六本木のIMA CONCEPT STOREのギャラリーで面白い写真展に出会いました。
(写真は会場の様子。許可をいただいて撮影させていただきました。)
最初に目にした時のイメージは、雪の降る、美しい風景写真…?
でも雪の風景と考えると、青々と明るい空や緑の木々などの背景に感じる違和感。
雪のように美しく見えた白い光の玉の正体は、展覧会タイトルにもなっている「ユスリカ」の蚊柱。
ストロボの光をユスリカが反射して、このような幻想的な世界を創りだしているそうです。
この美しい風景が蚊柱だなんてちょっと信じがたいですが、大判にプリントされた写真をよく見てみると確かにひとつひとつの光の玉が虫の形をしていることに気づきます。
(展覧会フライヤー)
合成でもつくり物でもなく、カメラが映しているものは本当に目の前にいる現実(蚊柱)そのものですが、プリントした写真に映し出されるのは目の前の現実とは全く異なった風景であるのが面白いです。
また、光の玉の正体を知らなくても、東京の日常の風景を幻想的に切り取った作品として楽しめるのが素敵だなと思いました。
(展覧会会場の様子)
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水谷吉法さんは、まだ”写真を本格的に撮り始めて4年、5年くらい”という20代の若い写真家さんながら、すでにIMA photobooksから2冊の写真集を出されているそうです。
水谷さんのHPや、インタビュー記事(「若き写真家が見る歪んだ世界vol.3ー水谷吉法ー」/VICE JAPAN) で他のシリーズの写真も拝見することができますが、「年齢が若いということを、自分なりに言い訳にして(笑)、とにかくやりたいことをやろうと思ってます。」「僕の場合は、まとまり過ぎないようにしたいんです。」とインタビューにあるように、シリーズごとに全く異なったテイストになっています。
でもどの作品も、身近にあって見過ごしてしまいそうだけど、写真のフレームに切り取ってみると現実世界とはちょっと違った世界に見えてくるのが面白いです。(海外で撮影したようなカラフルなインコの写真が、自分が学生時代に毎日目にしていた都内のインコだったのには驚きました。)
こちらの写真展は2015年09月23日(水)まで。
2015年9月11日 (金)には、今回の写真展で展示されていたシリーズの写真集『Yusurika』の発売イベントもあるそうです。
(写真集はこれからの発売になりますが、会場では10種類のポストカードを購入することができました。)
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■DATA■
会期:2015年8月21日(金)~9月23日(水・祝)
会場:IMA CONCEPT STORE(六本木)
時間:12:00~22:00(土、日曜、祝日は11:00~20:00)
料金:無料
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