旅に出て、滝に出会い。
しかもその滝が、人っけのない滝であったりすると、滝壺の近くで佇んでいると、心が非常に休まる気がする。
あたりには、滝の流れる音だけが響き渡り、他の自然音がかき消されている状態の中にいると、しばらくそこを動きたくなくなったりする。
ただただ、黙って滝を見つめてるだけでも、飽きない。
日頃の仕事や生活面でのストレスが、かき消されていく気さえする。
滝の音が、そんな効果を来訪者に与えてくれるのかな?・・と思って、以前、「滝の音」だけが収録された自然音CDを買ったことがある。
ひところ、自然音のCDばかり集めてた時期があり、滝の音が収録されたCDを購入したのは、そんな時期だった。
自然音のCDは、疲れてる時、しかも音楽も聴く気分でなく、テレビやDVDを見る気分ではない時など、けっこう有効だった。
定番という意味では「波の音」のCDだが、この「滝の音」も、自分の中で定番の自然音になるかもしれない・・そう思ったから期待を込めて購入したのだった。
だが・・・
意外なことに気づいた。
「滝の自然音」のみが収められたCDは・・・・その滝の音は・・・・音だけで聴いてると、まるでノイズ音のように聞こえてしまったのだ。
ラジオなどがザーザーと雑音を流してる時のような音に・・・聞こえてしまったのだ。
こういっちゃナンだが、それを長時間聴いてるのは、ノイズを長時間聴かされてるようで、そのCDはすぐに止めてしまった。
ザーザーザーザー・・・・。
ザーーーーーーーッ。
滝の音を生で聴いてると、あんなに癒されるのに、音だけになってしまうと、まるでラジオのノイズ音が延々続いてるように聞こえてしまうとは・・。
分からないものだ。
あれは・・滝の音は、あたりに響く残響感、そして、滝そのものの景色、水しぶき、滝の周りにある木々の景色、滝壺から渓流に流れていく水、木々の間を飛ぶ鳥の鳴き声など、色んな要素が一体化した時に、あのヒーリング効果があるのかもしれない。
録音された音だけでは・・・けっこう苦痛なものだったとは・・・・ホント、意外だった。
結局、「滝の音」の自然音CDは、一度もフルでは聴いていない。
なお、写真は、秋田県の「抱き返り渓谷」ぞいの遊歩道をテクテク歩いて奥まで行くと現れる、木々に隠されるようにひっそりと流れ落ちる「回顧の滝(みかえりのたき)」。
私が訪れた時、他に誰も来訪者の姿は見当たらなかった。
どこか、「隠れ滝」の趣があった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます