ライブがある時は、そのライブに備えての選曲作業があるのだが、選曲作業というのは案外楽しい。
選曲するにあたり、そのライブがどんなライブであるか・・・というのは、曲選びに影響してくる。
また、ライブをやるにあたり、そのライブを自分にとってどんな意味合いや意図のあるライブにするかによっても、選ぶ曲は変わってくる。
選曲作業をする場合、レパートリーが少ないと、あまり選択の幅がなくて、それだと個人的につまらなくなる。じゃないと、どのライブでも同じ曲ばかり・・・そんな状況になってしまい、私個人的にはそれは避けたい部分だ。
なので、ある程度のレパートリーの数というのは必要になってくる。
私の場合、作った自作曲の数だけは多いので、それなりに幅はあるほうかもしれない。
ただ、幅があっても、人前で披露したくなるほどの出来ではない曲は多いので、つきつめて考えると、思ったほどには幅は広くないのかもしれない。
いくら自作曲であっても、あまり気にいっていない曲などは、ライブでは選曲したいと思わないし、また、その時の自分のおかれた状態や心境によっても、選びたい曲は変わってくる。
ファンの多いミュージシャンには、ある特定の曲をやらないと、お客さんが納得してくれない場合がある。
分かりやすいのは、プロミュージシャンの最大ヒット曲や有名曲。それはいわば、名刺みたいなものでもある。
ただ、私の場合はそういう立場ではないし、ただのアマチュア。やらないとお客さんが納得してくれない名刺曲みたいなものは・・ない。
まあ、それが良いことであるか、そうではないのかはともかく(笑)。
だから、ライブの時には、特定の曲を毎回選ぶということはしていない。
少なくても私の場合は・・そうだ。
だが、時代屋の相方、ジャンのレパートリーは、こと彼の自作曲の数という意味では、少ない。
だから、あまりライブによる「選び分け」の幅はない。
なので、前回のライブでやらなかった曲・・・というのを選ぶことが多くなっている。
もっとも、その状態には、メリットもある。
それは、あれもこれも・・・という状態にならず、選択の幅が狭いぶん、1曲あたりの「ライブ頻度」は高くなる。
そうなると、お客さんにも覚えてもらいやすくなる。
そのへん、私個人的には、自分の曲に関して、少しジレンマはある。1回やっただけの曲もそこそこあるし・・。
去年は1回しかライブをやらなかったが、少なくても私が歌った曲は、どれも新レパートリーだった。
なので、以前の私が歌うことが多かった「空の少年」「もっと早く出会えていたら」「母校が消えた日」「あの店エレジー」などの、「これまで比較的、歌う頻度が高かった」曲は、いっさいやらなかった。これは、あえてそうしたのだった。
新しいレパートリーを増やしておきたいという気持ちがあったから。そして、少しでも選曲の幅を広げていきたいと思った。
ただ、そういう姿勢には、選曲の「揺れ戻し」もくる。
実は、もうすぐライブに出る。
そのライブ、あまり大々的に一般告知するような主旨のライブではなさそうだ。
だが、れっきとしたライブではある。
なので、そのライブでは、「揺れ戻し」の選曲をすることにした。
そのライブには、分かりやすいぐらいの「主旨」がある。
なので、その「主旨」に合わせた選曲をした。
そうしたら、自然に「揺れ戻し」選曲になった。
ともあれ。
どんなライブであれ、選曲作業というのは、楽しい。それだけは確かだと思う。