映画館で働く方にとっては申し訳ない限りだが、私は最近は映画館にはめったに行かなくなった。
こう見えても(?)学生の頃は映画館でアルバイトを数年していたこともあったから、映画自体は好きなはずなのに。
映画館でアルバイトをしていた学生時代は、あちこちの映画館によく行っていた。
まあ、自分が働いていた「バイト先」である映画館に通っていたのはもちろんだが、それ以外の映画館にもよく行っていた。
その頃は基本的に映画館には1人でいくことが大半だった。
高校時代までは映画館には、友人と一緒に行くことが大半だったが、その習慣を続けると、たとえ見たい映画があっても、誘う友人がその映画にあまり気乗りしていなかったり、思い立った時にその友人の都合が悪かったりすると、私まで行きそびれ、結局・・見たい映画を見逃すこともけっこうあった。
やがてそういうのが嫌になり、1人で行くようになった。
同行する人をあてにしないでよくなった。
1人で行く習慣をつけると、観たい映画を見逃すことは減った。
むしろ、「観たい映画」だけでなく、「観てもいいけど、観なくてもいいか」というレベルの作品でも、観に行くようになった。
そうなると、やがて自分の中に「映画というのは1人で行くもの」という定義みたいなものができていった。
その時期は、ある意味「私の中の映画館黄金時代」みたいな時期だったかもしれない。
もちろん、100%1人で行っていたわけでもなく、例えばデートの時などは映画館は当然2人で入っていた。
だが、誰かと一緒に映画館に行くのは、それぐらいだった。
1人だと気楽でいい。
映画を見てる最中にトイレに行きたくなっても、気を使わなくてもよかったし。
観ていて、同じ格好を続けるのが辛くなってきたら、周りの人に迷惑がかからない程度に、態勢を崩すこともできたし。
なにより、観たい映画を見逃さなくなった。
そんなメリットを考えると、やはり1人で行くのが一番・・・という思いはますます強くなっていった。
だが・・
やがて・・
街にレンタルビデオ屋なるものが出現するようになると、・・当初は「本当に優先度の高い映画」は映画館に行って観たが、その数は決して多くない。
「ちょっと見てもいいかな」くらいの作品はレンタルで済ますことが多くなっていった。
そういう状態になっていくと、今度は映画館に行くのがだんだん面倒くさくなっていった。
本当は映画は映画館で観た方が良いことは十分わかっている。
画面の大きさといい、音響といい。パンフレットだって買えるし。
だが、それ以上に、映画館に行くのが面倒・・という気持ちのほうが強くなっていってしまった。
また、映画館の値段が少しづつ上がっていったから・・というのもあった。
なにもロードショーで観なくても、ちょっと待てば、街のレンタル屋にビデオやDVDが入荷するかもしれないじゃないか・・とも思うようになり。
どうしてもレンタル屋に入荷しない場合は、そのDVDを買ってしまえばいい・・とも思うようになった。
家で映画のDVDやビデオを見るなら、「一時停止ボタン」を押せば好きな時にトイレタイムを作れるし、いくら態勢を崩しても大丈夫だし、好きなシーンを何度も観ることもできるし、セリフが聴きとれなかった場合は、少し戻して再生しなおせば、聴きもらした箇所を見かえすこともできる。
そして、映画館までわざわざ出向かなくても良い。
映画館への「行き・帰り」に要する時間も省力でき、その分自由になる時間が増える。
観たくなったら、またいつでも最初から観返すこともできる。
つまり、全て自分の都合で映画を見れる。
これらのメリットが、自分の中でどんどん大きくなっていった。
まあ、その分、映画館で観るよりは集中力は落ちたかもしれないが(笑)。
思考のこんな変遷で、私が映画館に映画を見に行く回数は、どんどん減っていってしまった。
今では、どうしても今すぐに観たい・・しかもレンタル屋に降りてくるかどうかも定かではないマニアックな作品ぐらいしか、映画館で見なくなった。
映画館に行く回数としては、年に1回あるかどうかになってしまった。
