かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

乳がんとタバコと彼と

2014年02月10日 | サポーターの心得
20代女性、乳がん。

手術を間近に控えて、禁煙を希望して来院。

震災のときに、タバコが入手しづらくなって、「この際だからやめよう」と思ったけれど、まわりにタバコを吸う人が多くて、もらいタバコなどをしてしまい、結局やめられなかった。

「父も彼氏も吸うんです」


『(乳がんは)検診で見つかったの?』

「彼が見つけてくれました。女性の多い職場なので、しこりがあるって打ち明けたら、すぐ病院に行ったほうがいいって勧めてくれて・・・治療が遅れずにすみました」


『禁煙のことについては、周りのひとはなんて?』

「病気だからしかたないね・・・って」

『えっ?!病気にならなければ、タバコやめずにすんだのにねっていう意味なのかしら?』

「そう・・・なんですかねえ・・・(以前やめようと思ったときは)お金ももったいないし、いずれ結婚するだろうからと思って、やめられるときにやめちゃおうって思ったんですけど」


『乳がんは、遺伝性の要因が強いがんではあるんだけれど、でもやっぱりタバコでリスクはあがるのよ。受動喫煙でもね。今回のことでは、(病気を見つけてくれた)彼に感謝ね。だからよけいに、彼にもタバコやめてほしいわね』





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