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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

サマータイム・ドリーム(夏の日の夢) by ゴードン・ライトフット

2016年07月13日 | 音楽全般

私がゴードン・ライトフットの名前を知ったのは、ボブ・ディランの「セルフ・ポートレイト」というアルバムで、だった。

「セルフ・ポートレイト」はディランのアルバムの中でも、もっとも問題作とされているアルバムである。

デビューアルバム以外のディランのアルバムは、収録曲は基本的に自作曲でまとめられていたが、「セルフ・ポートレイト」ではディランは久々にカバー曲を数曲収録した。

で、そのカバー曲の中に、ゴードンの曲はあった。

タイトルは「朝の雨」という曲だった。

それはとても穏やかで、聴きやすい曲だった。派手さはなかったけど、じっくり聴くと、その良さが染み込んでくる・・そんな感じの曲だった。

いつのまにか、口ずさんでしまう、親しみやすい曲だった。

 

で、その曲の作者として、私はゴードンの名前を知ったのだった。

 

他にはどんな曲を作っている人なんだろう・・という興味が湧いた私であったが、しばらくはその名前は私の中で放置された。

いつか、聴くチャンスがあれば聴こう・・・そんなスタンスだった。

 

やがて、当時私がよく通っていた中古レコード屋の中古レコードバーゲンで中古アルバムをあさっていたら、ゴードンのアルバムを見つけた。

「SUMMERTIME DREAM」というアルバムだった。

 

中古レコードバーゲンにはよく通っていた私だったが、ゴードンのアルバムの中古には中々お目にかかれないでいた。だが、その時運よくゴードンのアルバムを見つけ、迷わず手に取った。その機会を逃したら、またいつゴードンのアルバムの中古にお目にかかれるか分からなかったから。

もちろん、新品で探せば普通にレコード屋さんで入手できたのだろうけど、当時貧乏学生だった私にとっては、中古レコードの値段はありがたい存在だったので、なんとか中古レコードで入手しようと思っていた。

 

ともかく、ディランの「セルフポートレイト」を聴いて以来、「いつか聴いてみよう」と思っていたゴードン・ライトフットを、やっと聴ける機会が訪れたと思った。

 

で、さっそく家に帰り、聴き始めた。

割と、想像していた通り・・に近い印象ではあった。

その中で、とりわけ気に入った曲が「サマータイムドリーム」であった。アルバムタイトルの曲だった。

邦題が「夏の日の夢」。なにやら、どこかで聞いたことがあるような邦題にも思えたが(笑)、原題も「SUMMERTIME DREAM」なので、それで問題ないとも思った。覚えやすいしね。

 

ゴードンの曲は、正統派という感じで、あまりトリッキーな作風ではなかったが、その分安心して聴いていられた。

このアルバムタイトル曲「夏の日の夢」は、そのいい例だと思う。

 

リスナーが「こう流れてほしい」と思ったように自然にメロディが流れてくれ、軽快なテンポの上にゴードンの暖かいボーカルが乗り、一回聴いただけで好きになった。

曲の尺も長くなく、ヒットソングのお手本のような曲に思えた。

こういう曲がヒットしなくなったら、ヒットチャートなんて何のためにあるか分からない・・・とまで私は思ってしまった。

ともかく魅力的な曲だった。

 

当時私が趣味でよく作ってた「オリジナルベストヒットカセット」では、この曲は欠かせない収録曲になった。

 

そういえば、当時私の部屋を友人が訪れるたびに、自分がみつけたお気に入りミュージシャンのアルバムを聴かせていたが、今思うと・・・そういえばゴードンのアルバムは紹介したことがない。

なぜだろう。

多分、派手さがなかったからか、それとも正統派すぎて、ついつい他の派手なミュージシャンのアルバムの方を紹介していたからかもしれない。

 

だが、ゴードンの曲は、1人でじっくり聴いて良さが分かるような気もしていた。

とかく、シンガーソングライターのアルバムにはそういうタイプが多かったような気もする。

その証拠・・というわけでもないが、友人に私が紹介するアルバムは、グループやバンドのアルバムが多かった気がする。仮にソロだった場合は、ドラマチックな展開をするミュージシャンのアルバム。たとえばマイク・オールドフィールドとかね。

 

当時私はシンガーソングライターのアルバムも多く買っていたが、アコースティックでやや地味なシンガーソングライターのアルバムは、友人にはあまり紹介してなかった気がする。

で、ゴードンのアルバムは、その中の1枚だった。

 

だが、1人でじっくり聴くにはもってこいだった。

もっとも、アルバムタイトル曲「夏の日の夢」は、ヒット性にあふれていたので、もっと友人に紹介するべきだったかもしれない。まあ、それは後になって思ったことだったが。

 

 

音域的にも、声質的にも、テンポも、私は「自分が作って歌うには、こういうタイプの曲が合っているかもしれない」と思えた。自分が作る曲の出来栄えは遠く及ばなくても、傾向としてはこういう方向性がお手本に思えた。

それほど、しっくりきた。

 

とはいえ、中々そういう自作曲は作れなかった。正統派の安定感に魅力を感じながらも、そこまでなりきれない中途半端な自分が、自分自身の邪魔をしていた気はする。

 

だからこそ、なおさら、この曲には魅力を感じている。

 

こう流れてほしいという思いの通りにちゃんとメロディが流れてくれる、こういう曲に。

 

 https://www.youtube.com/watch?v=7Z595qu-d3E

 

 

以上、夏なので、一応夏にちなんだ曲を紹介してみた。


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