日本のプロ野球に私が最近熱中しなくなった理由

ここ数年、プロ野球中継をあまり見なくなった。

昔はかなり熱中して見ていたけれど、どうも最近自分の中で、プロ野球への熱が薄れている。
テレビの番組編成の中でのプロ野球中継が昔ほどの扱いではないのも影響しているのかもしれないが、自分自身のプロ野球への一喜一憂が薄れているのも感じている。

昔、プロ野球中継は、テレビの番組編成の中でも、大きな存在だった。
２１時で中継が終了してしまえば、試合の続きや結果が気になるファンからテレビ局へのクレームも多かったようだし、ペナントレースの優勝がかかった試合や、日本シリーズ中継などは高い視聴率を誇っていた。

試合の途中なのに２１時前で試合が終了しそうな時は、９時半近くまで中継を延長することもあったし、時には２２時近くまで中継することもあった。
もちろん、その結果、本来２１時以後に放送される予定だった番組のファンからは不評をかったりもしたが、そのデメリットは分かっていても、それ以上にプロ野球中継続行のメリットの方が大きいとテレビ局は判断していたのだろう。

だが最近は？
気付けばゴールデンタイムで放送されないこともある。
聞けば、プロ野球中継は昔ほどの視聴率が稼げないから、昔ほどの扱いは受けていないとも聞く。

それが世の中の趣向の変化、価値観の変化によるものであるなら、私自身も世の中の流れに流されているということなのかもしれない。

私が昔ほどプロ野球に熱中しなくなったのは、なぜだろう。
それを考えてみると、割とすぐに思い当たる「要因」はある。

それは・・一流選手、スター選手のメジャーへの流出だと思う。もちろん他にも原因はあるが、それが大きな理由の一つであることは間違いない。

野茂選手がメジャー挑戦した時は熱中したし、その後野茂選手によって開かれた扉をくぐって、日本の一流どころの選手がメジャーに行き、活躍すると嬉しかった。

だがそれがいつしか当たり前のようになってしまうと、国内の一流選手が次々とメジャー流出するようになった。

その結果、国内にスター選手が少なくなってしまった。
で、かつて名勝負と言われた名投手対強打者の対戦も少なくなってしまった。

例えば、かつての江川対掛布、王対江夏、長島対村山、・・などのような。

日本人選手でもトップクラスの投手ならメジャーでも通用する・・というのは、すでに証明された。いや、日本のトップクラスの投手だった場合、通用するどころか、メジャーチームの主力投手にだってなれる場合もあることも証明された。
なので、日本でトップクラスの投手だった人で、メジャーに行かずに終わった数々の名投手たち・・・たとえば、サブマリン山田投手、マサカリ村田投手、大洋時代の遠藤投手、・・などは、もしもメジャーに行ってもきっと活躍したことだろう。

野手の場合は、投手にくらべたらメジャーでは少し苦労するかもしれないが、順応力・適応力次第ではやれることもわかった。
例えば、松井選手などは日本ではホームランバッターだったが、ヤンキースではチームバッティングにシフトすることで主力になった。
パワーよりも、ミート力・走力・肩の強さを誇ったイチロー選手は、別格クラスであろう。

それらのことが分かったことは、日本人としても、プロ野球ファンとしても嬉しかったが、ただ、プロ野球を盛り上げるスター選手が次々に日本のプロ野球界からいなくなってしまうのは・・寂しい。

サッカーみたいに、プロ野球にもレンタル制度でもあればいいのに・・なんて思ってしまう。この場合、レンタル制は、国内球団相手ではなく、メジャーに限って・・ということで。

最近は、メジャーに渡った名投手が、力のあるうちに、日本球界に戻ってきてくれればなあ・・なんて思ったりもする。
ダルビッシュしかり、マー君しかり。

今のままでは・・きっと大谷選手もメジャーに行ってしまうのだろう。

大谷選手がメジャーでどれぐらいやれるかというのは興味あるが、行きっぱなしになってしまうのだとしたら、正直寂しい気はする。

スター選手の存在というのは、「盛り上げ」という点において、やはり重要なことだと思う。

日本のプロ野球界が、メジャーの３Ａみたいな場所になってしまってきているような気がして、私は昔ほど日本のプロ野球に入り込めないでいるのかもしれない。

きっと・・私と同じような気持ちを持っている方は、いるのではないか・・・私にはそう思えてならない。

 

日本のプロ野球は、この先どうなっていくのだろう。