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2009年から2010年いっぱいにかけて、話題になった人物としては、坂本龍馬はトップクラスだろう。
2009年は、ドラマ「仁」。
で、2010年は大河「龍馬伝」。
「仁」で内野さん演じた龍馬と、大河「龍馬伝」で福山さんが演じた龍馬は、どちらも演じ方や描かれ方も違う。
でも、どちらの龍馬像も、かなり人気を博した。
本屋では、龍馬関係の本を数多く見かけた。
まあ、元々龍馬の人気は、日本の歴史上人物の中でも織田信長とトップを争うものがある。
龍馬元来の人気に加え、それぞれのドラマの人気、役者の人気もあいまって、まさに龍馬ブームだったといえるだろう。
2010年の年末では、「仁」の総集編と「龍馬伝の総集編が連日放送されたし、それ以外の歴史番組でも龍馬は取り上げられ、なんというか・・・龍馬づくしの日々になっていた感もある。
でも、2011年には、春から「仁」の続編ドラマも始まる。もちろん龍馬も登場するだろう。物語上、重要な人物だし。
また人気沸騰するだろう。
ということは、2011年にも龍馬ブームは持ち越されるかもしれない。
思えば・・・
「仁」で龍馬が人気沸騰し、「仁」が終わったあとにNHK大河「龍馬伝」が始まり、さらにブレイクし、「龍馬伝」が終わったら今度はまた「仁」の続編で龍馬。
なんだか、龍馬リレーでもしてるかのようだ。龍馬のバトンが駅伝のように受け継がれていってるようだ。
こんなこと、そうそうないのではないか。
龍馬と同レベルの人気を誇る信長でも、こういう状況はなかったように思う。
龍馬の生きた時代は、心底国を憂う人が多く登場して、命がけで活躍した時代。
今こんなに龍馬が人気あるのは、今の日本のおかれた状況に「これでいいのか?」と思う人が多いからだと思う。
だからこそ、命がけで国のために奔走した龍馬や、彼が生きた時代の人たちの生き方や考え方に、今の日本人が失ってしまった価値や気概を見出し、共感もし、感動もするのだろう。教えられたりもするのだろう。
今の「気概を失った日本人」にとっては、かつての「貧しくても気概はあった日本人」の姿がまぶしく映るのだろう。
龍馬をはじめとする、数多くの「日本を憂い、命がけで行動してきた、日本史上の人たち」の血と汗と命の上に、今の日本はある。
彼らの積み上げてきたものを、無駄にしてはならないとも思う。
滅んでしまったら、先人たちに申し訳なさすぎる。
龍馬らしさを表すセリフに「日本の夜明けぜよ」というフレーズがある。
実際の龍馬がそのセリフを言ったかどうかはさだかではない。
フィクションのような気もする。
だが・・
天国の龍馬に、今の日本を見て、悲しそうに「日本の夕暮れだぜよ」と言ってもらいたくない。
仮に夕暮れだとしても・・その後には夜が来るにしても・・・夜の果てにはまた「夜明け」があるのだ。
そう思って、夜を超えていかねばならない。
その時また天国の龍馬に「日本の新たな夜明けぜよ」と言ってもらえるために。