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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

自主制作アルバムでの、ボーカル入れ  中盤編

2011年07月17日 | 自主制作アルバム

私の自主制作アルバム「空を見ていた。」のボーカル入れだが、「進化」「もっと早く出会えていたら」「空の少年」の序盤組の曲の後にボーカル入れしたのは・・・確か「母校が消えた日」だった・・と思う。

これもかなり神経を使う曲だった。

「進化」のノリ、「もっと早く」のような元気さ、「空の少年」のメロディの取り方・・という課題とは違った課題が、この曲にはあった。

この曲「母校が消えた日」は長い!

しかも、丁寧に、切々と歌っていかなければならない。自分のできる範囲で。

この「母校」を歌う時、私はいつも、自分が母校に通った時代の実家、実家の周りの風景、町、そしてもちろん母校の光景を思い出しながら歌っている。で、けっこう「入り込む」。

特に、曲の最後に母校の光景を次々と歌いあげる個所があるのだが、その辺りは曲のクライマックスであり、このあたりを歌っている時は私はかなり「入り込んだ」状態になって歌っている。

そう、この曲は、長い曲に入り込んで歌わないと、歌いがいがない。疲労困憊の状態では、テンションも上がらない。

長い曲なだけに、それができないと、自分の中で致命的。

だから、歌入れの順番としては、あまり後ろのほうにはできなかった。

このアルバムの中で「長い曲」といえば、「もっと早く出会えていたら」と、この「母校が消えた日」。

この2曲をクリアしてしまえば、あとは余裕が出るし、少し負担も軽くなる。

特にこの「母校」は一番長い曲なので、ボーカル入れ最後の方にこの曲が残っていると、けっこうシンドイ。

なので、喉が暖まった(?)中盤にこの曲をセレクト。

 

ライブでこの曲をやった時、バックで二胡という楽器が入っていたことがあったのだが、このレコーディングでは二胡が入らない代わりに、二胡が入っていた部分を、ストリングスやガットギターのバッキングでやってみた。

ナイロン弦の優しさが、この曲には合ってると思っている。

 

で、めでたくこの「母校」のボーカル入れが終わると、さすがに長めの休憩。

もっとも、それまでも1曲歌い終わるごとに休憩はとっていた。1曲につき、何度かのテイクを録音するし、1曲ごとに、その曲に応じてテンションを切り替えて歌うから、1曲ごとの休憩は不可欠。

さっき歌った曲のテンションと同じテンションで、次の曲を歌うわけにはいかない。

スタッフも、この曲をやる直前に、「さて、そろそろこの長い曲にとりかかろう」と私の背中を言葉で押していた。

この「母校」を歌い終わった後は、大きな山を越えた気分だった。

長い曲だけあって、この曲を歌い終わった時、エンジニアもホッとしてたように思えた。スタッフも「お疲れ、お疲れ!」と、私をねぎらってくれた。

 

で、少し長めの休憩の後、「里山の向こうに君が見える」のボーカル入れにとりかかった。

もう「母校」も「進化」も、「もっと早く」も「空の少年」も残ってないので、少し気が楽になっていたかもしれない。

この曲は、CDのブックレット内での解説でも書いたが、私としては珍しい作風。

この曲を作った時、いつか自分がアルバムを作る機会が来た時に、この曲をセレクトするとは思っていなかった。

この曲を入れたのは、アルバム収録曲が、この曲以外はすべて長調の曲ばかりだったからだった。

私は、自分の自作曲では総じて長調の曲の方が多い。だが、短調の曲も、ある程度はある。

なので、1曲くらいは短調の曲もアルバムに収録しておきたかった・・・・そんな思いもあったので、収録した。

アルバム全体の構成・・・という意味で、長調ばかりの曲が並ぶよりも、この短調の曲が加わることによって、アルバムの流れに変化をつけることができるように思えた。

短調の曲は他にもあるが、このアルバムの全体的な雰囲気に合ってるのは、この曲のように思えたし、以前飲み屋でこの曲を歌った時に、涙して聴いてくれた方がいた・・・というのも、この曲をアルバムに収録する大きな「後押し」になった。

 

「母校」と「「里山」のボーカル入れが終わった時、はじめて「先が見えた」気がした。つまり、録音の終わりが見えてきた・・という気分だった。

あと少しだ。もうひとふんばりだった。

でも、さすがに、体力がすり減ってるのが、自分で分かった。

 

ともあれ・・・さあ、残りは「岩瀬の湯」と「ゆれはば」「失恋の言葉(うた)」だけとなった。

 

 

なお、写真は、ブックレット内の「里山の向こうに君が見える」の歌詞ページに掲載する写真の候補になったこともある写真。

 新潟の、とある温泉宿からの眺め。おむすびみたいな里山が、真ん中にひょっこり。

 


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