高校の球児の髪型といえば、長らく丸刈りが一般的とされてきた。
だが、最近丸刈りを強要しない方針の野球部を持つ学校も出てきているようだ。先日、夏の甲子園大会を見てて、その大会で優勝した慶應義塾高校がそうだ。
私はこの方針には大賛成。それでいいと思う。
丸刈りにすると野球がうまくなる…というわけではないと思うし。
というか、かねてからなぜ中学や高校の野球部の部員は皆丸刈りなのだろうと思ってきた。
昔「巨人の星」に出てきた花形滿みたいな髪型の高校球児など、現実には見たことがない。
もし花形滿が実在して、高校の野球部に入っていたら、花形も丸刈りを強要されたであろう。なぜ花形だけ、あの髪型が許されたのだろう。そう思うと単純に不思議だった。
まあ、それは漫画だから…ということにして(笑)。
私は中学に入ったばかりのころ、へたくそなのに野球部に入ったことがあった。
野球は私はヘタだったのに、なぜ野球部に入ったかというと、単純に野球がうまくなりたかったからだった。
野球漫画が好きだったからというのもあった。
だが、入って1ヶ月くらいした段階で、やめてしまった。
自分には野球の素質がないことはわかってたし、苦手な先輩がいたこともあったし、なにより丸刈りにするのがイヤだったというのは極めて大きかった。
それこそが1番の理由だったかもしれない。
入ったばかりの頃は新入部員は小学校時代の髪型だったが、夏が近づくと、新入部員は丸刈りになり始めた。
私はあわよくば普通の髪型のままで通せないものかと思ったが、周りの皆が丸刈りになってるのに、自分だけ丸刈りじゃないというのは、やはり居づらくなりそうだったし、そのままの髪型を通そうとしたら、多分先輩や同輩たちから丸刈りをするように言われたと思う。
それは空気感的にわかりきっていた。ならば最初から野球部には入らなければよかったのにね。
ともかく、丸刈りにしたくなくて野球部はやめてしまったのだった。
私の10代のころは、男子の中で一番人気があったスポーツは、やはり野球だったと思う。少なくても当時の私は野球が1番の人気スポーツに見えていた。
だから野球がうまくなりたいと思っていた。
私の中学時代や高校時代でもサッカーは人気があったが、その頃はまだ野球の方が人気があったと思う。
だが、その後時代は変わり、サッカーが野球に勝るとも劣らないくらいのスポーツになっていった。
サッカーなら、丸刈りにしないといけないような雰囲気はなかったし、実際サッカーの場合はヘディングも必須になる。
ヘディングという技があるから、頭の保護という面でも髪型を丸刈りにしなければいけないということはなかったのではないか。サッカーは帽子を被る競技ではないしね。
もちろん、個人の意思で丸刈りを選択するのは自由だろうが、少なくても野球みたいに丸刈りを強要されることはなさそうだ。
そうなると、運動神経の良い男子が野球部を選ぶか、他の運動部を選ぶか選択する時に、丸刈りにするのがイヤだから野球部を選ばない男子もいるはずだと思う。野球以外のスポーツが人気が出れば出るほど、そうだ。
今やサッカーだけでなくバスケットも人気あるし、ラグビーも人気上昇中だし、バレーボールだって元々人気がある。他のスポーツもそう。
そんな風潮の中、入部者を確保するためにも、丸刈りにこだわっていたのでは、肝心な学生の野球人口が増えていかないのでは。
野球という競技は素晴らしいのに、丸刈り強要が理由で学生の野球人口が昔ほど集まらなくなっていくのは、損失だと思う。
そういう意味でも、高校野球で丸刈り強要の風潮が変わっていくのは、野球の将来のためにも悪くないことだと私は思っている。
だって、例えば大谷選手のようなずば抜けた人材を、他の競技に取られたくないでしょう?
まあ、大谷選手も、学生時代は丸刈りだったけどね。
まあ、今更驚く事でもないのでしょうが、マウンドに駆け寄る選手達の何人かが帽子を飛ばしてました。その頭は坊主ではなく、サラサラのヘア。さすがにちょっと驚きました。
でもやっぱりそこはKOだし・・・(笑)
というか、長髪OKの高校も増えてるみたいですね。
日曜日朝の情報番組に出てた某ご意見番が見たら「喝だ!」って吠えてたかも知れませんね(笑)
高校球児=爽やか=坊主頭という見方があったのかも知れませんが、私この図式にも違和感があります。
強豪校の全国的なスカウト合戦とか、特に・・・
まあ、なんと言うか高校生自体がどうのじゃなくて、周囲の大人たちの思惑に気持ち悪さを感じているのかも知れません。
そのうちヘルメットからロン毛やドレッドヘアなびかせて活躍する球児も出現するかも・・・そうなったら観てもいいかな(笑)
あ、なんか既視感あると思ったら漫画「ルーキーズ」やん!
あまりケバケバしくない程度の自由さはあってもいいと思います。
じゃないと、野球のイメージそのものが古臭くなっていかないか心配です。
正直、髪型をもっと自由にしてほしいと思ってる球児もいると思うのです。
もちろん、自分の意志で坊主刈りするのは自由です。
だが、廻りの大人たちからの強要はどうなのよ?という思いは私の中にはあります。