時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

槍見台からの眺め

2013年09月08日 | 

横尾山荘そばの蝶ケ岳登山道を登り始めた。

いきなりかなり急こう配だ。

最初は良かったが、やがてどんどん息が切れてきた。しまいには、少し登っては休み・・を繰り返すはめに。

十年ぐらい前に屋久島の縄文杉登山をした時には、スタスタ登っていけたのになあ。なんだか情けない。

いやはや、日頃の運動不足を痛感させられた。

でも・・槍が岳が見たい。

見たければ、登るしかないのだ。

この登山道は、私が行った時は人っ気がなかった。

横尾から槍ケ岳を目指す人は、このコースではなく、直接槍が岳方面に向かうだろう。

だが私には槍ケ岳を登る体力はない。登山経験もない。

そんな私でも槍ケ岳を拝める場所・・・それが槍見台なのだ。

せっかくここまで来たのだ。槍ケ岳を一目だけでも。

せっかく快晴なのだ。天気も私を後押ししてくれてるではないか。

当初、蝶ケ岳登山道入り口から槍見台までは30~40分の登山と聞いていた。

だが私の足ではは・・少なくても30分じゃ無理だと思った。

 

 

しばらく登り続けると、やがて木々の間から、はるか向こうの山のそのまた向こうに、なにやらとんがるものが見えた。

それまでずっと木々に覆われていた登山道の左側に、木と木の間隔が空いた場所があった。

そしてその隙間から遠方に。

ピラミッドみたいな山影が。

それこそが・・・おお、槍ケ岳なのだ。

だが、その場所が槍見台なのか?

おかしい。

槍見台には、「槍見台」とかかれた小さな看板(?)みたいなものがあるはずなのだが・・。

もしかして、時間の経過でなくなってしまったか、あるいは木や草に覆われてしまったか。

見当たらない。

でも、木と木の間に槍ケ岳が見える・・。

 

 

そこが槍見台とするなら、目的は果たしたことになる。

一瞬、そこが「槍見台」なのだと思い、私はしばらくそこで休んで槍が岳を見たあと、引き返すことも考えた。

だが・・

 

どうもひっかかるものがある。

確かに槍ケ岳は見えた。

でも、そこが本当に槍見台なのだろうか?

 

念のために、もう少しだけ・・登ってみようと思った。

すると・・ほどなくして、木々が完全に途切れ、視界が開け、はるか向こうの景色が木々に遮られることなく見渡せる場所に出た。

あ、ここからの槍ケ岳は素晴らしい。

と思ったら・・・その数メートル先に、待望の「槍見台」の文字が!!

 

ついに辿り着いたのだ、正式な「槍見台」に。

ここからの眺めは素晴らしい。視界の中央よりやや右側に、とんがったものが。

山頂のピラミッドが。

はっきりわかる。

実に槍ケ岳は見分けやすい。

あまりにも特徴があり、他の山とは明らかに違った輪郭。

周りのの山々と比較してみても、一目瞭然。

天を突きさしているかのようではないか。

 

よかった・・さっきの場所で引き返さなくて・・。

 

でも、さっきの場所でも、木々の間からではあったが、一応槍ケ岳は見えたしなあ。

そうだ、ようし!さっきのあの場所は、個人的に「ニセ槍見台」と名付けよう(笑)。

そして、それを思った時、私は、本物の「槍見台」に立っていたのだった。

 

素晴らしい。

まさに絶景。

苦労したけど・・報われた・・。

来てよかった。

上高地に。

奥上高地に。

 

こうして見てると・・・

槍ケ岳に登ってみたい・・と思う人の気持ちは、分かるなあ。

私だって、登ってみたいと思うもの。

なんてったって、槍ケ岳は、日本山岳界のスーパースターだもの。

 


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