ON(①)
IT(⑤)
OB(②)
SS(④)
TD(⑥)
TR(③)
といったところまでか…
他にも数名おりましたが、スキル的に社員への登用はありません。
私の中で選ぶならば、
1.確実な作業と指導力に定評のある。
OBさん
2.検査装置を使いこなし、指導力もある。
ITさん
3.作業が滅法早く、ムードメーカーである。
SSさん
の3名が当確か?となりますけれども…
(作業上の個人的希望含み)
そこで大問題となるのが、以前このブログ「相棒の入院」編に登場しました、
最年長ではあるが…
・作業ミスが多く、
・すぐに人をこき使い、
・プライドばかり高く、
・いつの日かお局様になる事を夢見る…
「ONさん」
この方を除外しなければなりません…
しかし、この方を外すにはそれ相応の理由付けが必要となりますし…
さて、クリアしなければならない高いハードルになります。
そういえば、リストには載せていませんが、ONさんに次ぐ年長者である事務員さんも
「私は、ないない~」
と否定しつつ、少しだけ期待なさっていたのですがねぇ…
第2に、
このような人事は、長い時間を空ける事無く発表しませんと、次々と勝手な憶測が生まれて論功行賞とは逆の面が生じかねない…と、思います。
案の定、休憩時間ともなると度々その話題で持ちきりです。
(その休憩室の様子を事務室の戸を細く開けて聞き入り、情報収集に余念のない社長様…姑息な鼠野郎め…)
社長様が朝礼で発表されてから、どれ位時間が経過したかスッカリ忘れましたが、1週間か2週間が経過し皆の期待感を散々高めた上でようやく発表の運びとなりました。
社長様
「先日の社員への登用の件を発表したいと思います。最初に…」
「OBさん」
(予想通りであります)
「次に」…
「SSさん」
(ん?え?は?順番が違う?ITさんが抜けた…次は誰???)
「最後に…TDさん」
(おぅっ想定外!…やってしまった…)
正直、顔から血の気が引きました…
しかもあらぬ事か、発表の次に語り始めたのはONさんとITさん2名の落選理由です。
「社員への登用は年齢制限を40歳(だったかな?)としますので、ONさんは社員への登用を見合わせました。」
との事。
まぁ~なかなか批判を受けにくい方法を見つけ出したモノです。
流石は姑息者!
(これにより事務員の方が社員登用される線も消しました。)
さて、問題はITさんを落選させた理由です。
「ITさんについては、出勤率が悪いので今回は見合わせました。」
確かに…学校行事やお子さんの病気などで遅刻早退欠勤は多いのですが、急ぎの仕事が出た場合などへの貢献度が、全く考慮なされておりません…
朝の早出や遅い時間までの残業など、この方のおかげでかなり助けられて来たはずです。
まぁ実際に一緒に作業していないから判らないでしょうね、社長様は…。
しかしコンセンサスを得ようとして、このような無用のお話しをなさるのでしょうが、余計な事をしたものです。
僅かばかりの期待を打ち消された上に、自身の落ち度を指摘される訳ですから、ガッカリさせておいて更に打ちのめす、死者に鞭打つかのような粗末なやり方です。
論功行賞の下手糞な愚か者め!
お断りしておきますが、わたくしからのTDさんへの評価が悪い訳ではありません。
あまり器用な方ではありませんし作業の手が遅い反面、確実な作業が出来る方なので、わたくしは最終の仕上がり確認検査を任せておりました方です。
次年度でも充分でしょう、とのことです。
しかし…時間をかけて散々皆さんの期待を煽っておいてこれか…
だからお粗末な人間だと言われるのだよ社長様よ。
結局のところ、ITさんと仲の良いSSさんも社員への登用をご辞退なされ、OBさんとTDさんの2名のみが社員へと昇格なされました。
しかし社長様には この行為すらも面白くありません、
「馬鹿だよなぁSSさん、社員断ってきやがった。」
と、何時にも増して仏頂面で話してきました。
己が指示したことに対する反発行為に、相当ご立腹しております。
(社長様の人徳の無さが為せる技ですよ…お馬鹿ちゃん)
社員昇格発表前に、SSさんご自身から楽しげに質問された事がございました。
「◯◯さぁ~ん、誰が社員になりますかねぇ~」
と、結論を知らない私は余計なことは怖くて言えません。
ただ、すごく楽しげな様子だっただけに今後の展開が不安でなりませんでしたけど…
しかし相変わらずの、粗末で下手な人事をやったもんです。
「金回りが良くなったって、愚鈍な経営者を脱する訳ではないのですがねぇ~」
と、杉下右京さんに言わせてみたい…
従業員たちに、散々憶測させる時間を与え、皆の期待感を散々高めておいて、結局は誰一人…
いえ社長様以外は、誰一人満足のいく結果ではなかったのですから。
そうそう、社長様がTDさんを見初めた理由は判ります。
口答えを決してなさらず、とても従順な方だからです。
