金木犀とりんごちゃん

今日から１０月ですね！本当に１年が短く感じられるのは、年を取った証拠かな？　

「秋」ってイメージ的に９月・１０月・１１月だけど、ここ数年の厳しい残暑のせいもあり９月はまだまだ「夏」と思えて・・・　　

昨日、風に乗ってふんわりといい香りがしてきました。甘くて・・・優しくて・・・少し美味しそうなあの香りです。

【金木犀】です。毎年この香りに癒されてるはずなのに何故かいつも「金木犀ってこの時期やったっけ？」と言ってしまうのはどうしてなんだろう？

植物にはまるで無知なパパさんでさえ「そろそろ匂う頃なんじゃないの？」って言います。

エ～～～パパさんが知っているお花の名前って【チューリップ・サクラ・ひまわり】くらいやん！　　　

この花が咲いたから春だよ～とか、もうすぐあの花が咲くから夏だね～という大きなインパクトは無いけど、香りで季節を感じる【金木犀】ってある意味すごい！

以前「金木犀」の枝を少し頂いた事があるんだけど、不思議なの・花瓶に生けてもあんなにいい匂いがしないんだよ？？？

遠くまであの癒しの香りを届けるには、やっぱり大きな木で咲くほうが幸せなんだろうね　

近所に大きな金木犀のあるお宅があります。そこには一人暮らしのお婆ちゃんが居て週に何度かデイサービスさんが来ます。

でも洗濯物は自分で干す事が出来るので、天気のいい日はお庭にお洗濯したての物がひらひらと並んでいます。

うちのりんごは、いつも縁側の椅子に座り外を眺めて過ごす、この家のお婆ちゃんが大好きでした

お散歩の途中に立ち寄ると、お婆ちゃんは戸を開け「りんごちゃん、こんにちは。今日はお母さんと散歩でいいなあ～」と言って下さいます。

またりんごはお婆ちゃんはの事はもちろんですが、この家のお庭がお気に入りみたいで「よっこらしよ！」と言わんばかりに座り込みます。

春には満開のつつじが咲き、秋には金木犀が香る。私の知らない名前のお花もたくさん咲く・・・・このお宅の前を通るのは本当に楽しみでした。　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「お母さん・・・いい匂いがするね」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「あれはね、金木犀の香りだよ。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「どこで咲いてるの？お花が見たいな～」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「遠くで咲いてても風が運んでくるんだよ」



りんごが亡くなって数カ月後にこのお宅から「金木犀」の香りが漂ってきました。思わずお婆ちゃんを訪ねると
「りんごちゃん・・・死んだんやってね～寂しくなったでしょ？私もあの子が来てくれるの楽しみにしてたんだけど・・・」

りんごちゃん！今年もお婆ちゃんの庭に「金木犀」が咲いたよ。いい香りがしています。
りんごもあの香りみたいにみんなを癒してくれたんだね・・・・　


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