伊織君は元気に退院した。
手術痕もほとんど目立たない位に回復。
これで妹達とずーっと一緒に暮らせるのだから、もう手術の事は忘れよう。
我が家の子犬達は七ヶ月と8日たった。以前の「英才教育してみたかった」のページで
”どの子も何か才能があるさ”とつぶやいた。
近頃、各々個性らしきものが出てきた。
カリンちゃんは、おもちゃやフリスビーを奥歯でくわえてる?って感じでしっかりと咥え、引っ張りっこ大好きな子。
赤ちゃんの頃は一番のビビリ屋さんだったのに、今は人にも、犬にも、動じない安定した性格のボーダーコリーに育ってきた。
ここ数回、知り合いでフリスビーのフリースタイルとかいう競技の訓練をしている人(趣味で)にカリンちゃんの教育をお願いしている。
続いては、愛ちゃん、これも以前の「子離れできません」のページで災害救助犬の話があった。
訓練士から「隣の県に救助犬の訓練施設があるので、福ちゃん(母犬)、と愛ちゃん(子犬)を連れていって体験させましょう。」と、28日に出かけた。
訓練場は山の入り口から段々畑のように土地を4段に整地してあり、訓練用具は手作りだった。
<服従訓練を受ける福ちゃん>
愛ちゃんが体験させてもらった用具は、はしご・トンネル・建築の足場の橋・トタンが積みあがった上を歩く事だ。
人間ならなんなく出来る、まして犬ならなおさら簡単ではと思う事が以外に怖がる。
鉄則として最初に失敗させない事らしい。
まずはしご、私が上に登り愛ちゃんを呼ぶ。訓練士が前足後ろ足と補助しながら又はしごの間から逃げ出さないように駆け上がらせた。
トンネルは、出口で私が愛ちゃんを呼んでクリアー。
足場の橋は、後ろ足を踏み外さないように補助しながらクリアー。
トタンばたばたは、私がリードをもって恐る恐るだが後を付いてきてクリアー。
服従の訓練にきた福ちゃんは、お遊びでトンネル、とトタンに挑戦させたが、”汝、危うきに近寄らず”を通した。
「今日の経験は愛ちゃんのように若い時期にやっておくといいですよ。」
そしてこの訓練所の代表の方が黒のラブラドールで救助犬のデモンストレーションを見せてくれた。
模擬災害現場は地震跡のように、すのこなどの瓦礫を横に10メーター程積み上げて作られてあり、二人のひとが、それぞれにボールを持って横穴を通って瓦礫の中に入り込み隠れる。
人間の匂い?か、みつけた犬はワンワンと吠えて知らせる。見つかった人はボールを瓦礫の隙間から犬に渡し大正解となる。
「犬にとってはかくれんぼなんですよ。奥さん救助犬の訓練は楽しいですよ。きっとはまりますよ~。基本は服従です。愛ちゃんは時間をかけてじっくりやりましょう。」
私は生の救助犬の訓練に、テレビで観る華やかなドッグスポーツとは真逆に見える様子を見てしまった。
もし私が災害にあって下敷きになって救助を待っていたらと想像したら、救助犬は一頭でも多く各土地にいてほしいと感じた。
愛ちゃんが救助犬に、カリンは華やかなドッグスポーツに、手探りだが目的を見つけた。
さて、伊織ちゃ~ん。あなたは癒し系よね~。まだ、お母さんのお膝でおやつをポリポリしてていいよ。でも抱っこは無理よ。だって体重20,4㎏になったんだから。