Linの気まぐれトーク

映画と小説の観賞日記

配信『ラ・ラ・ランド』

2022-11-05 12:45:00 | 映画
もちろん公開時には映画館で観ているし、話題作だったので「観た、観た」と言った記憶もある。
アカデミー賞もたくさんもらった。



なのに、あまりいい印象がない。

今回はGYAO!配信をタブレットで観る。
無料版なのでCMばかり。
それでも自分の部屋で、寛いで観られる効用は大きい。
だって、感動してしまったのだ。
それとも〈6年後〉だから?
夢にピリオドを打ち、現実に即した思考をする今だからこそ、このストーリーにグッと来た?

音楽もいい。
ダンスも魅せる。
映像は美しく、おとぎ話のようだ。
そこそこシビアだがロマンチックは忘れず、夢に批判的だが夢に生きている、そんなファンタジーだ。

若い頃、映画は一度観れば充分だと思った。でも今は何度でも観たい。
繰り返しの鑑賞に耐える映画が、よい映画。
観るたびに意味が変わる。
そんな映画に一本でも多く出会いたいと思う。

いい映画は気持ちのありようを変えてくれる。
思いがけず、前向きになれた。
ありがたい。


映画『天間荘の三姉妹』

2022-11-05 11:05:00 | 映画
『アムステルダム』を観る予定でした。
思いがけず視聴してしまった『天間荘の三姉妹』
やっぱり気弱になってます。
理解を求めています。
消化不良になるかもしれない映画よりは、〈わかりやすい〉邦画に流れる。

実はちょっとウツ気味で、何もやる気が起きない、未来時間に希望を持てない状態になっていて、
ブログや日記の更新はやめ、最低限の義務だけこなして生きてました。
LINEのお付き合いも、面倒くさいのでパス。でも、何とかしなければとの思いはあり、こうして映画観て気分転換を図ろうとしているのです。
そんな邪道な観方ですみません。

結果から言うと、気分は晴れませんでした。脱日常を図れるほどの作品ではなく、かといって気分が悪くなるような描写もなく、淡々と長い映画を見終わったわけです。でも、それがよかったのかもしれません。
知らなかったのですが、東日本大震災で犠牲になられた方々の鎮魂のストーリーでした。
生と死の間にある天間荘、そこに来るのは臨死状態の人。ゆっくり時間をかけて来し方を振り返り、死か生かを選ぶのです。

ヒロインは「のん」さん、ゆっくりしたペースに合わせるかのように、作品もゆっくり進みます。
姉の大島優子さん、門脇麦さん、高良健吾さん、朝ドラでお馴染みの人たちを劇場で観ることで、同時代に生きることを確認する。それもいいもの。
脂の乗った寺島しのぶさんの演技。
貫禄の三田佳子さんは先達です。

打たれ弱くなったのか、言いたい放題の孫に腐されて落ち込んだり、急遽、3歳児のお弁当を作ることになって慌てたりのウツなんです。
老人性、季節性、何でもいいけど、気持ちに振り回されるのは、やることがないから。それをまず受け入れなくちゃ。
70代は老いを受け入れることから始まるのかも。
ゆっくり時間をかけて死に向かう、
私も天間荘の住人なのかもしれません。