例えば、ボブ・ディランの「ノー・ディレクション・ホーム(これは後にDVDも買った)」、ブライアン・ウィルソンの「ラブ・アンド・マーシー 終わらないメロディ」のような作品などのような、マニアックな作品を見に行くぐらいだ。
映画館で映画を見る「良さ」は分かっているから、映画を見るならもっと映画館に行ったほうが、その映画の良さはよりわかる・・という思いは、今でも心の中にあるのだが、いかんせん、家で観るということに慣れ過ぎてしまったようだ。
かといって、街から映画館がなくなっても困る。なくなってしまったら、さびしいのは間違いない。
だが・・・。
噂では、最近は自宅で寝っ転がって映画を見るような態勢で映画を見れる映画館が現れたと聞く。
これには興味がある。
映画館に行くたびに外出すれば、映画館からの帰りにどこかに立ち寄ることもできるというメリットもある。
あとは・・セリフを聴きもらしたり、出演者の声の抑揚などで役者が何を言っているのか聴きとり辛かったりした場合に巻き戻して聴きかえしたり、トイレに急に行きたくなった時などに一時停止できるような環境になれば・・・って、さすがにこれは映画館では無理か(笑)。
画面が小さくても、音響の臨場感がなくても、上記のような便利さを考えると、自宅で観るほうがいい・・という思いを消すのは、現状では中々難しい私ではある・・。
思えば、自宅で映画を観るのと、劇場で映画を観るのでは、劇場で観るほうが集中力だけでなく、緊張感もあるような気がする。そう、それは上記のように、劇場では「巻き戻し」も出来ないし、途中でトイレなどに行くとストーリーの大事な部分を見逃す可能性があるからだ。そのためには、観る前にそれ相応の準備も必要になってきたりする。
その点、自宅で観るのは「楽」。
今は世の中そのものが・・・例えばネットなどによるショッピングなどもそうだが・・・便利さが上がるにつれて、「楽」な方に動いている気がする。
私が映画館にあまり行かなくなったのは、上記の「世の中の流れ」に流されているということなのだろう。
で、一度覚えた「楽」は、そのまま自分の中に居座ってしまっているというわけだろう。
とりわけ名画座と言われる2番館にとっては厳しいものであったと思われます。
私が中学生時代からお世話になってきたのも、この名画座たちでした。
幸い私が高校を卒業するまで、家から徒歩圏の所に邦画系と洋画系の
2軒の名画座が営業し続けていてくれました。
大学入学で上京した時は、東京の映画館の多さに狂喜したのを憶えています。
それともうひとつ驚いたのが、各名画座でけっこう企画上映が行われていた事。
監督、主演俳優、ジャンルなど、いろんな切り口で映画を上映してました。
特に邦画の場合は、幕間に関係者のトークイベントなどもありましたね。
映画館に足を運ばなくなった理由…だんぞうさんとほとんど同じでしょうか。
でも、映画そのものに心があまり動かなくなっているような気もします。
好きな小説や漫画が映画化されると聞くと、昔はそれだけで胸が高鳴りました。
今は…「え、また?」そして、悪い予感しかしません(笑)
公開前に出演者がテレビに出まくるのって、やめてほしいなあ。
制作側が一生懸命なのは分かりますが、公開前に食傷してしまいます。
それと映画料金…も少し安くならないですかね〜
日本って映画にしても芝居や演劇にしても料金が高すぎると思うのですが。
レンタルビデオが普及するにつれ、その便利さにもなれてしまうと、ますます映画館が遠のいていく感じで。
いつでも中断できる、狭い椅子で窮屈な思いもしなくていい、聞き取れなかったセリフを巻き戻しで聞き返すこともできる、好きな時間にみれる、、、などなど、便利な点はたくさんありますからね。
利用客が減ったから値上げをし、それがますます客を遠ざける、、、悪循環になってると思います。
私が子供のころは、100円映画館などもありました。たまに見に行ってました。
出演者や監督が公開前にPRのために露出が多くなるのはある程度仕方ないとおもいますが、あまりにしつこいと、ちょっと、、、。
トークショーみたいな企画は、いいですね。
すごくぼんやりした記憶なんですが、
銀座のはずれに予告編だけをやってる映画館(?)があったらしいのですが、
ご存知ありませんか?
