音楽でも映画でも漫画でも何でもいいんだけど、その時代にそれなりに熱狂的に売れた曲とか映画とか漫画とかあるわけですけれども。
時代を経ると、「時代に関わらず人々の心に残る」本当の名作と、時代の徒花として人々の記憶から消えてしまう作品の二つがある。
前者は圧倒的に少ない・・・・・・なんでそういう「差」が出るのかね。
別に本当に面白い作品だったら「掘り起こしても」構わないんだけど、結構な確率でビデオゲームは「眠ったままにしといた方が良い」作品も多いと思う・・・・・・何故なら遊び終わるまで時間がかかり結構なストレスになるのは間違いないから、だ。
そう、口伝で皆の口にのぼり記憶に残るゲームは確かに今やっても面白いだけど、「マイナーに支持を集めてる」ゲームって今やっても面白い、って確率は極めて低いと思う。
そんな中で僕が挫折したレトロゲーム・・・いや、実は結構あるんだけどさ(笑)、の中にRPG、Phantasieがある。
Phantasie・・・・・・1985年発売のアメリカ製のRPGである。当時はそこそこヒットしたらしい。
販売はこのブログでもちょくちょく名前を出しているSSI(Strategic Simulations, inc)。パソコン黎明期に日本で言う光栄の役目を果たした会社だ。
SSIはコンピュータ・ウォーゲーム販売を主軸として設立された会社なのだが、出版社としての役割も創業期から兼ねていて、この、Phantasieも実は持ち込み企画だったのだ・・・・・・個人でPCソフト作って持ち込みで販売してもらえる、とかいい時代だよな(笑)。
今で言うとDLsite.comみてぇな会社しかなかったんだよな(笑)。あるのは同人ソフトだけ、だったんだよ、極端に言うと(笑)。当時のゲーム業界はまだそこまで「ガチガチの」ビジネスではなく、トーシロが参入出来る隙があった、っちゅう事だな。
さて、実はこのソフトの存在を知ったのは割に最近である・・・・・・レトロゲームファンの僕はたまたま黎明期のレトロRPGの事を調べてて引っかかったんだと思う・・・・・・。
あー、多分ドラクエの事調べてて引っかかったんだよな。
ドラクエってWizardryとUltimaのいいとこ取り、って話は有名だと思うんだけど。実はこの二つ以上にドラクエに影響を与えた第3のRPGがある、って話があって。
それが日本未発売の、クエストロン、ってApple II用のRPGだったのね。
んで、このクエストロンって作品もSSIに持ち込まれて売り出されたRPGなのね。
その関連でPhantasieが引っかかったんだと思う。
何度も言ってるけど、ウチはボンビーで。
こういうパソコンゲームと全く関係ない生活送ってたわけよ。
だから当時こういうゲームが流行ってた、なんつー話は聞いた事がなかった。
ま、ウチだけに限らず、当時だと金持ちの好事家くらいしかPC持ってなかったしな(言い方変えると、こんなゲームやってた当時の堀井雄二は明らかに好事家だったのである)。
だからスタークラフト、と言うメーカーから日本のNEC PC-8801とかPC-9801用に移植されて販売されてた事も知らない。
多分知らん人も多いだろ(笑)?
ふむ。と。
当時そこそこ売れたんだ、と。
だったらやってみたいな、と。
でもPC-9801とかじゃ面白くねぇな、と。
どうせだったら原版のApple II版でもやってみようか、と。
結果多分それが故に挫折したんだよな(笑)。すぐ死ぬ(笑)。
ゲームはPELNORの町、ってトコから始まる。
このゲーム、取り敢えず最初の画面構成とかまんまWizなんですけれども。
まずはギルド(GUILD)に行ってキャラを作らなアカン。キーの「G」を叩いてギルドへと向かう。
ここでのコマンドは2系統に分かれてて、「パーティーメンバー」用コマンドと「ギルドメンバー」用のコマンドに分かれてる。
今はパーティーメンバーはいないので、取り敢えずギルドメンバーのリスト(L)でも見せてもらおうか・・・・・・何かフーゾク店みてぇだな(笑)。
だーれもおらへん。
ちなみに、38、39、40が何を意味してるのかはサッパリ分からん。
何だろ?
