かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

医者の喜び

2010年10月31日 | 今日のワタシ
いかに死なせるか…それも大事な医者の仕事だと書いておきながら、次の日、テレビを見ながら感動して泣いている自分がちょっと可哀想になった。


偶然にも、フィクションとリアルのふたつの医者のドラマをテレビで見たのだった。

フィクションもののほうは、アメリカのテレビドラマ「グレイズアナトミー」。
医療ドラマというより、若い医者仲間たちがやたらとくっついたり離れたりという恋愛もの。

なので、あまり好きではないのだけれど、たまたま見ていたら、帝王切開の際にメスで傷つけてしまった赤ちゃんの手術を成功させるというエピソードだった。

現実的には信じられない内容だけれど、臍帯を利用して切断してしまった腕の動脈を繋げるという手術中に、関係のない話をしている若い医者たちに対して女性指導医が「今はこの子が腕をちゃんと使えるようになることだけを考えなさい」と激を飛ばす場面に感動して泣いた。


もうひとつのリアルなほうは、バングラデシュの双子の子どもの話。

途中からだったので詳しくはわからないが、その双子は生まれながらにして頭部がくっついてしまっており、お互いの顔を見たことがなく、歩くこともままならない。

その双子の分離手術についてのドキュメンタリー番組だった。

手術は見事成功。
手術に関わった医者やコーディネーターの人たちの幸せそうな様子に、また泣かされた。


そう。
医者だったら、こんな喜びも得られるはずだったのだ。
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