心が楽になるのを感じるブログ ~心理学・HSP~

わかりやすく書いていきますので、読んで楽になってください。心理支援事業を行っている公認心理師&社会福祉士のブログです。

「怒り」をコントロールする(1) ~怒りの受け止め方~

2020年11月23日 16時16分16秒 | 感情・情動・気分

さて、今回から「怒り」という感情をコントロールするための方法についてお話ししますが、まずは「怒り」の感情がわいたときに、どう受け止めればよいのかについて取り上げます。

1.「怒りの感情」をそのまま受け入れる

「怒り」の感情がわいたときは、「自分が被害に遭った」という気持ちが背景にありますが、まずはその感情について、自分で自分を俯瞰で見て「あ、今自分は怒っているんだな。」そのまま受け入れるようにします。

次に「被害」と受け止めるのではなく、「今、自分は対処に困った状況にある」と認識して、「怒り」のエネルギーを手放し、適切な対処法を考えるように意識を向けます。「あ、今、自分は怒ってるな。ちょっと困った状況だからね。どう対処しようか考えなきゃ。」と自分で自分に言い聞かせるように。

そして、「怒っている自分」に対して「まあ、あんなことされたから、腹が立つのも仕方がないよね。大変だったね。」と、自分でやさしい言葉がけをして、冷静になるように努めます。

例えば、友達が陰で悪口を言っていたと聞いて、腹が立ったとします。「悪口を言われた」という事実を「被害」と受け止めず、「あ、今、自分は怒ってるな。ちょっと困った状況だからね。どう対処しようか考えなきゃ。」ととらえます。そして「まあ、陰で悪口を言われたんだから、腹が立つのも仕方がないよね。大変だったね。」と自分にやさしく声掛けをします。

要は、「怒り」の感情がわいたときに、「被害者意識」を手放し、対処しなければならない問題があるととらえなおし、その状況にある自分にやさしくするようにします。被害で心を傷つけないようなとらえ方を自分で選択できるのです。

2.相手には相手の「事情」がある

人はそれぞれ考え方や価値観など、違っているのがあたりまえですから、すべての人がそれぞれの「事情」を抱えているととらえるようにします。

先ほどの友達の陰口の例でいえば、「悪口を言うなんて、あの人にも何か事情があるのね。」ととらえ、相手にしないようにします。(この陰で悪口を言う人に対しての解釈の仕方は、次回以降でも別の視点でお話しします。)

また、別の例で言えば、何度説明しても仕事を覚えてくれない新入社員さん。先輩社員さんは、とてもイライラしています。

「きっと、覚える気がないのよ。努力しようとする気持ちがないんだわ。」

でも、「努力が足りない」わけではなくて、本人は本人なりの「事情」の中で最大限努力しているのです。もしかしたらプライベートで大きな悩みがあって仕事も手につかないくらいの状態なのかもしれません。いずれにしても、我々は他人の「事情」すべてにおいて、100%把握することはできませんから、「努力が足りない」とか「覚える気がない」とか、決めつけずに「努力が足りないと言い切るほどの証拠がそろっているだろうか」と考えるようにします。

3.相手からの「評価」は受け流す

先ほどの例で、先輩社員さんが新入社員さんにたいして「努力が足りない」と決めつけているのは、言い換えれば、先輩社員さんからの新入社員さんに対する「評価」です。新入社員さんは、これを「自分に対する攻撃」と受け止めてしまうと、「被害者意識」が生じて「怒り」がわくかもしれません。

「評価(決めつけ)」は相手が相手の「境界線内」(領域内)で下しているものです。先ほどの例で言えば「何度教えてもマスターしてくれないことに対する不安・恐れ」が、新入社員さんに対する「怒り」となって表れているわけで、いわば、先輩社員さんの「心の悲鳴」と言えます。ですから、この「評価」を「相手の心の悲鳴」として受け流すことで、自分の「境界線」(領域)を守ることができます。

別の例をあげます。友達が自分の彼氏に対して、

「あなたの彼氏、ダサいよね。もっとコーディネートとかあなたが口出しすべきよ。」

と、「余計なお世話」とも言える「アドバイス」をしてきた場合を考えてみましょう。

実は、「アドバイス」は、相手の「境界線」に踏み込んで、「相手の現状を否定」することになってしまいます。こういうときには、

「相手の気持ちに配慮することもできず、相手の現状に対してただただ静観するのを我慢できなくなったのね。」

と、とらえるようにします。その後「あなたのためを思って言ってるのよ」なんて言ってきたとしても、「アドバイス」は「現状に耐えられないという相手の心の悲鳴」ですから、「自分の境界線に不法侵入されないように」受け流して、「自分の境界線」を守ればいいわけです。

4.「正しさ」にはこだわらない

先ほどの「評価」や「アドバイス」は、ある意味自身の中で、

「~であるべき」
「~でなければならない」

という、自分なりの「正しさ・正義」という価値観です。

しかし、価値観は人それぞれですから、自分の価値観を強く主張したり、押し付けたりすると、「相手の境界線を侵す」(攻撃する)ことになってしまいます

人は「攻撃」されると、自分の「境界線」を守るべく、心の「防衛」体制をとり、場合によっては「排除」しようと「反撃」したりします。ですから、

「私はポジティブにしているおかげで、毎日すごく充実しているわ。人はポジティブなほうが好かれるのよ。あなたはもっと明るく振舞うべきよ。」

などといった、「正しさ」「価値観」の押し付けをされた場合は、先ほどの

「相手には相手の事情がある」
「現状に耐えられなくて心の悲鳴をあげているのね」

と「正しさ」にはこだわらず受け流して「自分の境界線を守る」といいでしょう。

5.状況の受け取り方は「自分で選んでいる」

ここまで、「怒りの受け止め方」についてお話してきました。

「被害者意識」を手放し、対処しなければならない問題があるととらえなおし、その状況にある自分にやさしくする。
相手には相手なりの「事情」を抱えているととらえるようにする。
③「評価(決めつけ)」は相手が相手の「境界線内」(領域内)で下しているものなので、「被害」と取らずに受け流して「自分の境界線」を守る
「アドバイス」は「現状に耐えられないという相手の心の悲鳴」なので、「自分の境界線に不法侵入されないように」受け流して、「自分の境界線」を守る。
⑤「正しさ」「価値観」の押し付けをされた場合は、「正しさ」にはこだわらず受け流して「自分の境界線」を守る。

実は、「怒り」という感情がわくのは、「被害に遭った」という受け止め方を自ら「選択」しているからです。なので、その被害を受けたという「選択」を、先ほどまでお話ししてきた受け止め方に「自分の選択を変える」ことで、「怒り」の感情を手放すことができるようになります。

「自分が被害に遭った」と「受け身の選択」をしていたのを、「主体的な選択」に変えることによって、「自分のこころを自分でコントロール」することを目指しましょう。次回は受け止めた「怒り」に対してどう対処すればいいのかをお話ししたいと思います。

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「怒り」について(2)

2020年11月14日 17時17分17秒 | 感情・情動・気分

前回「怒り」というネガティヴな感情について、「怒りがわく原因」についてお話ししました。その背景には、「自分が何らかの形で被害に遭っている・困っている」という気持ちがあるからです。

「被害に遭う」と困ってしまうのは、「自分の守るべき領域が侵されている」からです。この「守るべき領域」を「境界線」と呼ぶことにしましょう。自分の「境界線」が侵されるような出来事が起こると、自分を守るために、「緊急事態発生!直ちに防衛態勢に入りなさい!」と言わんばかりに、「怒り」という感情がわくのです。

人はみな、自分の「境界線」をそれぞれ違った形で持っています。他者と接すると、この「境界線」の違いに戸惑うことがあります。

例えば、前回の記事でもあげましたが、自分の友達が「太っている人はダイエットしたほうがいい。」という考えで自分にアドバイスをしてくれた場合、「別に太っていても構わない」と思っている自分にとって、友達のそのアドバイスは、踏み込んできてほしくない自分の境界線を越えてきたことになり、その結果、場合によっては心が傷ついて、その後、自分を守るために「怒り」の感情がわくということです。「場合によっては」と書いたのは、人によっては傷ついたり、怒りの感情がわいたりしないこともあるからです。

先ほどの例に戻って、もう少し掘り下げてみます。「友達がしてくれたアドバイスが自分の境界線を越えてきたから怒りの感情がわいた」ということですが、それは自分の考えの中に「友達は自分が傷つくようなことを言ってほしくない」とか「友達でも自分の境界線を越えてきてほしくない」「友達ならもっと思いやりのある態度で接してほしい」といった、友達というものに対する自分自身の考え方・価値観があり、それと違っている(ずれている)ことが、怒りの感情がわく背景にあるからです。

この、友達というものに対する自分自身の価値観や考え方を「役割期待」と呼びます。なので先ほどの例は、自分の友達に対する「役割期待のずれ」が「怒り」の感情がわく背景にあります。

「役割期待」についてもう少し話してみます。例えば前回に書いたこの話。

私の仕事が長引いてしまい、夜遅くに疲れて帰ってくると、先に帰っていた夫はビールを飲みながらゴロゴロしています。キッチンを見ると、洗い物の山。それに私の夕食を代わりに作ってくれているような形跡もありません。思わず、ため息をついていると、テレビを見ている夫がへらへらと笑っています。

「テレビ見てゴロゴロしているんだったら、せめて洗い物ぐらいしてよ!私だって仕事して帰ってきているんだよ!」

とイラっとして怒ってしまいました。

この背景には「家事は妻だけがやることではない」「夫にも家事を手伝ってほしい」「お互い共働きで大変なのだから、家のことはお互い思いやりをもって気遣ってほしい」といった、夫に対する「役割期待」があります。その「役割期待がずれている」ため、仕事で疲れて帰ってきているのに自分だけが家事をしないといけないという状況を、「被害に遭っている」「自分が困った状況にある」ととらえ、「怒り(心の悲鳴)」となって表れてしまったのです。

なので、「怒り」という感情をコントロールするには、ただ怒りを抑えるのではなく、自分の「境界線」をしっかりとしたものにして、「役割期待のずれ」を調整することが必要です。

 

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「怒り」について(1)

2020年11月09日 15時17分33秒 | 感情・情動・気分

「怒り」というネガティヴな感情を、数回に分けて説明していきたいと思います。 いきなりですが、

【怒りとは】

自分が何らかの形で「被害」に遭っていることを知らせてくれる感情

「自分が困った状況にある」という心の悲鳴

と言えます。

例えば、買ったばかりのピカピカの新車で、街へショッピングへ。

買い物を終えて、車を止めていた駐車場へ戻ると、なんと、当て逃げされているではありませんか。

「あー、買ったばかりの新車がこんなふうになるなんて。。。」

とがっかりした後、ふつふつと怒りがこみあげてきます。

「ぶつけておいてだまって当て逃げするなんて、ひどい!」

この時の怒りの感情は、せっかくの新車がもう台無しになったとか、謝罪もせずにだまって逃げた相手への思いとか、いろいろ含めて、「被害に遭っている」という自分の気持ちの表れです。

例えば、仕事が長引いて疲れて帰ってくると、先に帰っていた夫はビールを飲みながらゴロゴロしています。キッチンを見ると、洗い物の山。それに私の夕食を代わりに作ってくれているような形跡もありません。思わず、ため息をついていると、テレビを見ている夫がへらへらと笑っています。

「テレビ見てゴロゴロしているんだったら、せめて洗い物ぐらいしてよ!私だって仕事して帰ってきているんだよ!」

とイラっとして怒ってしまいました。この時の怒りの感情は、仕事で疲れて帰ってきているのに自分だけが家事をしないといけないから、「被害に遭っている」し、「自分が困った状況にある」という心の悲鳴の表れです。

さて、いずれの例も、当て逃げした相手や家事を手伝わない夫のせいで「怒らされている」ように見えますが、実は「怒り」というのは、相手に怒らされたのではなく、「自ら怒っている」のです。当て逃げとか夫が手伝わないということはあくまでもきっかけに過ぎず、本当は「自分の領域」で怒りの感情がわいたのです。

ここで、どうして「怒り」の感情がわくのか、その原因を追究してみましょう。

【怒りがわく原因】

1.想定外のことが起こる(突発的に)
2.「我慢」していることに触れる・触れられる
3.「評価」される/自分の領域を侵される
4.心の傷

1.想定外のことが起こる(突発的に)

人は想定外の事態が起きると、自分を守るために怒りの感情がわきます。先ほどの当て逃げの例は、想定外の「突然の被害」のため、反射的にそれを撃退しようとする心理が働いたことになります。

また例えば、恋人とデートの予定を入れていて楽しみにしている金曜日。あと少しで退社時刻を迎えるのに突然上司から仕事を振られたとき、

「今からデートなのに。。。どうしよう」

という思いと同時に、上司に対して怒りがわくかもしれません。これも想定外の「突然の被害」のため、反射的にそれを撃退しようとする心理が働いていますし、「自分の予定が狂ったので困っている」という気持ちの表れでもあります。

2.「我慢」していることに触れる・触れられる

先ほどの夫が家事を手伝ってくれないという例は、まさにこれにあたります。「自分は我慢している」のに、「相手は我慢していない」。「自分はちゃんとやっている」のに「相手はやっていない・してくれない」。しかも、その怒ってしまった日は、「仕事が長引いた」という想定外のことが起こっているため、常に我慢をしている状況にあると、より一層対応できなくなり、「怒り」の感情がわいてしまったのです。

3.「評価」される/自分の領域を侵される

先ほどの家事を手伝わない夫の例ですが、奥様に「テレビ見てゴロゴロしているんだったら、せめて洗い物ぐらいしてよ!私だって仕事して帰ってきているんだよ!」と怒られた後、夫は謝るどころか、

「はぁ?仕事しているのはお互い様だろ?俺だって疲れて帰ってきてるんだ。家に帰った時ぐらいゆっくりしたっていいじゃないか!」

と逆ギレしてしまいました。

実は、夫が怒ったのは、ネガティヴな「評価」をされたので「自分の領域を守る」ために自己防衛に走ったからです。

また、自分の領域を守るという意味では、このような例もあります。

最近ちょっと太ってきたなあと気にしている矢先に、友達から、

「あなた、最近ちょっと太ってきたんじゃないの?健康のためにもダイエットするべきよ。」

と言われて腹が立ってしまうこともあります。友達はよかれと思って「アドバイス」をしたのだと思いますが、本人にとっては踏み込んできてほしくない「自分の領域」だったため、その領域を守るために怒りの感情がわいたのです。

4.心の傷

中学3年生の息子さん、期末テストも終わり一段落。結果も予想以上によかったようです。このところずっと勉強ばかりだったので、たまには息抜きしようと思い、学校から帰ってきてすぐにスマホをいじり始めました。久しぶりで楽しくてあっという間に2時間経ちました。すると、2時間たっても一向にやめる気配がないことにしびれを切らしたお母さんが、

「いつまでスマホ触ってるの?そろそろ勉強したらどう?ほんとにあんたは、だらしない子ね!」

と言ってしまいました。

「後でやろうと思ってたんだよ。テスト終わったばかりだし、結果もよかったんだからたまにはいいじゃないか!いちいちうるさいよ!」

と息子さんは怒って自分の部屋へ行ってしまいました。

こういうとき息子さんがこんな言い方をして怒るのはよくある話、と思うかもしれませんが、実はこのお母さん、常に息子さんに対してこういう言い方をしているので、息子さんからすると、

「うるさい母親」
「僕のことを認めてくれていない」
「僕はだらしないと思われている」

という思いが募り、「心の傷」になってしまっていて、「母親に対する不満」が募っている状態です。

心が深く傷ついている人は、これ以上傷が深まらないことに意識が集中し、ほんの少しの「脅威」でも徹底的に排除しようとしてしまいます。このため、先ほどのお母さんの指摘に対して、「心の傷」がこれ以上ひどくならないよう、自分を守るために「怒り」の感情がわいたのです。

以上、怒りがわく理由について主なものを書いてきましたが、最後に1つ。

●相手との関係の中で「怒り」が起こるとき、「役割期待のずれ」がある

と言えます。なので、誰かに怒りを感じるときには「役割期待のずれを検証してみる」ことで、怒りをやわらげたり、怒りの感情が簡単にわかない心を持つことができるようになります。

 

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感情とは

2020年10月12日 13時32分42秒 | 感情・情動・気分

 「感情ってなあに?」と聞かれたら、私は「心の感覚」と答えます。身体に痛みなどの感覚があるのと同じで、心にも「喜びや悲しみ」などの感覚があると考えます。

 感情には「喜び、楽しさ、満足、興奮、安心」といったポジティヴな感情と、「悲しみ、驚き、恐れ(不安)、怒り、嫌悪」といったネガティヴな感情がありますが、ネガティヴな感情ってどんな役割があるのでしょうか。

 ネガティブな感情は、できることなら味わいたくない感情ですが、実は自分自身を守るための「サイン」の役割を果たしています。人間が自分を守るための防衛能力の一種なのです。

 例えば「悲しみ」。これは「自分が何かを失っている」という知らせです。「不安」は、「自分の安全が確保されていない」という知らせですし、「怒り」は、「今の状況が自分にとってよくない」という知らせなのです。

 ですから、ネガティヴな感情がわいた時には、そのことを否定せず、「ありのままを受け入れる」ことで自分自身を守ることになるわけです。

 例えば「不安」になったときは、無理に抑えたり否定したりすることなく、まずその中身が「解決すべきもの」かどうかを考えます。「解決すべき不安」であれば、不安解消のために行動することによって「安心」へとつながっていきます。夫婦喧嘩をした後、「このままでは本当に関係が悪化して離婚してしまうことになるのではないか」と不安になったのであれば、問題を改善して仲直りをすることで関係を改善し「安心」することを目指します

「解決すべき不安でない」ときは、そのまま不安を「感じるしかない」ため、なるべく「無理をしない」ようにします。日頃から災害に対して万全に備えているにもかかわらず、「もし明日大雨が降って洪水が起きたら。。。」という感じで不安になったのであれば、「やるべきことはやった」と言い聞かせてこれ以上考えすぎないようにすればいいのです。

 いずれの場合も、「不安」を感じることで、「安全が確保されていない」とわかり、結果的に自分自身を守ることにつながっています。「不安」については、後の機会に詳しく説明したいと思います。

 では、「怒り」についてはどうでしょうか?これも「ありのままを受け入れる」ことから始めるのですが、それは「怒り」を抑えずに相手を攻撃するということではなく、「あ、今自分は怒りを感じているんだ。」と俯瞰で見てその感情を受け入れるということです。「怒り」は「今の状況がよくない」という知らせですから、まずは「自分が相手に何を期待していて」怒りを感じるのか、あるいは「自分が相手に何が満たされていないから」怒りを感じるのかを考えます。

 例えばあなたのご主人が家事を全くしてくれないということに怒りを感じるのであれば、「夫も家事を手伝ってほしい」という期待や「私が家事で大変だということをわかっていない」とか「自分に対する思いやりに欠ける」などが怒りを感じる理由として挙げられます。

 それがわかれば次に「どのようにすればその”ずれ”を埋めていくことができるのか」と考えていきます。先ほどの例で言えば、ご主人に「家事を手伝ってほしい」「私は家事で大変」「あなたの思いやりが欲しい」などと、自分の思いを伝えてみることで”ずれ”を埋めることを試みたりしていくわけです。

「そうはいっても、これがなかなかできないのよね。」

という声が聞こえてきそうですが、こんな感じで私流で心理学の解説をしながら、読んでくれる皆さんの心を少しでも楽にするお手伝いができればと思っています。


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