時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

犬猿の仲、そして蜜月関係。

2008年10月24日 | 日々の、あれこれ

自分の好きなバンドのメンバー同士や、思い入れを持って見てるドラマの中で仲が良い登場人物たちには、できればいつまでも「仲良く」あってほしい・・ファンとしては、ついそんな幻想を持ってしまいがちである。

例えば、ビートルズが解散した頃、レノンとポールは犬猿の仲と言われた。
当時、互いに互いを批判するような曲をそれぞれのソロアルバムに収録してたりしたし、その時はご丁寧にも、相手をおちょくる写真なんかも付けたりしてた。

当時、ビートルズのファンとして、レノンとポールがそんな間柄であることが悲しくてしょうがなかったのを覚えてる。
あの二人の天才コンポーザーが蜜月関係だったからこそ、ビートルズは誕生し、世に登場し、かつ天高く飛翔したのに・・。
それが今や・・と思うと、悲しくて仕方なかった。

また、「俺たちの旅」というドラマが本放送終了の10年後にリメークされた時。
ドラマではカー介・グズロク・オメダの仲良し3人組がいて、それにからむようなワカメというあだ名のキャラがいた。
10年後の続編で、ワカメがカー介たちに会った時、仲良し3人組は今はそんなに会ってないということを知って、思わず
「あなた達には、ずっと仲良くしててもらわないと困るんだよ。じゃないと、当時あなた達に憧れた自分は、一体何だったんだよ。」というニュアンスのセリフを吐いていた。

その気持ち、痛いほどよくわかった。

自分が憧れたバンドのメンバーや、ドラマの中の登場人物たちには、いつまでも仲良くしていてほしい、じゃないと、昔自分が彼らに憧れたのが何だったの?ってなってしまうような気分になることがある。・・・←まあ、これは、ファンの都合でもあるんだけどね。「架空や思い入れ」と「現実」の差・・といえば、それまでなんだけど。幻想である部分は大きいからね。

まあ、レノンとポールにしても、カー介たちにしても、例え離れていても心の底では彼らは繋がってる・・と思いたいファン心理がある。また、ファンとしては、それが一種の「心の支え」でもあり「なぐさめ」でもあったりするし、自分を納得させやすい。
また、実際、その後レノンとポールは少しずつわだかまりも薄らぎ、一緒に音楽をやることはなかったにしろ交流は少しづつ復活してたみたいだし、「俺たちの旅」のメンバーもドラマ内で再会すると、昔のような感じに戻った。
で、ファンである私としてはホッとしたりもしたものだ。

カー介たち「仲良し3人組」は反目しあっていたわけではなく、関係が希薄になっていっただけだから、まだ良かった。
だが、ビートルズ解散直後のレノンとポールは反目し合っていた。
深い絆であった者同士ほど、反目しあうと相手の心の奥底に突き刺さり、深く対立する。
互いに深い部分まで知ってるから、どうすれば相手が一番嫌がるかも分かる・・ってのがやっかいだ。
そのくせ、自分は相手のことを・・他人が見たら気づかない部分や知らない部分を・・知ってるという自負もあるから、余計にやっかい。

思うに、人間同士って、例え一時蜜月状態であっても、その関係がいつまでも続くとは限らない。
それが時間の流れの残酷なところである。
何かちょっとしたきっかけが元で、蜜月関係だった人間関係が壊れてしまうことがある。

その「きっかけ」なるものがあらかじめ分かっている場合は、その「きっかけ」を迎えるに当たって、当人はそれにどう対処するかはよく考えないとね。
ヘタな対処の仕方をすると、自分が思った以上に人間関係が壊れてしまう。その場合、見通しが甘かった・・とか、迂闊だった・・とか感じて、後々後悔することになるのだ。

だが、この場合は「きっかけ」があらかじめ分かっているわけだから、よく考えれば危機を回避することもできる。

辛いのは、なんの前触れも無く、予想外な「きっかけ」がいきなりやって来てしまう場合だ。
しかも、それが避けられない出来事であれば、とっさに間違った言動を選択してしまうこともある。
で、後になって後悔したり・・ね。

そういう選択肢というのは、人生において何度もやってくる。大なり小なり。

できれば・・いきなり前触れも無くやってくる「選択肢」を、少しでも良い方法を選択していきたいものだ。
まあ、なかなか難しい選択もあるだろうけどね・・。
だが、それがあらかじめ分かっている選択肢なら、なおさら、だ。


で、それが、お互いにそういう心がけであれば、蜜月関係だった人間関係は長く続けていけるだろう。
蜜月関係になれた関係ってのは、得難い関係であるからだ。
それが長く続けていければ、宝物にだってなりうる。
交流がなくなってもかまわない相手ならば、交流がなくなっても惜しくはないけどね(笑)。

あんなに仲良かったのに・・という関係が、どちらか一人の言動の選択間違いで犬猿の仲になったら、悲しい。特にそれが「咄嗟の選択」だった場合は・・。
それがかつて蜜月関係であればあったほど、勿体ない。
仲が良かったら良かった程、裏切られた場合は溝は深くなる。

「蜜月関係」と「犬猿の仲」とは、紙一重なのかもしれない。





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