
近頃の都心では、道路で遊ぶ子供はほとんど見かけなくなった。
都心で暮らす子供の数が減ってるせいもあるだろうが、それ以上に、「子供が遊べる道路」がない。
道路で遊んでたら、下手したら大人に注意されそうだ。
でも・・
私が子供の頃は、けっこう道路で遊んだ。
私の自作曲「昭和の子守歌 ~母校が消えた日~」でも歌ってるが、子供が道路でキャッチボールをしたり、道路で缶けりをしたりする光景は、昔はあった。だが今は見かけない。
私は・・・キャッチボールも缶けりも、よくやったなあ。
道路での遊びでは、ほかにローラースケートもやったり、かくれんぼもやったりした。
多摩川などの広い河川敷ではある程度遊びはできるかしれないが、缶けりやかくれんぼなどは河川敷では難しいのではないだろうか。
缶けり・かくれんぼは、隠れる場所があってこその遊び。
民家が並ぶ道路での缶けりでは、他人の家の塀の中に隠れたりするのが常だった。
大人がそんなことやったら、不法侵入とでも言われそうだ。
あれは子供だからこそできたんだね。
しかも、犯罪の匂いのない子供。
犯罪の匂いのする子供だと、他人の家の塀の中に入ったりすると、それは妙な展開を招くかもしれない。
缶けりでは、一人「鬼役」をジャンケンなどで決めるわけだが、いざ「鬼」になってみると、けっこう孤独だ。
自分以外の人は、皆「敵」。
なにやら心細くもある。
一方、鬼役以外のメンバーは、皆どこかに隠れて、鬼の様子を見守っている。
鬼に見つけられて、名前を「○○君、見っけ!」とコールされて、鬼に缶を踏まれたら、その子は鬼に「捕まった」ことになるから、けっこうドキドキする。
普段どんな弱い子でも、鬼役になると、その遊戯の中ではそれなりに「恐れられる」。
そのへんの「立場の変化」もまた、日常とは違う楽しさがあった。
誰かが鬼に見つからないように缶を蹴ってしまえば、鬼に捕まってた子供は全員「釈放」される。
そうすると、鬼にとってはそれまでの苦労がリセットされてしまう。
だから、けっこう鬼は必死だ。
ならば、鬼は缶のそばを離れなければいいじゃないか・・・という考えもあるが、鬼としては、他の子供を「見つけださねばならない」。
となると、ある程度は「探しに」行かねばならない。
だが、缶から離れすぎてしまうと、思わぬところに隠れてた子に缶を蹴られてしまうかもしれない。
また、鬼に捕まった子は、鬼に見つかってない子に缶を蹴ってもらわねば自由になれない。
この遊戯は、一度「鬼」になると、中々鬼から抜け出せなくなりがちだった。
へたしたら、時間が遅くなって、そのまま帰りたくなる子もいたかもしれない。
でも、それをやると、鬼は取り残され、遊戯は終わらなくなる。
そんな問題(?)があったので、私が缶けりに参加してた時は、ちょいとずるい作戦が横行したりした。
それは「ワー作戦」と呼ばれる作戦だった。
鬼が全員の名前を呼びきれないくらいの大人数で皆一緒に鬼に向かっていく。
その際、「ワー!」と全員で絶叫。
その大声にかきけされて鬼のコールが聞こえない・・ということにして、強引に缶を蹴ってしまい、捕まってた子を救助。
遊戯は最初に戻る。
で、この「強引に戻った」時点で、遊戯終了。
考えてみれば、すごくずるいし、強引だし、理不尽な方法でもあるのだが、そうでもしないと遊戯が延々といつまでも続くことになる。
鬼役の子も、複雑な思いを持ちつつも、もしかしたら安堵してたかもしれない。
ただ、この「ワー作戦」は、大勢で缶けり遊戯に参加してないと成立しない方法だ。
今は、こういう遊戯をやってる子は路上では見かけないし、子供の数も減っている。
また、家で遊ぶ子も多いし、塾で忙しい子も多い。
なにより、缶けりをやれる場所が町の中にはない。
そんなこんなで、もう「缶けり」という遊戯すら知らない子は多いのだろうな。
「缶けり」は結構人数が参加できるし、多ければ多いほど楽しい部分もあるので、多数のクラスメートと交流できる機会だったと思う。
子供同士の「多数の級友との繋がり」が、もしも今薄れてきてるのだとしたR、こうした「皆で参加でき、連帯感を持てる遊び」がなくなってきてるから・・というのも理由のひとつではないだろうか。
そう思えてならない。
さて。
かつて缶けりが大好きだっただんぞう少年は、将来自分が音楽をやるようになるとは予想もしていませんでした。
かつての「缶けり小僧」私は、大人になってギターを持ち、ユニットを組み、歌を作り、よせばいいのに人前でライブなどをするようになったのです。
久々に、再び高円寺のお店「楽や」さんでまたライブをやらせてもらうことになりました。
競演は、おなじみのメンバー、アミアイリさんとレイチさんです。
お二人とも共に独自の音楽性や傾向を持ち、きっちり固定ファンを多数つかんでいるミュージシャン。
時代屋をまぜた3組とも音楽の傾向が違うので、幕の内弁当のような気分でお客さんに楽しんでいただければ・・と思います。
もしもご都合がよろしければ、ご来場をお待ちしております。
ライブの詳細は以下の通りです。
日 09年 10月17日(土)
時 開場19時
開演20時
場所 高円寺「楽や」
店のHP http://www.luck-ya.com/
出演 アミアイリ レイチ 時代屋
(出演順の表記ではりません)
料金 1000円&飲食代実費
この日、高円寺で会いましょう!
音楽の街、あの高円寺で。
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