
桐生駅で、わくわくしながら渡良瀬渓谷鉄道に乗りこんだ。
この先、どんな風景が待っているのか、楽しみ。
走り出してしばらく田園風景の中の人里が続く。
ゆったりとしたペースで進む。
↑ 窓に乗客の姿が反射してゴーストのようになっている・・・。ミタナ~(笑)。
↑ 途中、こんな車窓も。確か、大間々を過ぎてから見えたような気がするが、記憶違いだったらごめんなさい。
↑ まだ川幅が広い。渡良瀬川はこの先段々狭まってゆくのた。私の体も、もう少し狭まりたい。
↑ 少しづつ山間に入ってゆく。渓谷鉄道、こうでなくちゃ。
まずは目指すは終点駅「間藤駅」。
始発駅である桐生駅から終点駅の間藤駅までは、おおよそ片道1時間40分くらい。
けっこう時間がかかるので、それなりに車窓を満喫できるだろう。
ましてや私はこの日は間藤駅まで行ったら、そこから折り返しで戻ってくることになるから、なおさら。
私がこの日泊る宿に行くには水沼駅まで戻らねばならない。
水沼駅には、宿の送迎車が来てくれることになっていた。
ちなみに、乗車時間がけっこうあるので、人によっては車内にトイレがあるかどうかが気になる人もいるだろう。
トロッコ電車には必ずトイレはあるらしいが、普通列車では、トイレがある車両と、ない車両があるようだ。
トイレがある車両か、ない車両なのかは乗ってみないと分からないので、心配な人は乗車前にトイレには行っておいたほうが無難。
ちなみにこの日私が乗った車両はトイレが付いていたが、翌日乗った車両はトイレは着いてなかった。
↑ この日乗った渡良瀬渓谷線は、車内にトイレがある車両だった。この写真の向かって右側の前の方に、壁で囲まれた個室が見えてるか、そこがトイレになっていた。
桐生から間藤まで向かう渡良瀬渓谷線では、しばらくは進行方向右側に渡良瀬川が見えている。
電車は車名通りに渡良瀬川に沿って走っている。
渡良瀬川沿いではあっても、線路は渡良瀬川沿いの森の中を走ることも多い。
そんな個所では森林のトンネルを走ってる感もあり、なにやら森林鉄道みたいな趣も感じた。
↑ 車両の一番後ろに行き、流れ遠のいてゆく景観を見てる。
↑ すれ違い待ちをする電車。基本は単線だが、こういうすれ違いができる駅も設置しておかないとね。時にはスルーも大事ってことだね。
渡良瀬渓谷鉄道には車内販売はない・・・と聞いていた。
だが、渡良瀬渓谷線の関連グッズみたいなものは、途中駅での「時間調整」での「待ち時間」に鉄道のスタッフが客席に売りにくることがあった。
タオル、ハンカチ、箸などなど。
渡良瀬渓谷線に乗った記念で、関連グッズをこの機会に買っておくのも、後々良い思い出になるかもしれない。
その収益は多少なりとも、渡良瀬渓谷線のためになるのであろうし。
渡良瀬渓谷線では無人駅も多いが、ちゃんと有人駅もあり、有人駅にはそれなりの設備や周辺観光スポットがあったりする駅もある。
例えば大間々駅などは、周辺に博物館などの観光施設があったりするようだし、高津戸峡という景勝地もあるらしいし、商店街もあるそうな。
私は間藤駅から引き返してきた時に、神戸(ごうど)駅と水沼駅に降りたのだが、それは改めて次の日記に書きたいと思う。
通洞(つうどう)駅は足尾銅山観光の拠点となる駅。
渡良瀬渓谷線は決して運行本数が多くないので、欲張ってあまりにあちこちの駅に降りてしまうと、時間的にしんどくなりそうだ。なので、ある程度は降りる駅は絞っておいたほうがいいかもしれない。
この「通洞駅」は、降りる駅として選ばれることの多い駅であろう。なんといっても、足尾銅山観光ができるのは大きいであろう。渡良瀬渓谷線では、ここは観光の目玉駅のひとつ。
実際、私が乗っていた時も、ここで乗り降りする人はそこそこいたし。
だが私はここでは降りなかった。私の行き先はとりあえず終点の間藤駅なのだ。
さて、通洞駅を過ぎ、さらに足尾駅を過ぎると、いよいよ終点「間藤」だ。
↑ 足尾駅。間藤の1駅前の駅。足尾銅山が現役だった頃は、ここも活気があったことだろう。
てなわけで、終点「間藤駅」に到着!
