チューリップ。
今回の日記で書くチューリップとは、花のことではない。
日本のバンド、チューリップのことである。
私は彼らのデビュー当時は、実はあまり好きではなかった。
「魔法の黄色い靴」は悪くなかったが、「一人の部屋」という曲が、どうにもダメで、それが原因でチューリップは自分の中では受け付けないグループだった。
なにせ、あの頃の彼らのマスコミなどでの紹介のされ方と、当時の彼らの楽曲との対比が、どうにもこうにも。
私が読んだ雑誌では、チューリップはこんな紹介をされていた。
「フォークだ、ロックだ、との呼ばれ方にはもう飽き飽きしたよ。これからはチューリップと(いうジャンルで)呼んでくれ!」。
当時、日本の音楽界は、フォーク派とロック派が対立してる感もあった。
そんな中でのチューリップは、フォークのコンサートに出ては「あいつらはロックだ」といわれ、ロックのコンサートに出たら「あいつらはフォークだ」と呼ばれた。
ある意味、どっちつかずに思われたのだろう。
だからこそ、前述のような紹介のされ方をしたのだろう。
その意味では、その紹介のされ方は、わからぬでもない。
ならば、そう突っ張るだけの強力な楽曲がないと、辛い。その時に出てた彼らの曲は「一人の部屋」だった。
これがなんとも・・・。
「一人の部屋」は、おそらく作者は名曲を作ろうと意気込んで作った曲であったろうが、それが空回りして、・・・なんていうか「鼻につく」そんな感じの曲に思えた。名曲ぶるには無理がある・・そんなとこまで深読みしてしまった。
だが、そこで終わる彼らではなかった。
その後「心の旅」という曲が登場し、大ヒットして、私の彼らに対する認識は変わった。
「心の旅」は無理が無く、しかも良い曲だった。キャッチーだった。なにより、メロディラインが良かった。
私は大好きになった。「心の旅」欲しさに、当時出ていた彼らのベストアルバム「心の旅」を買ったぐらいだった。
で、このベストアルバムがまた良くて。
「一人の部屋」も入っていたが、その曲はともかく(笑)、他の曲には良い曲が多かった。
毎日、何度も聴いていたものだ。
私はビートルズが好きだったので、ビートルズに影響を受けたチューリップの楽曲は、あれこれ知ってみれば親しみやすいものだった。
で、シングル「心の旅」の勢いが落ち着いてきて、次のシングルが出た。
期待していた。
出たのは「夏色の思い出」という曲だった。
これが・・・・ダメだった・・・。
がっくり・・。おいおい、なんだよ、これは・・ってなもんだった。
「チューリップよ、今自分たちが何をやっているのか、分かっているのかい・・・?」と言いたくもなった。
まるきり「心の旅」の二番煎じだった。
曲の構成・・・たとえは、頭にサビを持ってきて、その後Bメロディの繰り返しがあり、またサビが出てきて・・というパターンは、「心の旅」と一緒。
メロディラインも、「心の旅」の焼き直し。
だから、極端な言い方をしてしまえば、「夏色の思い出」の歌詞を「心の旅」のメロディに乗せて歌うことも可能なように思えたくらい、酷似。
ギターソロの入るタイミングも一緒なら、そのギターソロすら「心の旅」のギターソロに似ていた。
つまり・・・一発当てた歌謡曲歌手が、前作と酷似した曲で新曲を出して失敗するという歌謡曲パターンと同じではないか・・。
おいおい、歌謡曲の失敗パターンを、チューリップもやる気なのかい?とツッコミを入れたかった。
がっかりした。
当時、ニューミュージックというジャンルで呼ばれてた音楽で、「売りたい」一心で、そんな歌謡曲まがいの手法をとること自体、落胆させられたもんだ。
案の定「夏色の思い出」はあまりヒットしなかった。
それに懲りたのか(?)、続いて出た次のシングル「銀の指輪」は「夏色の思い出」に比べたらマシに思えたが、いかんせん前作の失敗は響き、勢いは無くなっていた。
このままチューリップは衰退していくのか?と思って心配した。
だが!
