時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

「特別展 三国志」に行ってきた 2

2019年09月02日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

 

 先日行った「特別展 三国志」は、盛りだくさんで、かなり広いスペースが使用されており、ボリュームはかなりのもの。

三国志ファンなら、行く価値は多いにあると思った。

中国から、本物の三国志関連の遺物がこんなに用意される機会は、そうはないのではないだろうか。

展示館内で、手がこんでるなあと思ったのは、最近発見された曹操の墓の再現で、実際に曹操の棺があった場所の原寸大の再現。

会場そのものが暗く設定されており、他の場所とは異質な雰囲気だった。

いくらレプリカとはいえ、曹操の墓である。おごそかな雰囲気で溢れていたので、写真は遠慮しておいた。

偉大な英雄である曹操に敬意をこめて。

 

NHK人形劇「三国志」で実際に使われていた人形の展示は、特に人気集めていた。

私も熱中して見ていた作品なので、実物の人形が目の前にあるのには感激した。

本当によくできている人形だった。全体的に品のある人形ぶりで、見とれてしまった。

 

 ↑ 曹操。三国志の後半の主役が孔明なら、前半の主役は間違いなく曹操だ。まさに不世出の英雄。三国志モノでは、とかく悪役として描かれがちだが、善悪を超えた魅力が曹操にはあった。

 

↑ 見よ、この鋭いカッコよさ。日本では、織田信長は曹操のやり方を参考にしたんじゃないか・・・と思えてならない私。 

なんか、信長と曹操って、どことなくイメージが似てないだろうか? ただ、曹操は部下の諌めを受け入れたのに対し、信長は部下の諌めをきかなかったりしたからなあ。

 

 ↑ ご存知、劉備。三国志物語では、劉備が主役に描かれることが大半。人形も善玉という感じのルックス。

 

 ↑人形劇三国志の主役は、やはりこの劉備だった。主役らしくイケメン。どこか、さわやか。仁徳の人というイメージがあり、だからこそ彼は関羽、張飛、趙雲、黄忠、馬超

、孔明、龐統といった個性豊かな名将たちに慕われたのであろう。物腰が穏やかで、人には謙虚であったと伝わっている。

 

 

 ↑ 忘れちゃならない、もうひとりの主役、呉の君主・孫権。部下を使いこなすのがうまかった。孫堅、孫策、孫権と三人の名君が続いたのは、呉の国の反映の礎になったことだったろう。

 

 ↑ 考えてみれば、魏・呉・蜀の3国で、一番最後まで続いたのが呉だった。この人は晩年までは、まさに名君だっただけに、晩年の暴君ぶりが惜しまれる。

 

 ↑ 献帝こと、劉協。考えてみれば、気の毒な生涯ではあったなあ。

 

 ↑ 献帝のアップ。どこか憂いを帯びている。辛い人生であったことだろう。曹操に、うまく利用されてしまったか。

 

 

 ↑ 曹植。詩人としての才能は、父曹操をしのぐほどの評価で、今に伝えられている。

 

 ↑ 即興で詠んだ「豆」の詩は、仲違いしてた兄の心を動かした。

 

 ↑ 曹操死後に、曹操の後を継いだのが息子・曹ヒ。父曹操は仲達を警戒したが、曹ヒは仲達を信頼した。

 

 ↑ 曹ヒと仲達の関係のような時代が長く続けば、仲達のクーデターはなかったのかもしれない・・。

 

 ↑ 呉の国では、太史慈と双璧の最強の猛将。元海賊。呉の国に仕えるまでは不遇だったが、呉に来て重用されて開花。敵に恐れられる武将になった。

 

  ↑ さすが呉の看板武将、強そうな顔をしてる。個人的にはもっと美形なイメージがあるのだが・・。この系統の顔は、個人的には魏の許褚や典韋のイメージを持っている。

 

 ↑ 孔明に戦いを挑み、物語のなかでは7回戦い全敗。だが負けても負けても、ことごとく孔明に罪を許され、最後は心から孔明に心酔した。ちなみに、奥さんの祝融も有名。

 

 ↑ どこか憎めない大王。ハデないでたちだよなあ。南蛮の大王。現地では今も慕われているらしい。

 

 

 ↑ そして。真打登場。三国志の主役中の主役、諸葛孔明。説明無用でしょう。左に見えてる孟獲の飾りが、ちょっと邪魔??

 

 ↑ 人形劇では森本レオさんが孔明の声を担当していたが、ハマっていたなあ。理知的で品のある人形。グッズ売り場では孔明の羽扇が売られていたが、個人的に少しチープに見えたので、買わなかった。イメージ通りの羽扇なら、買いたかったのだが。ちなみに、バブル時代にディスコのお立ち台に立って踊ってた姉さんたちも、白い羽扇を持ってなかったっけ?

