日本共産党・萬代ひろみブログ――いのち・くらし守る島根県政へ

出雲市議として5期16年。2011年4月に島根県議に初当選しました。みなさまに私の思い、活動の様子をお伝えします。

決算特別委員会分科会(文教厚生)で生活保護攻撃

2012年11月10日 | 日記
 芸能人の生活保護受給に対するバッシング報道以来、生活保護を受けている人たちへの厳しい世論が広がっています。

 国は、16日から開催する「新仕分け」で生活保護を見直し、保護費の引き下げや就労指導の強化などを検討しています。

 先日、私と同年齢の女性が事務所に来られました。その女性は「自分は一人暮らしで年金も少なく、生活が厳しいです。生活保護を受けている人は、私より収入が多いと思います。なかには、働かないでパチンコをしている人もあるのです」などと話されました。
 
 私は、「働けず生活が困難な時に生活保護の申請をすることは、憲法に保障された権利である」ということをお話ししました。彼女は、保護を申請せず、引き続き仕事に頑張りたいと話されました。

 11月5日に開催された決算特別委員会の分科会(文教厚生委員会)では、保守系の議員から「生活保護受給者は、働けるのに働かない者がいる。いったん、そういう生活をするとなかなか働かない。その上、生活保護は権利だなどと思っている。決算審査の分科会として、就労指導の強化を指摘すべきである」と発言しました。その意見に対し、民主党系の議員をはじめ、次々と「その通りだ」との声が上がりました。

 このひどい発言に対し、私は「生活保護は権利ではないとする認識は、間違っている」ことを強く指摘しました。そして、「生活保護受給者が働けるのに働かないという認識は事実と反する。決算資料の保護受給理由にあるように、受給者は病気や障がい、高齢で働けない人たちがほとんどである。就労指導の強化を指摘するということは不適切」と強調しました。

 問題にすべきことは、働きたくても働く場所がないことや、パートや臨時などの非正規雇用しか働き口がなく、自立できる収入を得ることが非常に困難な状況に置かれていることです。このことこそ、行政として改善すべきことではないでしょうか。

 こうした問題には目を向けることなく、生活保護受給者を敵視するような発言が飛び交うことは、本当に残念です。議員として、「生活保護は権利でもなんでもない」と言い放つ認識に怒りを禁じえませんでした。

 生活保護に攻撃の刃が向けられています。社会保障全般に自立・自助の考えを据え、公的責任を後退させていく政治の流れを何としてもストップさせなければなりません。
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