学生には、夏休み、冬休み、春休みがある。
このうち、個人的に一番印象が薄いのが、春休みだったかもしれない。
大学生だったりすると、夏休みだけでなく冬休みや春休みもそれなりに長かった気がするが、それでもやはり夏休みが一番長かった気がするし、小・中・高校生時代には圧倒的に夏休みが長かった。
特に小学校の頃などは、夏休みに入る時などは、はるか先まで休みが続くようにも思え、わくわくした。
冬休みは、雪国の子供たちにとっては夏休みに劣らない(あるいは、それ以上に)くらい長かったりする場合もあるようだが、都心で暮らしてた私にとっては、冬休みは2週間ぐらいだった。年末に1週間、そして年始に1週間。
一ヶ月半ぐらいあった夏休みに比べたら、半分以下の長さだった。でも、その短い2週間の間に、クリスマス、大みそか、正月・・・とイベントが目白押しで、内容が凝縮されている。
だから短い割には、充実感は高かった。
一方春休みは・・と言えば?
期間は冬休みと同じぐらいで、夏休みに比べたら短い。
また、冬休みはイベントが凝縮されているのに比べ、春休みにはそんな印象はない。せいぜい花見の季節である・・というぐらい。
そういうこともあり、一番印象が薄いのかもしれない。
ただ、節目という意味では春休みが実は一番だ。
特に、卒業がからんでいると、春休み明けには、自分をとりまく環境が一新されることになる。
なんといっても学校が変わるし、その結果級友も一新される。通学方法も変わったりするだろう。
たとえ卒業が絡んでいなかったとしても、進級によって教室も級友も変わったりする。
冬休みも、年またぎ・・という意味では区切りかもしれないが、どちらかというと、春休みに比べたら、冬休み明けに大きな環境変化があるわけではないので、個人的な気持ちとしては、節目とよぶほどのものではなく、ちょっとした区切りという感じ。
夏休みがレジャーなどをメインにした大型の長期休暇で、冬休みは短いながらもイベント凝縮された休み・・そうとらえるとしたら、春休みは「節目」の休みなんだね。
休み明けに一新される環境に備えるため、心の整理をし、様々な準備をする期間なんだろう。
もっとも、例えば大学生などは春休みには、卒業をひかえていたりすると「卒業旅行」をする人もいるが、あいにく私は卒業直後の春休みに卒業旅行なるものをした覚えはない。
では何をしてたか・・というと・・。
やがて散り散りになり、それまでほどには会えなくなる友人たちと、ひたすら飲んでいたように思う。
でも、考えてみれば、それもまた、社会人になるための心の整理であったのかもしれない。
そう考えると、夏休み、冬休み、そして春休みには、それぞれ違う性格があると言える。
というか、むしろ春休みは特別なのかもしれない・・という気さえしてくる。
夏休みや春休みがレジャーや家族イベントなどをメインにして過ごすことができるのに比べたら、春休みは「心の準備」の意味合いが大きいという意味で。
私自身の春休みを思い出してみたら・・・大学を卒業した時の春休みは、これから社会人になるにあたっての、ちょっとした「覚悟」を整える時期だったし、中学・高校の春休みは、それまでの級友や通学路にさよならを告げる寂しさを実感していた時期だった。
「終わってしまったんだなあ」という気持ちと共に。
今思えば・・・飲んでばかりいないで、卒業旅行ぐらい私もやっておけばよかったかなあ。
もう、できないものね。単なる旅行は出来ても、学生生活が終わる「卒業旅行」なるものは。
皆さんは、春休みに、卒業旅行をしましたか?
春休み、どう過ごしていましたか?