 

 

 

↑ これは人形劇三国志の人形ではない。この記事に関羽と張飛の人形写真がないと寂しいので、加えておいた。

右で刀に手をかけているのが関羽。左で謝っているのが張飛。曹操軍に一時身を寄せる羽目になった関羽が、劉備軍に戻ってきた時、関羽がてっきり曹操軍に寝返ったと勘違いした張飛があわてて関羽に謝っているシーンの再現。

 

 

出口付近にはゲーム「真・三国無双」とのコラボで原寸大で再現された張飛の武器「蛇矛」が展示されていた。

武器の本体はあくまでゲーム内での設定に合わせて制作され再現されたものだが、実際に「蛇矛」という武器は実在したようで、実在した「蛇矛」の先端の部分も展示されており、その先端部分は本物の出土品。

 

 

 ↑ ともかく、でかい、長い、重そう、、、と3拍子揃った武器。私にはとてもじゃないが、こんな武器を振り回すことなんてできそうもない。こんな武器で頭をバコーン!とやられたら、たまったもんではない。

 

 

本当はもっと展示物の写真をじっくりあれこれ撮りたかったのだが、私の後ろにもたくさんのお客さんが並んでおり、中々そうもいかなかったのが、やや残念だったかも。

もっと空いてる時に行ってればよかったかもしれない。

 

 

混雑した館内を見終わり、出口を出ると、そこにはお約束の(?)グッズ売り場。

これまた大盛況だった。

 

外に出ると、相変わらずの暑さ。

かなり汗だくになっていたので、一刻も早く帰宅して、風呂に入りたくなった。

 

ともあれ、特別展・三国志。

実際の三国志の時代の遺物が日本で多数展示されてるだけでも貴重だったし、おまけに横山光輝先生の三国志コミックの原画や、人形劇「三国志」で実際に使われていた人形の展示も嬉しかったし、ゲームとのコラボもあったし、日本人三国志ファンにはたまらないイベントだったと思う。

ファンとしては欲張りなもので、個人的には人形劇三国志の人形などは、もっと見たかったかな。

好きな人物はいっぱいいるもので、つい・・。

私の好きな軍師である龐統(ほうとう)なんて、名前も見かけなかったなあ。孔明と並び称された名軍師だったのに、不運で短命に終わったのが、ひびいたのかなあ。

あと、貂蝉や孫尚香をはじめとする、女性キャラの人形も見たかった。

 

 

そういえばここんとこ、テレビで三国志関連の歴史検証系番組がよく放送されたが、この「特別展 三国志」の影響もあったのかもしれないね。

また、数年前に、中国で曹操の墓が発見された・・・という大ニュースがあったのも大きいのだろうね。

 

 

 


コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「特別展・三国志」に行って... | トップ | 「特別展 三国志」の私の戦... »
最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (鮎川愛)
2019-09-03 00:39:07
今さらながらお疲れさまでした。

「『三國志』は男性ファンが多く、『水滸伝』は女性ファンが多い」と云いますが、実際に私も『水滸伝』ファンです(笑)


そして、だんぞうさんは熱々『三國志』ファンですね。

こういうイベント開催されると、展示物閲覧は、もちろん楽しみですが、それ以上に楽しみがお土産売り場です!

だんぞうさんは、何か買いましたか?


来客が各々敬愛する武将や軍師の置物は、飛ぶように売れたでしょうね。


さて『三國志』イベントの次は『水滸伝』イベントだ!と期待していますが、果たして…(笑)
返信する
Unknown (捨丸)
2019-09-03 00:51:28
なんか前回と言い今回と言い、文章から滲み出す熱量が凄いと感じるのは私だけでしょうか。
これはもう九州国博に来たら行くしかないですね。
曹操の墳墓のレプリカも見たいけど、人形劇で使われた人形達がぜひ見たい!

