先日の時代屋ライブで、「どこまでもいこう」という曲を取り上げた。
案外、意外な選曲にも思われたかもしれない。
でも、自分の中では、昔からずっと大好きだった曲で、時には弾き語りライブでも歌ったことがある。
ご存知の方も多いとは思うが、この曲は元々はCMソングだった。
そのCMとは、ブリジストンタイヤのCMだった。
確か、そのCMの映像はモノクロアニメだったんじゃないかな。
相当古い時代だ。
調べてみたところ、1966年に発表されたらしい。
最初に歌ったのは山崎 唯さん。
その後、数多くのシンガーにカバーされ、今では教科書にも載っている有名曲。
ブリジストンタイヤのCMとしても、山崎まさよしさんをはじめとする色んなシンガーのカバーバージョンで、21世紀になっても使われつづけてきた。
まさにスタンダードナンバーだ。
作詞・作曲は、あの巨匠・小林亜星さん。
その作風の幅広さ、親しみやすさ、キャッチーさは、私は敬服してやまない。
歌詞だけを文面で読むと、いかにも教科書に載りそうな、「青さ」を感じる歌詞ではある。
「若者たち」という曲(♪君の行く道は~ 果てしなく遠い・・という歌)にも通じる「どこまでもいこう」の歌詞の青さには、多少の気恥ずかしさや甘酸っぱさを感じたりもする。
だが、この歌詞、実際にメロディを乗せて歌ってみると、妙に切ない。
今自分の年代で歌っても、共感する・・というか、かえって心に染み込んでくるものが・・あるのだ。
この曲の歌詞をご存知の方、試しに実際に声を出してこの曲を歌ってみてほしい。
特に、広い空を見上げながら。
その時、大地に道が続いていれば、なおよし。
甘酸っぱさと共に切なさを感じたりするのではないだろうか。
メロディがシンプルだけに、余計に歌詞が胸に迫るものがある・・と思う。
改めて、この曲の良さを感じることができるのではないだろうか。
最近分かったのだが、実はこの曲の歌詞は6番くらいまであるんだね。
私はCMバージョンしか知らなかったので、歌詞は3番までしかないと思っていた。
また、3番の歌詞が、オリジナルのCMバージョンとは違っているんだね。
現在の「3番」は、
「どこまでもいこう
道は苦しくとも
君の面形胸に
風をうけてゆこう 」
となっている。
だが、私が知ってるオリジナルCMバージョンでの3番の歌詞は、
「どこまでもゆこう
道は苦しくとも
雨の日も 風の日も
走りつづけよう」
という内容である。
あえて、先日の時代屋ライブでは、当初のCMソングバージョンで歌わせてもらった。
歌詞は3番まで。
しかも、3番の歌詞は「雨の日も 風の日も 走り続けよう」で。
そう、私にとっては一番なじみの深いバージョンで。
やはり、これが私にとっては一番しっくりくる。
そういや、近年、この曲と某曲(他の作曲家の曲)で、訴訟問題があった。
なんでも、その某曲は、「どこまでもいこう」の盗作だ・・・という訴えだったらしい。
結局、裁判ではその主張が認められた。
その某曲は、私は知らない。
試しに一度聴いてみたいとは思っている。
まあ、とりあえず、この「どこまでもいこう」は日本人の心の中に溶け込んでいる・・ということだけは確かだろう。
雨の日も、風の日も、我々は、あの空の向こうまで進んでいかねばならないのだ。
そこに幸せが待っていることを願って。
だから・・・どこまでもいこう。
生きてる限り、行くしかないのだから。
友よ。家族よ。大事な人も、そうじゃない人も。
誰もが。
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