或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

複雑な家族関係

2005年10月12日 | ハンガリー(日常)
近頃クラスで仲良くなったハンガリー女性は23歳。「父と母が離婚して、
母子家庭なので自分は働いている。夕方から夜のビル清掃をやっていて、
昼間は時間があるので英語を習いに来ている」と自己紹介していたので、
ずいぶん、サバサバとしている。

彼女の携帯には、別れた父親からたびたび電話が入る。聞けば、英語学校も
運転教習所も父親の薦めで始めたことだという。影に日向に娘の将来を案じ、
何らかの力になろうとしているのが良く分かる。

昨日、クラスのあと、校内のカフェに入るのについてきて「英語で話したい」
といって食事をする私とずっといたけれど、市街より格安で飲める1杯70円の
コーヒーもお茶も飲まなかった。帰りも地下鉄の乗り換えで近距離でも切符が
複数要るのを避けるために、少し遠くの駅まで歩き、そこからバスで帰ると
いっていた。いまどき、ここまで節約して家族を愛し、真っ直ぐに育ってる
お嬢さんがいるのねぇと感心してしまう。

話題は勢い、彼女の家族になってしまった。91歳の母方の祖父には事実婚の
奥さんが居るけれど80歳になる彼女とは20年以上一緒に暮らしていること、
でも関係はうまく行っていないこと、身の回りのことは自分でできる祖父だけ
ど買い物だけは自分で出来ないので娘である自分の母が世話に通っていること、
引きこもると動けなくなる心配があるのでよく家に招くという。

80歳の奥さんは前に2回結婚していて、最初の夫とは死別、子があったけれど
既に自立していてどうしているかまでは知らない。2人目の夫との間に娘がおり、
この娘とは自分の母も話をするし仲が悪いわけじゃないけれど、互いの親を引き
取ればいいというほど簡単な話ではなく、いろいろ問題があるとのことだった。

ブダペストでは面倒な書類審査等あるものの、親を介護している家庭に年齢制限
ではなく状況の困難度を量ってOKが出れば経済手当が少額とはいえ出るのだと
言っていた。日本の場合、役所は体裁を重んじるから年齢で一律に制限してそう。
フレキシブルに手当を出すのは合理的な考え方に思えた。

また、別れた父親には女性がいて、3年の同居を経て2年前に結婚した。奥さんに
連れ子がいて、2人とも自分より年上である。一人は結婚して赤ちゃんもいて、
3年の育児休暇中で、その間に第2子も設けてたいこと、復職は必ずしも約束され
るものではないこと、何度も育児休暇でキャリアを分断されるよりいっぺんに済ま
そうと思っているらしいこと、それには賛成であることを話してくれた。

なんか、他の家族のことも1つ1つ話してくれたけれど、複雑で昼ドラマを見て
いるような気分になった。こういう人間関係の複雑さはハンガリーでは珍しく
ないこと、日本はどうか?と聞かれて一言で答えられなかった。

以前、英語学校の先生が一人目の夫・妻・&義理の兄・妹、2人目、3人目、
と続くひとびとを差す単語を教えてくれたことがあって、複雑さに驚いたし、
すぐ忘れてしまった・・・。

それらを必要とするほど離婚、再婚、再再婚とが有り触れているのだなぁ、
言語を通してリアルな社会を垣間見た気がしたのを思い出した。


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