墓石クリーニングの女

お墓と向き合うことで『大切なもの』を日々感じながら、あつく生きる女…それが、アタシ。

怪しい店の魅力

2012年09月30日 | つぶやき
一見、なんの店かわからない怪しいドア。
中に、どんな人がいるのか、混んでるのかすいてるのか、全くわからない。

勇気を振り絞って、ドアを押す。
開かない。
引き戸だったか…
意表をついてる

中に入ると、更に怪しいタトゥーを入れたオッサン。
数年前まではお兄さんだったが、ますます怪しさに磨きをかけていた。

そこは、秋田に帰ると行く美容室IRRI(いろり)。
姉がクセになる店だよ~と言うのでアタシも行くようになった。

怪しいオッサンと二人きりになると、「今日はなんとするすか?」と秋田弁で切り出してくる。
「んだね~適当に…」と答えると、「せば、いい感じで」とわけわからない納得の仕方をして、取りかかる。

あとは殆ど無言。

アタシは雑誌も読まないから、じっと見てる。

ザクザク切っていくし。

たまに、「いいっすか?」なんていわれたり。

ボサノバが流れてる。

内装も板張りで変なブリキのおもちゃや、動かない柱時計があったり、たまに壁にアートしてたりするけど、今日は紫色に塗りつぶされてた。

会話らしい会話もないまま、シャンプー台へ。
正体不明の柑橘系の香りのスプレーを丁寧に髪に染み込ませ、それからシャンプー。かなり気持ちいい。しかも、かなりサラサラになる。

髪に対してのこだわり、痛めないように施術する真剣な姿勢が、なんとも言えなくいい。

「この店、最初に入ったお客様は勇気があるね~」と失礼な感想を言うと「んだすな」と一言。

マジで、何屋かわからない店構えに怪しいタトゥーの男、会話無しじゃあビビるよ。

開業して7年。
原宿で修行してゼロから秋田で始めて、美容室のとても多い激戦地秋田で今はそこそこ順調とは、すごい。

彼のこだわりが客に伝わっているんだろう。

成功とまでいかなくても、生き残れる店、生き残れる会社は、なにか持ってるなと感じながら、まったりと時間が過ぎていった。


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