以前私は、あるサイトに、70年代に一世を風靡したラジオ番組のことを書いた記事を投稿したことがある。
そのラジオ番組では、番組に寄せられたアマチュアの自作自演の歌を電波に乗せて流してくれた。
私はその番組が、そのコーナーが、大好きだった。
機会があるごとに、そこで流される「アマチュアの自作自演の歌」をカセットに録音していた。
曲が集まれば、中には大好きな曲というのも出てくる。
好きな曲に「アマチュアが作った曲」も「プロが作った曲」も関係ない。
まったく同じ土俵。
要は自分が好きかどうかだけだ。
大好きだったその曲は、よく口ずさんでいた。
友達が遊びに来た時に、その曲をラジカセで流して聴かせたりもしていた。
数年前に弾き語りライブに出た時に、その曲をカバーして弾き語りで歌ったこともあった。
それくらい、その曲は、自分の中に染み込んでいた・・ってわけだ。
その記事を書いた時、自分の書いた記事がいつかご本人の目にとまればいいな・・と思っていた。
そのためにはインターネットは、格好の場であった。
ある意味、メッセージボトルを、海に流すような感覚だった。
投稿してから何年たったろう。
ついに、私の書いたその記事が、ご本人の目にとまる日がやってきた。
その記事を読んだご本人が、そのサイトの管理人さんのところにメールを送り。
その管理人さんは、私にそのメールを転送してくれた。
で、私に届いた。
嬉しかった。
その記事を書いてよかった。
私の記事を読んでくださったご本人も、私の記事を読んで喜んでくれたようだった。
私の記事を見た時、ご本人は最初はかなり驚かれたようだった。
でも、広い日本で、自分たちのことをウォッチしてくれてた人(この場合、私だ)がいて嬉しい・・と言って下さった。
それを知ると、私はますます嬉しくなった。
やっぱり、あのメッセージボトルを海に浮かべてよかった。
十代の頃にラジオでその曲を知り。
やがてそのラジオ番組も終わり、そのバンドの消息も途絶え。
長い年月が過ぎ。
ある日、ひょんなことから、テレビで放送されてた「アマチュアバンド勝ち抜き合戦」系の番組で、そのバンドらしき人たちが出てるのをみて驚き。ちなみに、その日の放送は、私が当時付き合っていた女性と旅にでて、旅先の宿の部屋のテレビで見たのだった。だから、よけい印象に残ってる。
で、また長い年月が過ぎ。
あるサイトに、そのバンドについて触れた記事を私が投稿し。
またまた長い年月が過ぎ。
今、その記事がご本人の目にとまり。
ご本人は、そのサイトの管理人さんのところにメールを送り。
で、その記事を掲載してるサイトの管理人さんから、私のところにメールが転送されてきて。
私がご本人に直接メールを送り。
ご本人から返信がきて。
そんな展開が、この数十年の流れだ。
どうやら、何十年ごしかの小さな小さな出来事たちが一つに結びつき、私にとっては、ちょっとしたドラマが完結したような気分だ。
小さな小さなドラマだけど。
・・・まあ、本当は、「ドラマ」なんて表現は、オーバーな表現なんだけどね(笑)。
ともあれ、かくして、ネットという名の海に流した私のメッセージボトルは、長い年月を経て、無事にご本人に届いたのだった。
インターネットは、大波小波。
ネット活動をしてると、凹んだり、色々傷ついたりすることもあるけど、こんな素敵なこともあるのだ。
・・・・やはり、インターネットって、すごい。
ネットの表面上に出るのはやめて、もっぱらロム専になろうか・・と思うたびに、なぜかこういう嬉しいことが起こる。
不思議なものだ。
その結果、引き続きネットに書き込みなどをしたり、何かを発表し続けることになる。
実は今回もそうだった。
最近、ちょっと疲れていたせいもあり、ネットから少しずつ撤退という選択肢も漠然と考えていたから。そう、漠然と・・ね。
自分のサイトやブログの更新のペースは落として、後はロム専で・・・・そんなことをぼんやりと考え始めていたのだった。
そんな時に、今回の嬉しい出来事があった。
だから、やはり、もうしばらくはネットの中に登場しようと思った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます