今日の出来事

一生懸命に毎日を生きる子どもの姿。そして、そんな子ども達に寄り添う、先生たちの思いを綴ります。

楽しければ学び

2022年02月19日 | 今日の出来事
「あつまれー」とか、そういうことは一切言ってません。
でも一人また一人、気付いたら座る場所が無いって揉め始める。
それほどまでに、私の周りに子どもが集まるひと時があります。


保育園には絵本が何冊もあります。
子ども達は絵本が大好き。
そして、よく破れます。

絵本の破れた箇所は、ブックカバーを使います。
図書館の本の表紙を保護してるアレです。

押し入れをガラガラッと開けて、逃がしておいた絵本を小脇に、ハサミとブックカバーを用意。
押し入れを閉めたら、その場に座り込みます。
保育室の片隅です。

すると、舞台の幕が開いたように、子ども達の視線が集まります。
膝がぶつかるくらいの距離、つうかぶつかってるね。
はいバックバックぅ。

ブックカバーを細長く切る手元を、小さい顔がいくつものぞき込んでいます。
ちょっと見えないから…

私の手元からポロポロ落ちるブックカバーの切れ端をつまんで、
「これゴミ?」
「うん」
「捨ててくるね」
「ん。ありがとう」

細長く切ったのを両手の親指と人差し指でつまみ、破れた箇所に合わせていると…
「貼ってあげようか?」
「ギャー!ちょっと待ってー!」
「ほらズレた…」
「えへへへ」


子ども達を楽しませようとは思っていません。
でもずーっと見てる。
あっち行けって言ったって行きません(言わないけど)

子ども達が集まってくるのも、見てて楽しいのも分かってます。
分かってやってます。
私も同じ経験をしているからです。

大人がやることは子どもにとっちゃ何でも楽しいものです。
ハサミやドライバー、メジャーなんかを持っていたら、簡単に子どものアンテナに引っ掛かります。
お、先生なんかしそうだね。
見ている子どもは結構学んでます。文字通りの見学です。

見える位置を求めてのぞき込むから、ほんと邪魔(笑)
でも、好奇心むき出しの子ども達は、やたらと可愛いものです。