私が初めてスキーに行ったのは大学1年の頃だった。
サークルの先輩に気軽に誘われ、当時仲が良かったサークル仲間も行くというので、私も行ってみることにした。
初めて行ったスキー場は、確か妙高赤倉・・だったと思う。
初めて板を装着した時は、危なっかしくて仕方なかったが、やがてボーゲンが出来るようになると、俄然面白くなった。
速度を自分の意思で減速できるということで、なにやら安堵感も覚え、ひたすらボーゲンで峠道などを滑った。速度はなかったが、それでも冬山の雪景色の峠道をゆったり滑ると、風景も楽しめるようになり、一気にスキーが大好きになった。
なので、初めてのスキーから帰ってくると、すぐにショップに行き、自分の板やストックや靴などを買いそろえたものだった。
なにせ、初めてのスキーは自分としては「お試し」だったので、用具は全て借り物で済ましたと思う。
自分の用具を揃えると、毎年スキーに行くようになった。
貧乏学生だったものだから(なにせ、バイト代はほとんど酒代に消えていた)、1シーズンに何度も行けるわけではなく、もっぱら1シーズンに1回づつではあったが、それでも大学在学中は毎年冬になると行っていた。
楽しくてならないスキーではあったが、悲惨な思い出もあった。
それは・・3回目ぐらいの時だっただろうか。
滑ってて、どうも靴とビンディングが自分の足にあってなかったような気がした。
2度目に行った時は、だましだましで乗りきったが、3度目ともなると、自分の実力に合わないようなゲレンデやコースにも挑戦するようになった。
どうやら、それが行けなかったみたいで。
滑ってて、両足の親指の爪が絶えず妙な圧迫感で押しつけられる感じだった。
スキー最終日になると、もう痛くて仕方がない。気づけば、両足の親指が紫色に変色していた。
内出血・・してるようだった。
それでも、都会に戻り、普段の生活をしてれば、だんだん治っていくだろう・・とたかをくくっていた。
だが
それは
甘かった。
都心に戻り、普段の生活になり、相変わらずバイトの日々。
両足の親指の爪の痛みはますます激しくなっていき、やがて・・なにやら爪が浮き上がっているような感じになった。
今思うと、すでに親指の爪は死んでいたのだった。
数日後・・・
ついに
ペロッと両足の親指の爪が・・・剥がれて・・・取れてしまったのだった。
こんな経験、初めてだった。
両足の親指に爪がないと、足にふんばりが効かない。
一歩一歩歩くにしても、地面を踏みしめてる感触が実に頼りなく、力も入らない。
なにやら両足の親指がフニャフニャして違和感大。
つくづく、爪というものの大事さを痛感したものだった。
爪は、運動のために入れる力を受け止めてくれていたんだね。爪は、押しだしたりするためにいれる力を受け止めて起点みたいになってくれてたのだ。
それと・・・・爪がはがれて、存在していないという状態そのものが、どうにも収まりが悪く、気持ちのいいものではなかった。
つくづく、靴というものの大事さを思い知らされた気がした。
それと、靴と板とのフィッティングも極めて大事。
あのスキーの時・・・靴の問題もあったのは確かだが、今思うと、私の滑り方にも問題があったのかもしれないかなあ。
スキーをやって、靴や板が自分の足に合わなくて、爪が内出血して、その後爪が丸ごとはがれてしまった経験・・・ありませんか?
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