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Retro-gaming and so on

サージングオーラ

セガはとにかくRPGの少なさに身悶えしていた。
そこで、メガ・ロープレ・プロジェクトと言う何だか良く分からんプロジェクトを立ち上げる。
メガドライブのRPGを増やそう、と言うプロジェクトなのだが・・・・・・。
結果見てみようか?

  1. 06/17/94 新創世紀ラグナセンティ
  2. 07/22/94 シャイニングフォースCD
  3. 10/05/94 ドラゴンスレイヤー英雄伝説
  4. 11/11/94 アフターハルマゲドン外伝 魔獣闘将伝エクリプス
  5. 12/09/94 ストーリーオブトア 光を継ぐもの
  6. 01/20/95 ドラゴンスレイヤー英雄伝説2
  7. 03/17/95 サージングオーラ
9ヶ月間で7本と言う好成績なのだが・・・ちょっと待て。
新創世紀ラグナセンティはアクションRPGだし、シャイニングフォースCDはシミュレーションRPG。ストーリーオブトアもアクションRPGで半数近くは要するに純粋なRPGではない。水増ししてるのだ。
しかも、ぶっちゃけメガCDを入れられても殆どのユーザーは困るだろ。必要なのはカートリッジのRPGなのだ。
そしてドラゴンスレイヤー英雄伝説・・・いや、個人的な評価は置いておくが(ぶっちゃけ、僕は日本ファルコムの製品はそんなに好きじゃない)、国産PCでの代表的なRPGではある。
が、このメガドラへの移植はまったく評価出来ないのだ。
これをちょっと見てみろ。


汚くねぇ?
これ、何でか、っつーと、PC-9801版の画像をそのまま使いまわししてテレビの解像度に合わせてるから、だ。
PC-9801は原則16色しか使えない。だから16色でたくさんのカラーを「雰囲気的に」表現したい場合、1ドット1ドット点描みてぇに色置いてくんだよ。そうすれば遠目にはカラフルに映る。
ところがだな。それってパソコンの640x400って言う解像度だから出来るワザであって。それをテレビに持ってきて荒いドットで映すとどーしても汚くなるわけだな。
っつーかよ。セガってプラットフォーマーじゃん?それなのにどーしてこれで良い、って思えるんだろ。
メガドラよりも画像が遥かに劣るプラットフォームのブツをそのまま持ってきたらダメに決まってんだろ。何考えてんだ一体。
こういう手抜きしちゃダメなトコで手抜きをするからセガはダメなんだよ。
しかもこのゲーム、1991年、つまり3年も前にライバルのPCエンジンに移植されてる。


PCE(CD-ROM)版は既に最高傑作移植だと言う評を受けている。果たしてあの程度のカートリッジ用移植でPCE版に肩を並べられるのか、っつーとムリでしょ。ムリなんだよ。単に仕事の雑さが分かるだけ、だ。
だからセガはダメなんだ、って言われる程度の仕事しかしていない。

となると、メガ・ロープレ・プロジェクトと言うプロジェクトは実質単なるクソだった、って事だ。
ところが。どういうわけかラストにひっそりとデビューした・・・ぶっちゃけ知名度から言うと全然劣る作品が大傑作なのである。
そのRPGの名をサージングオーラと言う。

まず何はともあれ、このゲームの企画のまず素晴らしいトコロ。
それはキャラクターデザインに、かの天才アニメーター、いのまたむつみを指名したトコロだろう。
いのまたむつみは80年代を代表するアニメーターで、多分当時、美少女を描かせたら右に出る人はいなかった。

調子にのって漫画なんざ描かせてみたらあまりにひどい出来だったんで悶絶したが(笑)、漫画家としての才能は無かったけど、アニメーターとしての才能はピカイチだったのだ。


後のプレイステーションでのテイルズオブのシリーズのキャラデザでそっちの方が有名になるわけだが、この時期にいのまたむつみに目を付けるとは、セガ、たまにはなかなかやるな、と言うカンジである。そもそもセガはこういうセンスさえ全く無いのだから。


さて、ストーリー。


闇の呪法師ルフィードを倒した事で建国したパスファルダ王国。
その建国20周年記念式典を行う日である。


幼馴染が起こしにきてくれた主人公の名前はムウ。なんだか学研のオカルト雑誌みたいな名前である(謎。
ムウはパスファルダ王国の王子。なのに20周年記念式典の日に寝坊である。
いずれにせよ、寝坊したムウにパパはお冠、ママは庇ってくれたのだった。



