ライブの告知をメールなどでいただくことがある。
読むと、皆集客には苦労しているのが分かる。
少し大きな店でライブ出演する時などは、特に。
それでも、アコースティックなライブへの出演は、集客という面を考えれば、バンドよりも負担は少ないと思う。
バンド形態での出演となると、ノルマという名の集客義務はシビアだ。
それは、やはりバンド形態でのライブ出演だと、アコースティックな店よりも店が大きいから。
アコースティックでの出演は、バンド形態よりも1出演者の数が少なくてもオーケーだ。
弾き語りなら一人でもいけるし。
だがバンドとなると、最低でも3人はいる。
ベース、エレキ、ドラム。
このうえに、更にギターがもう一人いて、更に鍵盤も・・となると、あっという間に5人編成になる。
ボーカルが、ボーカル専任になると、6人編成になる。
こうなると、当然ステージのある程度のスペースの広さも必要になってくる。
広いステージの店だと、店自体も広くなるし、当然収容人員の数も大きくなる。
そうなると、1出演者あたりに要求される集客力も多くなってくる。
バンド時代には、私は学生時代の友人などもよく呼んだもんだった。
友人は、1回は来てくれる。
だが、何度もライブをやるようになると、そうそうは来てもらえなくなる。
当たり前だと思う。
ファン・・と、友人とは別物だから。
友人をファンとみなすのは間違いなのだ(まあ、同じ「音楽をやる者同士」となると、また別の意味合いも出てくるけれど)。
友人をファンと勘違いして、ライブ告知していると、やがては友人関係はギクシャクしてくると思う。
また、一部のお客さんを、出演者が一見ファンのようにみなしていても、そのお客さんはその出演者のファンというよりも、社交場(あるいは飲み会)のような感覚で知り合いに会うために来ている場合もある。
そうなると、それもまた、本当の意味でのファンとは違ってくる。
社交場に来るつもりで遊びに来ているお客さんを、出演者が「自分のファン」と勘違いしてしまうと、それはその後の付き合いはもろいものであり、ちょっとしたきっかけで交流関係に火が付いて燃えてしまう。
だから・・・勘違いからくる「うぬぼれ」というものは、怖い。
自分がそれに該当すると「怖い」し、誰かがそれに該当している場合は「見てて痛い」。
どちらも、辛い。
よほどのメジャースターならともかく、そうじゃない場合は、気をつけないといけないだろうなあ・・。
「勘違い」・・それは、怖くて、痛くて、辛いもの。
自戒の念をこめて。