本当に凄いミュージシャンって、まず登場した時に衝撃がある。
それが後に、歴史に残るミュージシャンになる人(グループ)だと、最初に賛否両論がおきたり、論争にもなったり、一部からは反発や拒絶反応もくらったりもする。
例えば、エルビスがそうだったし、ビートルズもそうだった。ディランも(特にロック転向のころ)。
日本でも、岡林がそうだったようだし、拓郎も一時期そうだった。キャロルやサザンが出て来た時も、その歌い方や声などけっこう衝撃があった。
それだけインパクトがあったということだろう。
ところが、そういったミュージシャンが切り開いた道に後から出て来るミュージシャンは、出て来やすい代わりに、切り開いたミュージシャンほどの地位までは行けなかったりする。
最近、賛否両論が出るような衝撃的ミュージシャンって・・・あまり居ないなあ。
どれも悪くないし、聴きやすい。上手いとも思うことは多い。
だが・・なにか物足りない。
公約数みたいなものをちゃんと把握していて、そこから逸脱していない範囲でまとまっている感じがする。
賛否両論がでる・・ってのは、拒絶反応を示すリスナーもいるってこと。
その「拒絶反応」を受けるのがイヤなのかな・・。
特に、J-ポップと言われる最近の音楽ジャンルでは、そういうことを多く感じる。
誰かに拒絶反応をされる・・ということは、それに反発する熱狂的な信者も獲得するわけで。
あと、衝撃を与えたい・・ことばかりが先走っても、ろくなことはない。
一時人気が出ても、一過性で終わってしまう危険性もあるし。企画モノ・・みたいな感じでネ。
ミュージシャンに限らず、誰もが個性を持っている。
でもその個性は、人それぞれ。
他とは大きく違ってる個性も個性なら、よく見ると(聴くと)微妙に違ってる程度なのも個性。
ミュージシャンは、個性を大事にしたいと思うし、自分は他の人とは違ってるという思いは誰でもあるだろうし、それが「自分の支え」になる場合もある。
よ~く聴くと若干の「違い」がある・・それくらいの個性よりも、チラッと聴いた(見た)だけでも明らかに他と大きく違って「区別」できるくらいの個性がないと、中々覚えてはもらえないし、識別もされにくい。
下手したら「よくある音楽」として一括りにされてしまう。
その点、熱狂的支持者も多い反面、拒絶反応もあるくらいのインパクトのあるミュージシャンは、他と区別しやすい。
自分のやりたいことが、世間の常識から逸脱したものである場合、それを通すか、あるいは若干だけ妥協するか、もしくは常識に合わせるか。色んな選択肢はあると思う。
「それを通す」を選んだ場合、チャンスやタイミングに恵まれるか、よほど強い意思がないとだめだろう。
「若干だけ妥協」を選んだ場合、その「さじ加減」には頭を使わないといけない。
「合わせる」を選んだ場合、長期的ビジョンを持っていないと一過性に終わるか、こじんまりで終わってしまう。
まあ、どれをとっても難しい場合は多い。
たまにチャンスやタイミングに恵まれ、あっという間にブレイクする人(グループ)はあるが、その数は非常に少ない。
でも、目立つ。だから、誰もがそうなりたい、自分もそうなれるのではないか・・と思い、活動する。
だが、現実はそう甘くはなく、挫折したりもする。
並外れた違いを持つ「個性のあるミュージシャン」であっても、そうなってしまう場合は多い。
また、並外れた個性を持つミュージシャンの場合、一般に認められるまでの間、周りのスタッフ(レコード会社の方針やマネージャーやプロデューサーを含む)に理解されてないといけない。
個性があればあるほど、保守的な考えのスタッフが周りを占めていると、個性を削られる可能性もある。方程式にあてはめられかねない。そうなると、そのミュージシャンの「輝き」であったはずの個性が平坦になってしまう場合がある。
そんなことを考えると、個性があればあるほど、大変でもある。
いったん「時期待ち」になってしまうと、鮮度や輝きが落ちてしまう。
そのかわり、勢いにのった場合、一気に熱狂的ファンをつかむ可能性もある。
ミュージシャンにとって、衝撃のあるくらいの個性というものは、三振かホームラン・・のようなものかもしれない。
そういう意味じゃ、博打的度胸や覚悟も必要なのかもしれないね。
で、ここまで書いたことを、若い頃に作った自分の曲に照らし合わせてみた。
すると・・。
う~む、・・・書くのはやめておこうっと(笑)。
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