(誰の言う事でも素直にお聞きになる方でした。)
ですから社長様はTDさんの登用を当初より念頭においた上で、今回の件を発案なされたのでしょう、と後から気付きました。
なのでITさんとSSさんは その社長様の企みの犠牲者とも言えます。
この社員登用制度ですが、翌年にはOBさんが退社してしまい、その後しばらくして ただ1人の女性正社員となってしまいツラくなったTDさんが、パート従業員へ戻りたいと社長様にお願いして、雲散霧消と化してしまい、平家による福原への遷都に等しい愚策となったのでした。
(今般流行りの大河ドラマにかけてみました…)
社長様、渾身の策「社員登用制度」は、社長様の人格同様まったくもってお粗末な結果と相成りました。
天上人には、庶民の気持ちがおわかりには…ならぬのですねぇ~
いつものように、突然素晴らしいアイディアを思いついたのでしょう…朝礼にて社長様より次のような訓示がありました。
「会社の売り上げも良く、皆さんに利益を還元していきたいと思います。
そこで、まずはパートの皆さんから3名を、正社員に切り替えたいと思います。」
「人選はこれから進めます。
メンバーは近々発表致しますが、次年度以降も継続して正社員への切り替えを進めていきますので、今回選ばれなくともがっかりしないで下さい。」
と意気揚々、ド~ンと大花火を打ち上げられまして、鼻息荒く得意満面でございます。
わたくしを含め誰も知らない話でしたので、朝礼から社内は騒然と致しました。
さて、正直申しましてマズイやり方だと感じました。
第1に、
パートさんから3名を選び出すのは、とても困難な状況です。
KYなる社長様の、鋭敏過ぎるセンサーでも、微妙な人間関係を捉えきれておりません。
(まぁもっとも、ハナからそのような情報は必要ありませんか。ナハナハ)
わたくしは改めて、まっこと女性集団をまとめるのは難しいなぁと痛感していたのですが、そのような工場内の状況において、社長様ご夫妻は一番やってはいけない行為を平気でなさっておりました。
それは…
「依怙贔屓」
で、ございます。
まずは社長様、以前居た事務員さんに対し、
「◯◯ちゃんっ」
などと、勝手にあだ名を付けてお呼びになりご寵愛になられ…
(バカ社長丸出し…まぁ気持ち悪がられて、お辞めになりました)
かたや社長様ご夫人は、若年のパートさんを我が子のように寵愛なされ、本名に由来する英語のニックネームを付けてお呼びになり…
(後日、この若者はここでのキャリアを足掛かりにトラバーユを成功させ、社長様のご尊顔に後足で砂をはきかけて去って行きました。
歯噛みして悔しがる社長様ご夫人…
それを端から見ていたパートさん達は陰ながらヤンヤの喝采…
だった事でしょう…)
このような人事に対して、経営者の贔屓目を入れる行為は決して行なってはいけません。
何事もコンセンサスは大事ですよ~
さて~何を優先して選抜なさるのか?
・勤続年数?
・作業の早さ?
・スキルの多さ?
候補者は勤続年数順に以下の通りです。
(カッコ内は年齢順)
ON(①)
IT(⑤)
OB(②)
SS(④)
TD(⑥)
TR(③)
といったところまでか…
他にも数名おりましたが、スキル的に社員への登用はありません。
私の中で選ぶならば、
1.確実な作業と指導力に定評のある。
OBさん
2.検査装置を使いこなし、指導力もある。
ITさん
3.作業が滅法早く、ムードメーカーである。
SSさん
の3名が当確か?となりますけれども…
(作業上の個人的希望含み)
そこで大問題となるのが、以前このブログ「相棒の入院」編に登場しました、
最年長ではあるが…
・作業ミスが多く、
・すぐに人をこき使い、
・プライドばかり高く、
・いつの日かお局様になる事を夢見る…
「ONさん」
この方を除外しなければなりません…
しかし、この方を外すにはそれ相応の理由付けが必要となりますし…
さて、クリアしなければならない高いハードルになります。
そういえば、リストには載せていませんが、ONさんに次ぐ年長者である事務員さんも
「私は、ないない~」
と否定しつつ、少しだけ期待なさっていたのですがねぇ…
第2に、
このような人事は、長い時間を空ける事無く発表しませんと、次々と勝手な憶測が生まれて論功行賞とは逆の面が生じかねない…と、思います。
案の定、休憩時間ともなると度々その話題で持ちきりです。
(その休憩室の様子を事務室の戸を細く開けて聞き入り、情報収集に余念のない社長様…姑息な鼠野郎め…)
社長様が朝礼で発表されてから、どれ位時間が経過したかスッカリ忘れましたが、1週間か2週間が経過し皆の期待感を散々高めた上でようやく発表の運びとなりました。
社長様
「先日の社員への登用の件を発表したいと思います。最初に…」
「OBさん」
(予想通りであります)
「次に」…
「SSさん」
(ん?え?は?順番が違う?ITさんが抜けた…次は誰???)
