社長様、かく語り記

東北のとある社長の名言・行動から、人としてあるべき姿を探していきたいと思います。

禁句ポスター

2012-12-20 16:10:17 | 日記
わたくしの退社が決まった後、会社が暇なこともありまして、度々余っていた有給休暇を取得させて頂きました。
のんびり~
(わたくしがおりますと社長様が思うように作業指導出来ない…
また、わたくしのパソコンの中身を探し出す時間が欲しかったみたいで、色んな意味で厄介払いであります。)


わたくし向けの面倒な作業が入り、たまに顔を出しますと…
そのたびドンドン工場の中が汚らしくなっていきました。


わたくしが工場内のレイアウトで優先的に考慮したのは、作業者が余計なことは考えずに作業出来る環境作りでありました。

1.作業対象物の整流化

2.作業員の通路確保及び歩数削減

3.工場入り口を開けて入った際の第1印象

と、なりますでしょうか。
(社長様は工場内には特に興味はございませんから、勝手にやっておりました。)


1.基本 入庫した物品は工場奥に入れ、徐々に工場出口へと流れるように移動させる。

出口付近は、プールに設定して空き地を確保しておき、出庫品以外は置かない。

このことは、入り口を開けて工場に入った時の第1印象作り並びに、災害時の避難経路の確保にも繋がります。

脱線します。
災害と云えば、こちらでは宮城県沖地震の再来が警告されていましたので、常に大地震に対して備えておりました。

大地震が発生した場合、どのように従業員を避難させるのかなどを想定して経路も二通りほど考えていたのです。

が…東日本大震災は第二波までの当地での揺れは さほど深刻ではなかったのですが、第三波になって急に強い揺れとなり、工場内を歩き回るには危険なレベルとなってしまいました…

この時にようやく強い地震の本当の姿に触れて想定の甘さを知るに至り、自分自身の身を作業台の下に隠すことで精一杯の状況であったのでした。
(直下型地震なんてのは、考えてる暇もないのだな…と、薄っすら理解に至りました…)

ん~地震って、乱暴者だな…なぁんも出来ね…

あんだけ揺れが長く続くなんて、だぁれも教えてくれませんでしたねぇ…
地震学者さんたちよ…たのんますわ…

脱線復旧…



2.不良撲滅の一環として、作業に集中出来る環境作り。

作業中に、立って歩く方への気配りが無用となるように作業台と人間が干渉しない様に通路を確保する。
(わたくしが手を入れる前は、壁際を人が歩く際に何人もがイスを引いて通路を開けないと歩けませんでした。
誰かがトイレに行く度に、皆が手を止め椅子を引く…)

作業毎に、必要な作業スペースを設定表示しておき、余計な探し物の時間を減らす。
(小さな会社ですが、通常からの意識付けが大事だと考えます。)

3.お客様が入り口を開けて工場に入る際に、目に飛び込んで来る景色をキレイに整える。
これも大事であると思います。

入り口間近は空きスペースを設け(先程の出庫品プール等)、背の高い棚は、工場奥の壁際へ置くと視野の邪魔となりにくいです。
(又、出入口付近を広く確保することで、災害時の避難経路の確保にも繋がります。)


しかし…
時間をかけて作り出したそんな景色も失われ、社長様の頭の中ソックリなレイアウトに変わり始めておりましたので、まぁなんともグチャグチャに…

相変わらずお粗末な仕事振りにございます…

工場に入ってすぐ、人の背丈より高いスチール棚をドカンと置き、そこへ使用頻度の低いような工具を雑然と並べて、お客様に整理整頓されていないことを自慢なさります。

手入れの施されていない、ロクに使われずに錆びた汎用工具を並べ…
仕事が理解出来るお客様には笑われますよ。
(社長様が仕事出来ないと云う訳じゃないですよ~)

その棚の隣には、製品などを載せる為の空台車が並べられていて、人の通行量が一番多くなる工場の出入口付近の通路を狭めております。
(災害時の避難への考慮は当然ありませんが、背の高いスチール棚は転倒の可能性があり甚だ危険であります。)

社長様の心根同様に、工場もそのまま汚くなってまいります。
ま、いっか


さて、そんな中にありましてオッと~、一際目を引いたのが、壁に貼られた一枚のポスターです。





「禁句ポスター」

だそうな…どこから仕入れたモノか…

1.「わからない」は禁句

2.「できない」は禁句

3.「向いてない」は禁句

だそうです。

(貼って早々にお客様と電話をしていて話の内容が難しくなり、思わず皆の前で
「ハハハわかんねぇ!そうなんだ?」
と、わからない宣言なさった社長様…おマヌケさん…)


社長様はこのポスターを貼るだけで、特に何も指導はなかったそうです。
(暗に、「読んで実行するように」との、いつもの指導方法でございます。)


社長様、後で問い詰められそうなことは、全て他人の口に言わせ ご本人はそれを伝える役目が得意技です。

「だれそれがこう言っていたので、ウチでも取り入れていきます。」

とか、

「だれそれがこう云うやり方をしていると聞いたから、このやり方でいい。」

兎に角、責任を回避するための技法にはことかかず、ことある毎に社長様ご自身の考えだけじゃあないよ、との「責任転嫁」アピールであります。

さて、このポスターが貼り出された理由は安易に想像がつきます。


パートさん達がこれまで発してきた3つの禁句、全てわたくしが受け止めて来たのですが、その矛先が社長様に向かい始めて耐えきれなくなったのでしょう。

わたくしの考えとして、社員とパートさんは給与面において大きな隔たりがあります。
(社長様とパートさんとでは、格差はもっとあるんですがねぇ…)

その分パートさん達には
「家庭の優先」や「担う作業の単純化」
これを権利として与えなければいけないと考えて実行してまいりました。

時間や解決方法が見えない作業等、不確定な要因が絡みます作業は、全てわたくしが担当するのが義務であります。

わたくしが不在となり、連日の集中砲火に嫌気がさして一生懸命ポスターを探したのでしょう。
(責任転嫁の為には一生懸命になれます。)

己の口では何も指導しないところが、小人(しょうじん)たる社長様らしく思えて改めて軽蔑~


しかし、翌週になり隣にこのような…





「5Sのポスター」

が追加されておりました。
(失笑…)


これを貼り出した朝も、なんのご説明も無かったそうです。


あのぉ~社長様ご自身、内容良く読んで ご理解なされておりますか?


ポスターにも書かれてますが、
「率先垂範」
しながらご指導なさるのが、一番効果ありますよ。

気がついてます?ん?


そうそう、この2枚のポスターですが、妙に社長様に似合うなぁ~と感じてましたが…

先程 理由に気が付きました、何処までも高飛車な命令口調…
社長様にお似合いでございます。

徳に欠ける人間は、理由なく威張りん坊ですからね~

ピッタリ!

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