↑ 間藤駅に到着。ついに終点までやってきた。ちょっとした達成感。まあ、まだまだ達成感にはきりがないけどね。
↑ 敷地内はきれいだった。きちんと管理、清掃されているのであろう。
↑ ここは日光市の一部なのだ。だが、ここにいると日本有数の観光地である日光の近くであるという気がしなかった。
↑ カモシカを見ることができる駅・・・と売りがあるようだ。私は遭遇できなかった・・。
カモン、カモシカ。
↑ ほんと、山間のひっそりとした駅だ。訪れる人は、それぞれ何を思う?
↑ ホームは閑散としていた。電車もホームの建物も無言。ただ風と鳥の鳴き声だけが聞こえていた。近くを走る道路にも、車の音はしなかった。
↑ 待合い室を兼ねた駅舎は綺麗で、ここもきちんと管理されてる気がした。
↑ ここは、鉱山学者であり俳人でもあった山口青邨(やまぐちせいそん)ゆかりの場所のひとつらしいが、不勉強な私はその人物をよく知らなかった…。
私と同じ考えで、この終点駅まできて、そこから引き返すというプランを考えてた客は何人かいたようで、私を含む数人の乗客がここに降り立った。
それなりに「果て」まで来た・・という感覚を持てる駅だ。無人駅なのだが、無人駅とは思えないような、きれいな駅舎があった。
駅舎兼待合室の建物だった。
ここで止まった渡良瀬渓谷線の線路の先には歯止めがあった。これぞ終点の証拠。
↑ 現行の渡良瀬渓谷鉄道の路線は一応ここまで。でも、もっと先まで行ってみたくなった。
だが、昔は更にこの先にも線路は伸びていたらしい。昔はこの先に「足尾本山駅」という駅があり、それは貨物専用の路線だったらしい。
今では、その路線は廃線になり、線路はだんだん自然に帰っていってるそうな。
間藤駅には、ちょっとした展望台もあり、そこから駅や電車を見下ろすこともできた。
この駅ではカモシカを目撃できることがあるらしいが、あいにく私は遭遇できなかった。
↑ 駅舎のまん前の広場(?)に、展望台への階段が見えた。せっかくだから昇ってみた。
↑ 間藤駅の敷地内の展望台から駅舎や広場を見下ろしてみた。
↑ 展望台から電車も見下ろしてみた。
駅前にはちゃんとした車道が走っており、そこにはバス停もあった。
なんと、その駅前のバス停からバスに乗り換えれば、日光に行けるらしい。それも東武日光駅や、日光東照宮まで。 しかも所要時間はたった35分たらずだそうな。
日光へのこんなルートもあったんだね。
とはいえ、バスの本数はかなり少ないらしい。なので、バスでここから日光へ行くプランの人は、あらかじめ時刻表の確認は不可欠。
↑ 駅前にバス停が。ここでバスに乗れば、日光まで35分!だがバスの本数はかなり少ないようなので、乗り換えには注意。
↑ この辺に住んでいる人が休日などに公共の交通期間を使って「とりあえずどこかに出よう」とする時、渡良瀬渓谷線にのって桐生方面に出るか、あるいはここからバスに乗って日光に出るか・・・の選択肢になるのかな。まあ、この辺の人は基本マイカーでの移動になるのだとは思うが。
↑ 方角的に、バスはこの、より山奥のほうに向かって走っていって、日光に抜けるのかと思った。だが調べてみたところ、一度バスは少し足尾駅方面の方角に戻り、途中から日光に抜ける県道に合流するんだね。ちなみに、グーグルマップで、この写真の方向に進んでいくと、道は一般車は通行止めになるようだ・・。
ふと思ったのだが、日程などの旅行プランニング次第では1度の旅行で渡良瀬渓谷線と日光の両方を楽しむこともできるわけだね。
