(写真は大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの作品 「再構築」/ 行武治美
里山の風景と家が溶け込んでしまうとても面白い作品です。)
6月は祝日もないし、天気もスッキリしなくてなんだか憂鬱…
そんな日には、夏〜秋のお休みの予定を立ててみるのはいかがでしょうか?
ちょっと足を伸ばしてまちめぐりとアート巡りをあわせて楽しめる、この夏〜秋に行ける国内の芸術祭をご紹介します。
(画像は大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ HPより)
会期 :7月 26日(日)~ 9月13日(日) :50日間
会場 :越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町)
2000年から3年に1度開催されている世界最大級の国際芸術祭で、日本の地方芸術祭の草分け的なお祭りです。ディレクターは、瀬戸内トリエンナーレやいちはらアートミックスなども手掛けられている北川フラムさん。
「人間は自然に内包される」を基本コンセプトとして、これまでの芸術祭ではあわせて約1000点もの作品が製作されています。
今年、2015年のテーマは”人間が自然・文明と関わる術こそが「美術」”。約100点の新作も公開されるそうです。
今年は、より地域に根差し地域の資源や課題に寄り添う「 エリア別展開 」や、パフォーマンス作品に力をいれているそうです。
私も、過去にうかがいましたが、気持ちのよい里山の中を作品を探しながら散策できるとても気持ちのよい場所でした。とても広域に(東京23区に匹敵する広さなのだとか!)多くの作品が設置されているので、ぜひ時間をたっぷりとってめぐってみてください。(公式サイトには、日程別のモデルコースも紹介されています。)
なお、会場のひとつとなる地域・津南には広大なひまわり畑もあり、こちらも必見です。
(目の前いっぱいに広がる、津南のひまわり畑! 2009年に撮影。)
[2] 水と土の芸術祭2015
(画像は 水と土の芸術祭2015HPより)
会期:2015年7月18日(土)~10月12日(月・祝):87日間
会場:4つの潟及び新潟市内全域
(メインフィールド:鳥屋野潟、福島潟、佐潟、上堰潟 / ベースキャンプ:旧二葉中学校 / サテライト:天寿園、いくとぴあ食花)
「大地の芸術祭」と同じ、新潟で開催される芸術祭。2009年から3年に1回開催されています。
こちらの芸術祭のメインフィールドは、新潟市に数多く存在する「潟」と呼ばれる湖沼。特に4つの「潟」を中心として、約40点ほどの作品が展示されるそうです。
基本理念は「私たちはどこから来て、どこへ行くのか~新潟の水と土から、過去と現在(いま)を見つめ、未来を考える~」。「潟」を通じて、、自分たち自身が自然の一部であることを再認識できるような展示になっているそうです。
なお、作品観覧は基本的に無料。こちらも広大な自然の風景と作品を一緒に楽しめる芸術祭です。
(広大な福島潟の風景。2009年に撮影。)
(画像は別府現代芸術フェスティバル2015「混浴温泉世界」HPより)
会期:2015年7月18日(土)〜9月27日(日)
会場:大分県別府市内各所(中心市街地/鉄輪地区)
こちらも、2009年から3年に1回開催されている芸術祭。
”新たな『混浴温泉世界』のかたちを模索したい”という方針のもと、3回目の開催となる今年で一時休止されるとのこと。
総合プロデューサーは、昨年の「国東半島芸術祭」の総合ディレクターも務められていた「BEPPU PROJECT」代表の山出淳也さん。
テーマは「「世界は不思議に満ちている」。
ことしは、
・案内人に導かれ、別府に眠る今は使われていない建物や入り組んだ路地裏、地下室などの普段は立ち入ることのできない場所で作品を鑑賞する「アートゲートクルーズ」
・別府の町を劇場に、週替わりで会場もパフォーマーも異なるダンスが繰り広げられる「ベップ・秘密のナイトダンスツアー」
・元ストリップ劇場の「永久別府劇場」を会場に、現代美術家や照明デザイナー、システムデザイナー、パフォーマーらがつくるお化け屋敷「永久別府劇場・恐怖の館」
などのプロジェクトが開催されるそうです。
なお、別府から車で20分ほどの大分市では、「トリエンナーレ」にひっかけて、
・トイレを舞台としてアート作品を展示する「おおいたトイレンナーレ」
・JR九州の駅を舞台とした「おおいたトレインナーレ」
なども同時期に開催されるので、併せて巡りたいですね。
(舞台はトイレ?!おおいたトイレンナーレのプレスリリース。)
[4] 中之条ビエンナーレ
(画像は中之条ビエンナーレ HPより)
会期:2015年9月12日(土)-10月12日(月・祝)の31日間 無休
会場:群馬県中之条町 町内各所
群馬県吾妻郡中之条町の温泉街などを舞台に、2年おきに開催されるアートイベント。2007年からはじまり、今年は第5回目。
現在、135組もの参加アーティストが決定しているそうです。
”朝靄に包まれる田園風景、古くから続く情緒ある温泉郷、時が止まったままの木造校舎や古民家。目まぐるしく変わる現代の谷間に残された山村の風景と、人が当たり前に繋がる里山の暮らし”の中で、アーティストが滞在製作を行い、アーティストと地域が共につくりあげる大規模アートイベント。
(画像は~港で出合う芸術祭~ 神戸ビエンナーレ 2015 HPより)
会期: 2015 年 9 月 19 日(土)~ 11 月 23 日(月・祝)(66 日間)
会場:神戸市内 メリケンパーク・ハーバーランドエリア/ 東遊園地・フラワーロードエリア /ミュージアムロードエリア(兵庫県立美術館、横尾忠則現代美術館、BBプラザ美術館)他
阪神・淡路大震災から10年をきっかけに、2007年から2年に1回開催されている芸術祭。今年で5回目。(今年で震災から20年ですね。)
こちらは、現代アートに限らず、新進アーティストの発掘・育成を目的に、コンペティション形式で作品の展示が行われます。
「輸送用コンテナを展示空間とした作品」、「ウォーターフロントのロケーションを活かした作品」「木・紙・布・アクリルなど素材を活かした芸術性のある斬新な玩具」など、独特なテーマがあります。
また、神戸市と連携協定を締結した光州ビエンナーレからアーティストを招いての展示も行われるそうです。
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行ってみたい芸術祭はありましたか?
地域の特徴が際立ったり、その土地の魅力が作品によって引き出されたりする芸術祭。
ぜひ街あるきといっしょに、のんびりと楽しんでくださいね。
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