かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

生まれついた運命のはずがない

2013年07月05日 | Angels' message
アタシは朝から燃えていた。

O中学校に行く日だからだ。

O中学校では、一年生の夏休み明けには、半数近い生徒たちが喫煙者になってしまう。


3年前に初めて喫煙防止講話をやって、そのすさんだ空気にショックを受けた。
落ち着きのない生徒たちと日々闘っているせいだろうか、先生たちの言葉づかいも、投げやりで乱暴なのも気になった。


「あいつら、元々喫煙者になるよう生まれついているんですよ。ひどい親たちばかりですしね。」


もう二度と行きたくないと思ってしまった。


去年、授業後にひとり、男子生徒が禁煙外来に送り込まれてきた。

残念ながら、高校に入った今も、タバコがやめられていないが、外来で彼から色々と話をきいて、学んだことが多かった。


最初は「二度と行きたくない学校」と思ってしまったが、今ではワタシのなかでは「これからもずっと行かなければならない学校」になった。


朝の支度をしながら、O中学校用に授業の組み立てを考え直した。


授業後の感触は悪くなかった。

3年めにして初めて、「給食食べていってください」とのありがたいお申し出をいただき、用務員のおじさんの差し入れだという漬物と茹でたジャガイモつきの給食を、校長先生と養護の先生と一緒にいただきながら、今後のことも含めた話し合いをした。


継続は力なり。

この言葉を信じて、やっていく。
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