日光単体で楽しむには、渡良瀬渓谷線を使うと行くのに時間がかかる。その日は日光にたどり着くだけでその日はいっぱいいっぱいになってしまうかもしれないから。乗り換えのために時刻表を確認しておかねばならないのは不可欠。
じゃないと、乗り換え待ちでかなり時間をロスしてしまう可能性はある。
だが、数泊の日程を組むなら、渡良瀬渓谷線を終点まで行き、渡良瀬渓谷線の途中の車窓を楽しむ。で、終点間藤駅からバスで日光にたどり着き、その日は日光で泊る。
で、翌日から日光観光に専念する。こうなるとやはり数泊は日程を組んだほうがいいかもね。1泊だと物足りなくなると思う。
間藤駅でバス停を見たり、「その先」の風景を眺めていたら、「ここからバスに乗れば日光に35分で行けるんだなあ」などと思い、少し目が遠くなる気がした。
つい、「その先」にある日光に思いを馳せてしまった(笑)。
日光には私は過去に2~3回行ってるが、最後に日光に行ってからは相当な長い年月が経過してしまっている。なので、いずれ機会を改めてまた行くことになるであろう。
間藤駅で散歩したり、佇んだりしてる最中、この駅には何とも言えない雰囲気を感じてた私。「この駅は、今回の旅行でとりわけ印象深く心に残りそうだなあ」とも思ったが、旅行から帰ってきたら、実際その通りになっている。
やはり、「果て」まで来た・・・という思いが強かったからかもしれない。
↑ 駅前にあったエリアマップ。写真では分かり辛い。
間藤駅は、山間にひっそり佇む静かな駅だった。駅の敷地は掃除されているのか、きれいだった。駅舎もきれいだった。
しっかり管理されている印象を持った。
一方で寂しさも感じる駅だった。
ちなみに、駅周辺には店らしきものはない。自動販売機があるのみ。なので「間藤に行って、そこで飯を食おう」と考える人は、渡良瀬渓谷線の途中駅で食事をとっておくか、あるいは弁当を買っておくことをお勧めする。例えば神戸(ごうど)駅で・・とかね。
間藤にあるのは、静けさ・・・だ。民家や、工場らしきものはあったが、道を歩いている現地人はいなかった。道路を走る車も見かけなかった。
ちなみに、この駅周辺の工場などで働く人は、食事や日常の買い物などはどうしているのだろう。まあ、私がそういうことを気にしても仕方がないのだけど。
ここまで来て思ったこと、それは・・・桐生という始発駅から乗って、この終点間藤まで来て、よかったということ。
それなりの達成感が私を包んでくれたと思う。
間藤駅は私にとって忘れられない駅のひとつになりそうだ。そこはかとない寂しさを伴った、このひっそり感が特に。
↑ ホームの端っこまで来てみた。さながら、ハッシー?(笑)。
↑ ホームの端っこまで行くと、スイッチバックの痕跡が見えた。線路の脇の、少し坂になって盛り上がった地形が、そう。
当時は、わたらせ渓谷鉄道と関係が深い地域とは、つゆ知らず……。
足尾銅山見学などもしましたけど、正直、何も憶えていないんですよね。
こんな事なら、わたらせ渓谷鉄道に乗せてもらうことをメインにした「日光修学旅行」が好かったのに……。
よっぽど、その方が印象深く残りますよね。
なので、実際にわたらせ線に乗った時は、その近さに少し驚きました。
ただ、わたらせ線も、日光行きのバスも、本数は少ないので、その乗り継ぎには注意は必要でしょうね。
下手するととんでもなく時間のロスが出るかも。
修学旅行で日光に行った時に足尾銅山にも行ったのですか?
ならばそれはおそらく貸切か観光のバスだったのかもしれません。