時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

シンガーとしての、所ジョージ

2007年09月10日 | 音楽全般

所ジョージといえば、今やマルチタレントとして、バラエティ番組の司会業などでひっぱりだこ。
だが、元々の彼はシンガーソングライターとしてデビューした(と思う)。


その頃の彼は、見た目がツッパリのロックンローラーだった。
普通そういう人がギター弾いて歌う場合、エレキを持ってロックンロールのリズムで「カモン!」とか「ベイビー!」といった定番フレーズをシャウトするのがよくあるパターンなのだが、彼の場合は違った。

見た目はツッパリ・ロックンローラーなのに、歌う歌はアコギでフォーク。
しかも、その自作曲ときたら、他愛ないことを歌ったように聴こえる曲で、拍子抜けしてしまうほどだった。
一度聴いただけだとほとんどコミックソングに近いノリだったりもした。←でも、コミックソングっぽくても、単なるコミックソングに終わっていない点も多いんだけど。
ともあれ、そのギャップが面白くて、私は好きだったなあ。


その後、持ち前のキャラクターが受けて、しかもトークも上手いもんだから、タレントとしてひっぱりだこになっていった。
今じゃ歌手業はほとんど開店休業(?)状態になってしまった。
個人的に残念でならなかった。彼の作る歌って、楽しいのだ。言葉遊びがうまくて。


数年前に、アルフィーの坂崎さんの全面サポートで、「所ジョージのライブ」が実現したようで、それはCD化されている。このアルバム、私は好きで、たまに聴く。
で、聴いてみると、所さんときたら、相変わらずのアバウトさ(爆)。
所さん本人よりも、サポートの坂崎さんの方が所さんの曲をよく知ってるんだもの。
でもまあ、それが所さんの持ち味でもあるんだよね。考えてみれば得なキャラクターだよなあ。


彼の曲は、替え歌(まあ、パロディと言ってもいいかも)に近い感じの曲も多く、特に吉田拓郎さんの影響は絶大のようだ。
拓郎さんの「まにあうかもしれない」に対して、所さんのは「まにあわない」、拓郎さんの「せんこう花火」に対して所さんは「うちあげ花火」、拓郎さんの「祭りのあと」に対して所さんのは「祭りの前」。など。


以前「love love愛してる」という、拓郎さんが司会をやる番組に所さんが出た時に、拓郎さんの「恋の歌」の作者クレジットを自分名義(つまり、所ジョージ名義)にさせてほしい・・などという前代未聞な申し入れをしていた。
そのかわり、所さんの作ったたくさんの曲の作者名義を拓郎名義にしてもいい・・という交換条件をだしたが、拓郎さんは断ったらしい(笑)。このライブアルバムでは所さんはちゃんと「恋の歌」を歌っている。で、注目は作者名義だが、拓郎名義のままだった(笑)。

でも、所さんがいかに拓郎さんのことが好きか・・ということがよく伝わってきたもんだ。


はっきりいって、彼の曲には題材がナンセンスな(失礼)曲が多いのだが(でも、そこがいい)、中にはハッとさせられる名曲もある。
「ラクダの商人」という曲がそうだ。
アルバムでは、この曲はバックバンドを従えて歌っているが、サウンドもご機嫌なら、楽曲のほうもご機嫌。
なんか、所さんも自分に酔ってるように(?)歌ってる。
こんなご機嫌なアレンジで歌えて、感無量だったようだ。
こういう曲を歌ってるのに、なぜ世間に認められないのだろう・・と本人は言ってたが、少なくても私は認めているのだ!


ついお笑いのイメージが先行しがちな彼であるが、これらの曲を聴いてると、お笑いだけではない・・お笑いの向こうに何かがあるのが分かる。
本人はテレ隠しで自分の歌を卑下してみせる箇所もあるが、まあそこが彼の彼たるゆえんなんだろうなあ。

私は所さんにはもっともっと音楽でのライブ活動をしてもらいたい。
で、見に行きたい。言葉遊びが秀逸な楽曲、着眼点の楽しさに持ち前のトークが加わり、しかもあの独特なキャラクターだ。
楽しくないはずがない。
捨てがたい味のあるシンガーソングライターなんだよね~、所ジョージというシンガーは。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 虫コミックスに、こんな高値... | トップ | 悲劇のカレーラーメン »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽全般」カテゴリの最新記事