さて、いよいよ式典が始まろうとした時、何故か謎の敵が来襲する。


会場は阿鼻叫喚の地獄絵図。ムウ達は式典の間から脱出を余儀なくされるのだが・・・・・・。


一人、また一人、と、ムウとセイラ、そして呪法典を守る為に戦いを選ぶ者達。


いやん、パパンとママン。
ムウを含めたたった4人は呪法典の間に閉じこもる事となる。


ここでムウは一つ目の呪法を覚える。


ユッケピビンバに乗ってる豆もやしの和え物ではない。違うのだ。れっきとした呪法である。


しかし、一緒に逃げ込んだうちの一人、ミルに話しかけてみると、実はこいつが20年前、倒されて死んだ筈だよおとみさん、もといルフィードである事が発覚する。
ルフィードの強烈な魔法が炸裂し・・・・・・。


かくしてルウは死亡した・・・・。めでたし、めでたし、とはならんかった
唐突に現る時の使い


ルウは時の使いによって遥か過去に飛ばされるのである。

そう、このゲームは言わばタイムスリップモノなのである。

そして飛ばされた過去で唐突にデブと出会ったり。


デブに攫われた女の子の身内に伝言を頼まれたりする。


と言うカンジで旅が始まるのだが、さてこのゲーム。
実は主人公がRPGの文法で言うと魔法使いで、魔法使いが主人公である。
そしてこの魔法詠唱がなかなか独特で、それが故にこのゲームは賛否両論になるのである。
言わば「操作が難しい」と。
でも、アクションでヘタレな僕がプレイして解けたくらいなんで、言う程じゃねぇんじゃねぇの?と思う。
まず、この最初の地点で呪法師がいるので、彼がチュートリアルをしてくれる。
まずは彼の話を良く聞いて、理解しよう。


そして彼相手に魔法をかけてみてシミュレーションしてみる。


概要を掴んだら、ちょっと街の外に出て、敵とエンカウントして練習してみれば良い。練習あるのみ、である。


そしてこのゲームはムウが鍵で、MPなんぞケチってもしょーがないゲームである。
バンバン魔法を使う。どうせレベルが上がればMP等は完全回復するので、魔法はケチらない。っつーか魔法を使うためのゲームなんだよな。
さて、最初の街で頼まれたお使いをこなすため北を目指す。そこにフランと言う剣士がいる。


さて、攫われた恋人ラミを助けに行きたいフラン。そのフランの願いを聞き届けてあげたい護衛隊長。
そこで隊長はムウに一つの頼みごとをする。


現在の護衛兵の問題になっているサギルの砦をムウに攻略してもらいたい。そしてフランをムウの護衛に付ける、と。


そして暫定的にパーティ結成と相成るのである。
で北にあるサギルの砦を目指す二人。


で、このゲームのパーティプレイのコツだが。
基本的にムウ以外のキャラは半自動なのである。と言うか、一種タイマー制だな。
攻撃も守備も護衛も道具も、「時間が来れば」それが発動する。
従って、直接何かコントロール出来るのはムウだけ、なのだ。
原則、ムウの魔法にだけ気を使っていれば良いのだ。あとは回復タイミングだけ、か。
とにかく、このゲーム、如何にムウを生き残らせるか。如何にムウに効率的に魔法を撃たせるか。戦闘の最大目的はそれだけ、である。後の二人は半自動で「こう動いてくれればイイ」ってのをセッティングしておくだけ、なのである。
ここを勘違いすると「クッソ忙しいゲーム」になっちまう、ってワケだな。

さて、砦を入ってすぐ、地階に行く階段があり、そこを使えば休憩所に到達する。そこを拠点として、暫くここでレベル上げすれば良いだろう。



適当にレベルを上げたら、ボス戦である。



レベル8辺りまで育てれば、護衛+サングバランで倒せるだろう。あとは
適宜いやしの水、で回復である。

とまぁこういうゲームである。
もう一度言うがこのゲームは本当にムウの魔法がポイントのゲームであり、ある意味パーティ戦ではない。主人公以外のメンバー二人は本当に「護衛」である。
その辺のシステムをうまい具合に納得/消化出来たら、俄然このゲームの戦闘が面白くなってくるだろう。
ホンマオススメのゲームである。
・・・が、簡単に入手が出来ないのが残念である。
これもSteam辺りで販売されないであろうか。


余談であるが、当ゲームは音楽も非常に良い。
イスラム調の音楽を始めとして、戦闘時の音楽以外は割に民族音楽調で非常に面白く出来が良いので、その辺も楽しんでほしいと思う。
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