「最後に…TDさん」
(おぅっ想定外!…やってしまった…)
正直、顔から血の気が引きました…
しかもあらぬ事か、発表の次に語り始めたのはONさんとITさん2名の落選理由です。
「社員への登用は年齢制限を40歳(だったかな?)としますので、ONさんは社員への登用を見合わせました。」
との事。
まぁ~なかなか批判を受けにくい方法を見つけ出したモノです。
流石は姑息者!
(これにより事務員の方が社員登用される線も消しました。)
さて、問題はITさんを落選させた理由です。
「ITさんについては、出勤率が悪いので今回は見合わせました。」
確かに…学校行事やお子さんの病気などで遅刻早退欠勤は多いのですが、急ぎの仕事が出た場合などへの貢献度が、全く考慮なされておりません…
朝の早出や遅い時間までの残業など、この方のおかげでかなり助けられて来たはずです。
まぁ実際に一緒に作業していないから判らないでしょうね、社長様は…。
しかしコンセンサスを得ようとして、このような無用のお話しをなさるのでしょうが、余計な事をしたものです。
僅かばかりの期待を打ち消された上に、自身の落ち度を指摘される訳ですから、ガッカリさせておいて更に打ちのめす、死者に鞭打つかのような粗末なやり方です。
論功行賞の下手糞な愚か者め!
お断りしておきますが、わたくしからのTDさんへの評価が悪い訳ではありません。
あまり器用な方ではありませんし作業の手が遅い反面、確実な作業が出来る方なので、わたくしは最終の仕上がり確認検査を任せておりました方です。
次年度でも充分でしょう、とのことです。
しかし…時間をかけて散々皆さんの期待を煽っておいてこれか…
だからお粗末な人間だと言われるのだよ社長様よ。
結局のところ、ITさんと仲の良いSSさんも社員への登用をご辞退なされ、OBさんとTDさんの2名のみが社員へと昇格なされました。
しかし社長様には この行為すらも面白くありません、
「馬鹿だよなぁSSさん、社員断ってきやがった。」
と、何時にも増して仏頂面で話してきました。
己が指示したことに対する反発行為に、相当ご立腹しております。
(社長様の人徳の無さが為せる技ですよ…お馬鹿ちゃん)
社員昇格発表前に、SSさんご自身から楽しげに質問された事がございました。
「◯◯さぁ~ん、誰が社員になりますかねぇ~」
と、結論を知らない私は余計なことは怖くて言えません。
ただ、すごく楽しげな様子だっただけに今後の展開が不安でなりませんでしたけど…
しかし相変わらずの、粗末で下手な人事をやったもんです。
「金回りが良くなったって、愚鈍な経営者を脱する訳ではないのですがねぇ~」
と、杉下右京さんに言わせてみたい…
従業員たちに、散々憶測させる時間を与え、皆の期待感を散々高めておいて、結局は誰一人…
いえ社長様以外は、誰一人満足のいく結果ではなかったのですから。
そうそう、社長様がTDさんを見初めた理由は判ります。
口答えを決してなさらず、とても従順な方だからです。
(誰の言う事でも素直にお聞きになる方でした。)
ですから社長様はTDさんの登用を当初より念頭においた上で、今回の件を発案なされたのでしょう、と後から気付きました。
なのでITさんとSSさんは その社長様の企みの犠牲者とも言えます。
この社員登用制度ですが、翌年にはOBさんが退社してしまい、その後しばらくして ただ1人の女性正社員となってしまいツラくなったTDさんが、パート従業員へ戻りたいと社長様にお願いして、雲散霧消と化してしまい、平家による福原への遷都に等しい愚策となったのでした。
(今般流行りの大河ドラマにかけてみました…)
社長様、渾身の策「社員登用制度」は、社長様の人格同様まったくもってお粗末な結果と相成りました。
天上人には、庶民の気持ちがおわかりには…ならぬのですねぇ~
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます