人間性について、深みある分析と見解を整える事において、基礎基盤の基準が形成される。人間性は作り上げる物事の中で次第に作り出される。原始的な生産は、農業に映し出される。肥えた土壌を作り種を蒔き、種から芽が出て茎が伸び、葉や実を産み、収穫し食料を摂取し生存を遂げる工程が整理される。直接の手足を用い土を耕し葉や実を掴み収集と精製加工と梱包と物流と流通に及び、消費者の手元に食料が行き渡る。人的労力の軽減と生産効率の向上を求め各種道具の開発と活用を果たし、省力で大きなリターンを得られる仕組みへ及ばせる作為が起こる。この一連の生産工程に対し設計開発と生産と物流と流通、広告と金融等という各機能の分化と統合の工程が整理される。手足の近い所から次第に頭脳的な作業の工程が起こり手足を用いず頭脳的な作業で糧を得るような流れへ進む。用具の高機能化、装置の高度化、生産の自動化、省力化と高リターンを求める生産効率の基調が生まれる。そして個々の事業に対し資源を投資しリターンを得る金融による糧の生産などへと発展する。更に進むとリスクを取らずにリターンを求める体質が強まり、詐欺や盗みという類の手法に外れ人間性の悪化を招かれる。これに留まらず武力を持って略奪を図る等という行為へ外れ、力によって外界へ不利益を招かれる。「物質効率性」なる概念と中身の真相が浮かび上がる。ニンジンとジャガイモとご飯とカレーのルーを混ぜてカレーライスという製品を作る要素と要素の合算的な組み合わせによる付加価値の産出に対して、省力化による労力の削減を図り付加価値を遂げる生産との違いが出現する。化学的な創造と付加価値の形成に対し物質効率性による創造力と付加価値化の特徴が生まれる。化学的な創造力と物質効率性の創造力の特徴の把握と共に人間の性質の現れ方の相関が浮かび上がる。効率性も行き過ぎると人間性の歪みが進み感性面の希薄性や無機質化が強まり、建設的な創造力とは異質の減点志向に向かい世界観が萎縮し偏狭性が高まり内外との分断性や対立感を作り、歪な精神を招く要因が映し出される。資源を効率よく使い大きな成果を遂げる発想にも生命を重んじある資源を有効に生かす発想を基礎にして出現する創造性と、ある資源を奪うような効率性の用い方の違いが区分される。外界の利益を遂げる効率性と、短史眼的な欲求と即効性を望み自利を強める効率が識別される。根本的な精神面の健全な動力基盤が変わらず、質実の良い化学変化や物質効率性の制御を果たす規則性が備わる。これらの事から主体性の適正像が集約され、変わらぬ普遍性の基準概念と備わり時々の環境に対面し、評価と未来の予測に回り適正化の作為が投じられる。心身の健全な人間性への見解が定まり個々の現象の適正な評価や全体的な概念の適正を図る性質が進む。根源的な基準への答えが基礎を産み、特定観や全体観の適正に連なる。倫理道徳という科目について、皮膚感覚の因果性から適正な主体性のあるべき像を引き出し一般理論化させ、誰もに伝わる良性の基準が広がり普遍的な概念と浸透し個々の現象の対面と評価に回り、同一的な良し悪しへの一致と良好な感性の厚みが作られる。抽象的個別性の徳目に留まらず、根源的な面から人間の適正を問い一般理論と高まり、同一共感性が進み実効性を持つ良性化のエネルギーが促進される。世界が歪な方向に進まぬ時空を超えた一般理論が構成され、二次三次的な現象への適正な観点からの観測や評価に回り、不動的な適正基準と稼働の循環軌道が持続する。倫理道徳の一般理論に及び長期的な基準としての文化様式が固まる。この基礎の上に各種専門性を構築し健全な欲求と各種力の適正な活用を遂げる主体性が作られる。基礎が脆弱な専門性は、歪な特定観や全体観に外れ世界を歪んだ状態に進行させる。歪な金融や略奪的手法の増加などという事態を招き負の精神を回す世界に陥る。確かな主体性像への確信的な認識が進み、過去よりも未来型の基調の増すエネルギー循環が起こるものと思われる。
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