しょうがねぇから戻って新規メンバー作成(N)だ。
さてこのゲーム。
Wizardry型のキャラ作成を要するが。
選べる種族は人間、ドワーフ、エルフ、ハーフリング、ノームの5種類が基本だが、もう一つ面白いのが「ランダムクリーチャー」である。
実はこれを選ぶと、いわゆる「モンスター」が出てきてモンスターをパーティーメンバーに出来るんだな。
例えばここではミノタウロスが出てくるまで粘った。
さて、職業は6つ。盗賊、モンク、レンジャー、戦士、僧侶、魔法使い、である。
昨今では比較的取り入れられてるが、1985年の段階で「モンク」とか「レンジャー」等の職業があるのは驚きではある・・・・・・が、Wizardryに比べるとなんかパッとしないように見えるのも事実だ。
が、実はこのゲーム、以前書いたけど、恐らく世界初のスキル制CRPGである。
従って、実のトコ、職業はそこまで重要ではないのだろう。
ってなわけで、取り敢えず戦士を選んでおく。
ステータスはこんなモンだ。知恵が足りんなぁ・・・・・・まぁ、牛だからな(苦笑)。
そして、このゲーム、どうやらステータスがここで決定されると変更は起きないらしい。
そう、「スキルを育てる」ので、ステータスは育てられないのである。
ま、キープしときましょ。YES、と。
名前は取り敢えずミノタウロスのミノ君にしとくか(笑)。
とまぁ、ミノ君のステータスが表示される・・・・・・HPがさほど高くねぇなぁ・・・。
ま、でもお試しなんでこんなモンでしょ。
この調子でドワーフの戦士×1、人間の僧侶×2、エルフの魔法使い×2をテキトーに作る。
さてそうしてパーティを組む(A)。
なお、トレーニング(T)とは、経験値を稼いで来た後、ここでレベルを上げられる、と言う事だ。
スペル(S)はここで「新規呪文を買う」と。最初のファイナルファンタジーみてぇだ(笑)。
Dはパーティメンバーを外し、Rは名前変更、そしてPはキャラクタをギルドから完全に消し去る、と。粛清(PURGE)だな(笑)。
さて、ギルドを出て(E)、ちょっとだけ町の外に出て(L)みようかい。
なんだろね、これは(苦笑)。
殆どまっくろやないかーーーーい。
しかも進むのもカーソルキーじゃなくって文字である・・・そう言えばApple IIにはカーソルキーが無かったな(苦笑)。
時代である(笑)。
取り敢えず南が開けてるっぽいんで南下するかい。
何歩か南下した・・・・・・。歩いてみないとマップがどーなってんだか分からんらしい。
そして白い四角がパーティー一行だ・・・。この表示も時代である(笑)。
今度は西(W)に向かうかね。
なんか南に宿屋があるらしい。
構わず南下していくと看板がある。西へ30マイル行くとまた町があるようだ。
街に入ると、外で戦って得た金や経験値を任意でパーティメンバー同士で分け合う、と言うこれまた珍しい方式のゲームである。
つまり、レベルアップに大量の経験値が必要なキャラには多めに経験値を渡す、とか出来るって事だな・・・・・・。
とまぁ、こういうゲームなんだけど、まずは、これはしょーがねぇけどApple IIの画面が汚い。
またこういう事言うとApple IIマニアが「これはスティーブ・ウォズニアックの卓越した〜」とか言い出すんだが、んな事知ってる。
でもそれは1977年の話であって、ぶっちゃけ1985年のレベルだと、このゲームってやっぱ相当汚いんだよ(笑)。
だって考えてみろよ、ファミコン発売から二年も経ってるんだわ(笑)。さすがにもう「スティーブ・ウォズニアックが〜」じゃねぇだろ、っての(笑)。
んでね、前ちょっとプレイしたカンジだと、このゲーム、乱数生成も良くない。なんか戦って死んでやり直ししてもシードが変わって無くて、何度やっても同じ結果になる、と言う(笑)。
つまり、死が確定したらまっすぐ死に向かうんだよな(笑)。
それが分かってすげぇ冷めちゃった、とか。
いや、日本の移植版やった事ねぇからそっちはどうなのか知らんけどよ。
でも原作のApple II版は辛かったな、と(笑)。
そういうお話でした。