瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

#223

2015-03-17 08:51:42 | 考える日々
こうなった以上、逃げられない。

「こうなった」にはその時々でいろいろな状況が当てはめられるだろうけど、普遍的な状況としては「生まれてしまった」というのがある。

生まれてしまった以上、逃げられない。

そんなことはない。逃げようと思えば逃げられる。死を選べばいいではないか。そう考える人もいようが果たしてそうか。

死ということについて私たちは何も知らない。知らないことを選ぶことで逃げられるのか。その行為によって何処から何処へ逃げたことになるのか。解らないことをして逃げられたとするのはおかしな話である。

こうなった以上、その状況を生きるほかないし、生まれてしまった以上、やはり生きるしかない。一時的な逃げ場、避難場所はどこかにあるのかもしれないけれど、逃げ切れるということはおそらく、ない。避けられない。対峙するほかない。

と、あんまり真正面から突っ込むとクラッシュしかねない。ちょいと視点を変えることも必要。肩から力を抜き、詩情で表現してみたり。

生きているうちは、生きてゆくより外はない。生きるってなんだ。(中略)ちょっとでかい蕗のトウが出て来たら喜ぶことだ。
佐野洋子「神も仏もありませぬ」より

視点を変えたその先に真実が転がっていることもある。
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