マーチンギターとひとくちに言っても、色んなタイプのマーチンギターがある。
その中で、ボディのサイズなどで機種分けすると、以下のタイプが長年のスタンダードなのではないか。
まあ、これ以外のモデルもあるけれど。特に近年は。
- O(シングルオウ)タイプ
- OO(ダブルオウ)タイプ
- OOO(トリプルオウ)タイプ
- OM(オウエム)タイプ
- D(ドレッドノート)タイプ
- J(ジャンボ)タイプ
このうち我が家にないマーチンギターのタイプは、OMとJ。
だが、OMに関しては、我が家にあるコリングスが、小ぶりなボディサイズにロングスケールのネックが装着されているので、マーチンで言うとOMに近い。
また、Jに関しては、我が家にはギブソンのJ-200があり、これなどはジャンボタイプのギターだ。
なので、マーチンギターで機種分けされてるそれぞれのサイズのギターが我が家にはあることになる。
もちろん、メーカー違いによる仕様の違いはあるにしても、大きく分けると・・・という意味で。
もちろん、近年のマーチンは、昔よりもバラエティに富んだ機種や仕様のギターを制作しているが、メインとなる機種は、上記のタイプであり続けてるといっていいだろうと思う。
シングルオウは、上記の機種の中では最も小ぶりなギター。
我が家にあるのは、O-15という機種。1950年台後半に作られたギター。
年代的にはビンテージであるが、マーチンの中でも人気機種というわけではないので、驚くほど安く買えた。はっきり言って、ビンテージマーチンの値段ではなく、単なる中古品としての値段だったと言っていい。ボディにはかなり傷が入っているし、以前のオーナーの名前の一部が軽く掘られている。最初のオーナーはアメリカ人だったようだ。
でも、だからこそ、単なる中古品の値段で50年代マーチンが買えたんだと思う。
自宅などで指弾きなどでポロンポロンと鳴らすにはもってこいのギター。
音量はない。迫力ある重低音があるわけではない。でも、優しい音がする。高音部のマーチン特有の鈴鳴り感が特に引き立つ感じになっている。
そして小ぶりなだけあって、ともかく弾きやすい。
そう、弾きやすくて優しい音がする。リラックスして弾けるギターだ。重量も軽いし。
ダブルオウは、シングルオウよりは大きいがトリプルオウよりは小さい。
我が家にあるダブルオウは基本的にはOO-16。
ただし、通常のダブルオウとは違い、ネックがシュタウファースタイルの、多分限定モデルだったのだと思う。
これは12フレットジョイントのせいか、ボディが小さい割にはけっこう深い音がでる。
正式カタログには載っていないギターなので、けっこう珍しいギターだと思う。
少なくても私の周りでは、このギターを持ってる人に出会ったことはない。
密かに、ちょっと自慢したい1品ではある。
トリプルオウは、ドレッドノート(D型)型が登場するまではマーチンで最も大きなサイズだったらしい。
ただその後D型が登場し、D型の音量が浸透するようになってからは大音量のギターといえばD型というイメージができた。D型と比べると、トリプルオウは低音中音高音のバランスがとれており、なおかつ弾きやすい。
ボディの形状からして、D型のような低音は出ないが、そのぶん高音がより引き立つ感じがする。また。音の粒立ちもよい。
D型より小ぶりなので、抱きかかえやすく、疲れない。
バランスの良さと弾きやすさがトリプルオウの魅力だと思う。
家にいて、一番気軽に手にとってしまうのが、このモデル。愛着は、ひとしお。
D型はともかく低音が良く出る。音量も大きい。迫力ある音を出したいなら、これ。
気持ち的に「攻め」だったり「かまえて」弾きたい時は、D型がいいかな。
バンド時代のスタジオレコーディングでは、ある曲で大活躍してくれた。
ただ、最近は私の体力が落ちてきたのか、長時間D型を弾いてると、態勢的に少し疲れてしまう(笑)。
とはいえ、、やはりこの迫力ある低音はD型ならではで、弾いてて気持ちいい。
もちろん、高音のキラキラ感はマーチン特有の「鈴鳴り」で、上品できれいだ。
マーチンで一番人気がある型は、やはりこのD型なのだろう。
OMとジャンボ型は、前述の通り私はマーチンでは持ってない。なのでそれに近い他社のモデルの印象としては・・私のコリングスはボディサイズは小ぶりだがネックの長さはD型クラス。なのでマーチンで言えばOMモデルに近いかもしれない。
その印象としては、小ぶりなボディのため抱きかかえやすく、弾いてて楽。
ただ、ネックの長さゆえ、弦のテンションは固めなので、ボディサイズ以上に音量がある。
また、ジャンボ型で言えば、私の持ってるジャンボ型はギブソンJ-200だ。低音シフトのギターという感じ。弾く時は、つい低音を強調したくなるし。
ただ、マーチンとギブソンというメーカーの違いもあるので一概には言えないかもしれない。
ギブソンの音はちょっとダークな音で、コードを刻む時のジャギジャキ感が心地よい。
そのパーカッシブな点はギブソンの特徴なのだろう。
マーチンのジャンボタイプは私は弾いたことがないが、ボディサイズから言って低音が良く出るのではないだろうか。
そして高音はマーチン特有のキラキラ感があるのだろうと思う。
とりあえず、欲しかったギターは大半は集めてしまった。
もう家の中に置き場もないし、決定版ともいうべきギターも入手してあるし、「もうこれ以上、何を望むのか?」という気持ちも自分の中にあるので、今後はもうギターが増えることはないだろうと思う。
私の持ってるギターの数は、そこそこある。その中で一番メーカー的に多いのがマーチン。
やはり私はマーチン党なのだと自分では思う。
なんというか、ギターを比較する時、ついついマーチンの音が私の中で基準になっている。
ついマーチンの音と比較してしまう。
そうすると自分の中で「他社のギターとの違い」が分かりやすいし、区別もしやすいからだ。
貧乏学生時代、ともかくマーチンギターが欲しくて欲しくてたまらなかった時代がずっと続いた。その反動みたいなものが、私をマーチン党であり続けさせているのかもしれない。
しばらく別メーカーのギターを弾き続けて、久々にマーチンを手にして弾いてみると、ある意味「我が家」に帰ってきたような感覚を覚える。
もちろん他社のギターには、マーチンにない魅力はあるし、しばしその「キャラクターの違い」をしばらく楽しみたいこともある。
マーチンばかり弾いてて、他社のギターを弾くと、ちょっとした新鮮味もあるし。
いずれ私もギターを少しづつ処分する時期がくるかもしれない。
まさか「あの世」まで持っていくわけにはいかないから。
そんな時・・・きっと最後まで我が家に残るのがマーチンギターのどれかだと思っている。
近年、マーチンに勝るとも劣らないギターを作っているメーカーはある。マーチンを凌駕するギターを作っている会社もある。それは事実だ。
でも・・・気付けばマーチンに戻っている私が・・・いる。
このへん不思議だ。
マーチンの音は繊細で、上品で、キラキラしている。一方で、正直、音が細いと感じることもある。
そこに物足りなさを感じた時に他社のギターを弾くと、そのメーカーの魅力も大いに感じる。
でも・・しばらくその時期が続いても、気付いたらマーチンに戻っている。
やはり・・不思議。
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