学生時代に友人からちらっと聞いて気にはなっていたのですが、
そのままで終わってしまいました。
今、私が住んでいる街の近くに、けっこう良い名画座が今も営業しています。
洋画専門と邦画専門の2館が並んでおり、2本立てで1000円。
館主の女性がかなりの映画好きの方らしく、
企画上映や映画関係者のトークイベントもよく開催しているようです。
いわゆるミニシアター系の渋い作品もかかるし、
今年の春頃は旧ゴジラの第1作とシン・ゴジラの2本立てなんてのもやってましたね。
ここの面白い点がもうひとつ。
普通に食べ物を持ち込んでもOKなんです。
もちろん館内には小さい売店があり、簡単なスナック類は販売していますが、
近くの市場で弁当やハンバーガーなんかを買ってきてもいいのです。
最近のシネコンでは館外からペットボトル飲料持って入るのも禁止でしょ?
また、現在のシネコンって座席指定で完全入替制ですよね、
私が映画館に通い始めた頃は気に入った作品を1日何度も繰り返して観てました。
人気の作品は基本立ち見でしたからね、
2回目を見る時は席を確保してゆっくり観る訳です。
今の上映は基本1作品ですよね。
昔のような2本立て、いわゆるプログラムピクチャーはありません。
だったら例えばシリーズ物の新作上映の時は、
前作までをダイジェストでまとめた1本を上映するとか…
シリーズ2作目なら、1作目を同時上映するとか…
あ〜また長くなってしまいました。すいません。
2度ほど、数年間だけ郊外のほうに住んだことはありますが。
予告編だけの映画館ですか?記憶にないです。
そんな映画館があったんですね。
100円映画館が今も残っているなんて、素敵ですね。
新作の映画館は、高すぎますからね。
しかも、持ちこみ可能だなんて、嬉しいですね。
案外新作の映画館よりも、そういう映画館のほうが、企画性が優れているのでしょうね。
逆に言うと、新作映画館は、色んなしがらみがあって、独自の企画は出しにくいのかもしれないですね。
シリーズ映画の新作上映では、前作までのダイジェストを上映するというアイデア、賛成です。
気が効いている気がします。
今はどこの映画館もとにかく清潔ですよね。
そこでおっさんとしては、やっぱり昔の映画館を思い出してしまう訳ですよ。
例えば普通にタバコ吸ってる客がいましたね。
だから東映の仁侠系の作品なんかやってる館内はけっこう煙ってました。
あと覚えてるのは、上映中に聞こえてくるビンが転がる音…
今と違って飲み物はほぼビンに入っている物でしたからね。
そうそう2番館と言われる小屋では、概ねトイレのにほひが館内に漂ってました(笑)
私は今も昔も喫煙派ですが、上映中にはさすがにタバコを吸いませんでした・・。
現在のデジタルによる上映と違って、昔は1本のフィルムを近隣の数館が使い回してたそうで、
上映が終わったらフィルムを次の小屋に運ぶ仕事があったそうです。
私の叔母にあたる人が映画館の売店に飲料を納品する仕事をしてまして、夏休みなんかはお手伝いと称して
商品の搬入にくっついて行ってました。
もちろんクーラーケースに飲み物の瓶を移したりするのは手伝うのですが、
最大の目的はお目当の映画館に行った時、仕事が搬入が終わった後、そのまま映画を見ることでした。
現在のシネコンのように座席指定ではありませんでしたし、立ち見が当たり前の時代でしたからね、
バイト代代わりにコーラとアイスクリームなんかをもらってそのまま映画を観てました。
荷物の搬入先にはピンク系の映画館もありましたが、さすがに映画を観る事はできませんでした。
でも、館内のロビーが普通の映画館よりも薄暗くて、
ピンクの間接照明に照らし出されたポスターなんかをチラ見してはドキドキしてました。
事務所で待機して、客からの問い合わせ電話に応対したり、モギリに立ったり、路上で前売り券を売ったり、そのほかいろいろでした。