その後にでた「テイクオフ」というアルバムからシングルカットされた曲が、彼らの面目を回復させ、バンド生命の危機から彼らを救った。ファンをも救った。
で、「テイクオフ」からシングルカットされたシングルこそ、あの名曲「青春の影」である。
今やスタンダードナンバーとも化している曲である。チューリップの代表曲として、この曲の名を挙げる人は多い。
この曲で、持ち直してくれた。
ファンとしては、安堵感を持ったもんだった。
その後は、人気も安定し、大波小波はありながらも、長く人気バンドであり続けたのは周知の通り。
ヒット曲もちゃんと存在証明のように出していった。「サボテンの花」とか、ネ。
もし「青春の影」という曲がなかったら、チューリップはどうなっていただろうか・・・と考えたことがある。
きっと、バンドの寿命は短命だったに違いない。
で、「夏色の思い出」を聴くたびに、私は、その曲が出た時に感じた、自分の中の「夏色の落胆」を思い出したことだろう。
今回の日記で書くチューリップとは、花のことではない。
日本のバンド、チューリップのことである。
私は彼らのデビュー当時は、実はあまり好きではなかった。
「魔法の黄色い靴」は悪くなかったが、「一人の部屋」という曲が、どうにもダメで、それが原因でチューリップは自分の中では受け付けないグループだった。
なにせ、あの頃の彼らのマスコミなどでの紹介のされ方と、当時の彼らの楽曲との対比が、どうにもこうにも。
私が読んだ雑誌では、チューリップはこんな紹介をされていた。
「フォークだ、ロックだ、との呼ばれ方にはもう飽き飽きしたよ。これからはチューリップと(いうジャンルで)呼んでくれ!」。
当時、日本の音楽界は、フォーク派とロック派が対立してる感もあった。
そんな中でのチューリップは、フォークのコンサートに出ては「あいつらはロックだ」といわれ、ロックのコンサートに出たら「あいつらはフォークだ」と呼ばれた。
ある意味、どっちつかずに思われたのだろう。
だからこそ、前述のような紹介のされ方をしたのだろう。
その意味では、その紹介のされ方は、わからぬでもない。
ならば、そう突っ張るだけの強力な楽曲がないと、辛い。その時に出てた彼らの曲は「一人の部屋」だった。
これがなんとも・・・。
「一人の部屋」は、おそらく作者は名曲を作ろうと意気込んで作った曲であったろうが、それが空回りして、・・・なんていうか「鼻につく」そんな感じの曲に思えた。名曲ぶるには無理がある・・そんなとこまで深読みしてしまった。
だが、そこで終わる彼らではなかった。
その後「心の旅」という曲が登場し、大ヒットして、私の彼らに対する認識は変わった。
「心の旅」は無理が無く、しかも良い曲だった。キャッチーだった。なにより、メロディラインが良かった。
私は大好きになった。「心の旅」欲しさに、当時出ていた彼らのベストアルバム「心の旅」を買ったぐらいだった。
で、このベストアルバムがまた良くて。
「一人の部屋」も入っていたが、その曲はともかく(笑)、他の曲には良い曲が多かった。
毎日、何度も聴いていたものだ。
私はビートルズが好きだったので、ビートルズに影響を受けたチューリップの楽曲は、あれこれ知ってみれば親しみやすいものだった。
で、シングル「心の旅」の勢いが落ち着いてきて、次のシングルが出た。
期待していた。
出たのは「夏色の思い出」という曲だった。
これが・・・・ダメだった・・・。
がっくり・・。おいおい、なんだよ、これは・・ってなもんだった。
「チューリップよ、今自分たちが何をやっているのか、分かっているのかい・・・?」と言いたくもなった。
まるきり「心の旅」の二番煎じだった。
曲の構成・・・たとえは、頭にサビを持ってきて、その後Bメロディの繰り返しがあり、またサビが出てきて・・というパターンは、「心の旅」と一緒。
メロディラインも、「心の旅」の焼き直し。
だから、極端な言い方をしてしまえば、「夏色の思い出」の歌詞を「心の旅」のメロディに乗せて歌うことも可能なように思えたくらい、酷似。
ギターソロの入るタイミングも一緒なら、そのギターソロすら「心の旅」のギターソロに似ていた。
つまり・・・一発当てた歌謡曲歌手が、前作と酷似した曲で新曲を出して失敗するという歌謡曲パターンと同じではないか・・。
おいおい、歌謡曲の失敗パターンを、チューリップもやる気なのかい?とツッコミを入れたかった。
がっかりした。
当時、ニューミュージックというジャンルで呼ばれてた音楽で、「売りたい」一心で、そんな歌謡曲まがいの手法をとること自体、落胆させられたもんだ。
案の定「夏色の思い出」はあまりヒットしなかった。
それに懲りたのか(?)、続いて出た次のシングル「銀の指輪」は「夏色の思い出」に比べたらマシに思えたが、いかんせん前作の失敗は響き、勢いは無くなっていた。
このままチューリップは衰退していくのか?と思って心配した。
だが!
その後にでた「テイクオフ」というアルバムからシングルカットされた曲が、彼らの面目を回復させ、バンド生命の危機から彼らを救った。ファンをも救った。
で、「テイクオフ」からシングルカットされたシングルこそ、あの名曲「青春の影」である。
今やスタンダードナンバーとも化している曲である。チューリップの代表曲として、この曲の名を挙げる人は多い。
この曲で、持ち直してくれた。
ファンとしては、安堵感を持ったもんだった。
その後は、人気も安定し、大波小波はありながらも、長く人気バンドであり続けたのは周知の通り。
ヒット曲もちゃんと存在証明のように出していった。「サボテンの花」とか、ネ。
もし「青春の影」という曲がなかったら、チューリップはどうなっていただろうか・・・と考えたことがある。
きっと、バンドの寿命は短命だったに違いない。
で、「夏色の思い出」を聴くたびに、私は、その曲が出た時に感じた、自分の中の「夏色の落胆」を思い出したことだろう。