曹操と信長、言われればなんとなくイメージが重なりますね。
だんぞうさんの仰るように曹操の方が人間味が濃いように思います。というか人間としての器が大きいのかな。やっぱり中華という大陸の人間性なのでしょうかね。
返信する
Unknown (だんぞう)
2019-09-03 11:39:42
鮎川さん、私は水滸伝も大好きですよ。
中国で制作された「水滸伝」ドラマはDVDで全巻持ってますし、コミックも持ってますし、光栄のゲーム「水滸伝」にもめちゃくちゃハマりました。

ただ、水滸伝は基本はフィクションなので、歴史的な遺物となると三国志に比べて少し不利ですね。

ただ、水滸伝で梁山泊軍の首領とされた宋江は実在の山賊の親分だったらしいので、それにちなんだ遺物でもあればとは思いますが、山賊の遺物は中々ないでしょうね。

物語「水滸伝」での宋江は聖人君子っぽい「徳の人」のイメージでしたが、実在した宋江は物語とはだいぶ違っていたんでしょうね。

三国志展ではグッズも買いました。次回の日記で紹介します。
返信する
Unknown (だんぞう)
2019-09-03 11:48:22
捨丸さん、そう、私は三国志は本当に大好きです。

コミックは何度も読み返し、中国で制作された大河ドラマ「三国志」は2種類のドラマを全巻持ってます。
1種類は確か88話にも及ぶ大長編、もう1種類も40話以上にも及ぶ作品でした。

九州に「特別展三国志」が行ったら、ぜひ見てください。
盛りだくさんの内容で、三国志時代の実際の剣などの武器も陳列されてます。本物です。
美術品も多数ありました。

日本人にとっては人形劇三国志の人形も陳列されているのは、感涙もの。


人形劇三国志の人形は、本国中国で三国志展をやる時には、逆に日本から中国に貸し出してあげてほしいと思いました。

中国人が、日本で制作された三国志人形にどんな反応を示すか興味あります。

ある意味、日本から中国への「逆・三国志外交」にもなったりして(笑)。

信長の時代にもすでに三国志の文献はあったと思いますし、信長が曹操を参考にしていた・・・そう考えると少し楽しいです。


返信する
Unknown (捨丸)
2019-09-03 17:58:17
人形劇になるほど三国志が日本で愛されていると知ったら中国の人達も驚くでしょうね。
水滸伝や西遊記なんかも中国以外で映像化してるのは日本くらいだろうし。
まあかなり大幅に脚色されているのは、テレビドラマという性質上面白くしなければ、という制作側の熱意の表れなんでしょうね。

あの人形たちの装束は、やっぱり京劇の衣装がベースになってるんでしょうね。
華麗でしかも重厚感がありました。

去年だったかな、趙雲を主役にした中国のドラマをwowwowでやってました。
あいにくちらっとしか観なかったのですが、趙雲は全身銀色の鎧を着たイケメンでしたよ。
返信する
Unknown (捨丸)
2019-09-03 18:39:55
連続ですいません。
しかも「三国志」の話題ではなくて恐縮です。
だんぞうさんは春秋戦国時代が舞台のコミック、いえいえ最近映画も大ヒットした「キングダム」ではなく、80年代の作品「東周英雄伝」をご存知でしょうか。

作者は鄭問(チェン・ウェン)という台湾の漫画家さんです。
始皇帝、孔子、孫子等をはじめ、臥薪嘗胆とか国士無双等の元になった逸話なんかが、とにかくびっくりするような迫力あるタッチで描かれています。
当時の印象は、とにかく絵が凄い!でした。

残念ながら一昨年亡くなられましたが、プレステで三国志のゲームのキャラクターデザインなどもされてたようです。
あ、そうだ、鄭問さんの産まれた街の名前が桃園というそうです。もちろん台湾の地名ですが(笑)
ついでに言うと、当地にも桃園という町があったりします(笑)
返信する
Unknown (だんぞう)
2019-09-03 19:11:18
趙雲が主役ですか?
それは知りませんでした。
見てみたかったです。
ある意味、三国志のスピンオフみたいな作品かもですね。

東周英雄伝、タイトルも画も作者も知ってます。
チラ見ならぬチラ読みはしたことあります。

確かに画風が強烈でした。
特に目の描き方が印象に残ってます。

桃園ですか。日本の桃園では、誰が義兄弟の契りを交わしたんでしょうね(笑)。
返信する
Unknown (捨丸)
2019-09-03 20:53:59
当地の桃園は球場や子供科学館、そして市民プールなんぞのある町です。
残念ながら誰かが義兄弟の契りを結んだなどというお話は聞いた事がありません(笑)

あ、うちから徒歩五分くらいの所に桃園ってラーメン屋がありました。
店内には横山版「三国志」が置いてますね。ただ全巻揃いではなく、歯抜け状態ですが。
店主が三国志ファンだったりするのかな。

それはさておき、「三国志展」マジに行きたくなりました。
返信する
Unknown (だんぞう)
2019-09-04 00:39:26
なかなか無い機会だと思いますので、ぜひ。
お薦めです。
返信する

コメントを投稿

レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)」カテゴリの最新記事