ちーむ☆ものくろ

黒色ダップー犬と飼い主の日々のつぶやき。
ときどき白黒ネコと茶色の犬の話も、ね。

心に響くものを持っている

2016-07-04 | 日常・つぶやき

ここ1年半近く、セラピー活動をお休みしていたゆうらさん。

今年に入って体調は好調だし、狂犬病予防ワクチンも接種したし。

ぼちぼちながら活動再開しようかな、とも考えているけど。

お休み中にいろいろ思うことがあって、迷っている。

とにかく。

再開するにしても、所属団体に健康診断書を提出しないといけないので。

今日、チームリーダーの動物病院に検診に行ってきた。

なにひとつ問題はなく、診断書を書いていただけた。

人に感染する恐れのある病気がなく、ワクチンもきちんと接種してあり。

フィラリア、ノミダ二の駆除も定期的にしてあるならば基本クリア。

が、リーダーの話では、これからは、それをクリアしても参加認められない場合も

あるらしい。

例えば、目が見えないコとか、足がびっこだったりのコ。

となるとたぶん、車いすのコなんてはもちろんNGなんだろう。

きっとお年寄りがそういうコを見たら「かわいそう」ってなるからなんだろうね。

そんな体で無理してしなくてもいいってことなのか。

 

その話。私としては嫌な感じがしてしまった。

なんとなく。

健康体じゃないコが、五体満足じゃないコが、否定されてるみたいな気がしてしまったのだ。

 

確かに瞬間「かわいそう」って思われるかも、だ。

でもその先は変化していくことが多い。

ゆうらさん、リウマチ疑惑になる前、椎間板ヘルニア疑惑があり、何度か腰痛で安静

ってことがあった。

しばらくぶりでグループホームに行って、入所者さんに事情を話すと

「あら、それはかわいそうに、痛かったんだねぇ」って、さすってくれたり。

お散歩に一緒に行っても。

「また痛くなっちゃうと困るから、膝に乗せていいよ」と

車椅子でゆうらさんを抱いて散歩してくれたり。

ゆうらさんが元気になってるんるん歩くのを見て。

「わんちゃんも元気に歩けるようになったから、私も歩くよ」と

車椅子から降りて、代わりにゆうらさんを乗せて押して歩きだしたり。

健康体でないゆうらさんが、「かわいそう」の気持ちのさきの、

ひとのやさしい心を引き出したり。

いきる元気や勇気を引き出したのだ。

 

ゆうらさんの以前の病院は、椎間板ヘルニアの治療で有名な病院だった。

なので、かならず車いすをつけたワンコさんと待合室で会った。

でも、彼らを見て悲痛な気持ちは起きなかった。

飼い主さんの後をカラカラと車輪の音をさせて、「待ってよー」と。

ニコニコした顔で走ってくる姿に、あったかい気持ちがあふれた。

待合室にいた飼い主さん全員、それを見て微笑んでいた。

みんなやさしい笑顔になっていた。

うしろ足が全く動かないのに、そんなこと少しも苦にしていないような表情。

「ああ、私もゆうらもがんばらなくちゃ。」と思わせてくれた。

ブログ友のリウマチワンコさんたち。

前足両方の関節が侵されて動かせない。

ぐるぐるとテーピングをした足。立てない足。

でも飼い主さんが帰宅すると一生懸命近づいて行って、満面の笑顔で

「おかえりなさい」って出迎える。

きっと飼い主さん、その走ってくる姿と笑顔で一気に疲れが飛ぶでしょう。

いやなことがあっても、また明日もがんばろうって気持ちになるでしょう。

元気な、前向きの気持ちを呼び起こしてくれるのです。

 

健康体なコだけが、ひとを癒すことができるのではない。

目が見えなくたって、足が不自由だって、そういう力を持っている。

やさしい気持ちにさせてくれる、元気や勇気をくれる、頑張る気持ちを呼び起こすことが

できるのですよ。

 

「癒す」ということを通り越して。

このコたちは健康体のコたちに負けないくらい。

それ以上に。

ひとの「心に響くもの」を持っているよ。

 

セラピーの根本てなに?

いちばん大切なものってなに?

見た目の良さ、かっこよさではないの。

犬をコントロールする技術さえよければいいものでもない。

 

思いだしてね。

そして忘れないで。