オーケストラの演奏会本番で、2曲もソロを弾くなどといったラッキーチャンスは、そうそう巡ってくるものではないと思う。
そんな貴重な経験ができるというのに、当ブログにほとんどそのことを書かなかったのは、現実を直視したくないという自己防衛反応だったのかもしれない・・・などと思っている。
スペイン奇想曲は5月の本番でも一度弾いているのに、その頃よりも全体練習での失敗率がどんどん高くなり、自分でもわけがわからなくなった。
ペルシャの市場の王女様のソロのほうは、曲自体の難易度が他曲よりも低いということもあって、合奏回数が断然少なく、本番が近づくにつれて、不安が大きくなった。
ふだん、管楽器のソロに対しては、トレーナーや指揮者が細かく指導をして、繰り返し演奏させるのに、こちらはサラッと流されて、果たして良いのか悪いのかわからない。
自分としては決して良いとは思っていないから、指導・指摘されないのは、これ以上は望めないと始めからあきらめられてしまっているのではないか・・・などと悪いほうに考えてしまったりもして、内面的状況はますます悪くなった。
というわけで「ひじょーにマズイ状態」のまま、本番を迎えることになってしまった。
で、結果はというと、団員たちから本番終了後にいただいた感想で想像していただけるだろうか。
「あれほどのプレッシャーをどうやって克服したんですか?」
「本番に強いねー!めちゃくちゃ図太い神経してるね」
「今までで一番良かった」
「わざとみんなをビックリさせようと思って、直前までうまく弾かなかったの?」
とにかく、あきらめたら終わりだと思った。
前日の夜、TVで松岡修造が「いつでも本気!あきらめない!自分を応援してくれている人たちのことを考えろ!」と言っているのを見て刺激された(笑)。
本番直前、他の団員の独奏が確実に上手くなっているのがわかって、それにも大いに刺激された。
縁起担ぎ的手段にも最善をつくした。
自分に自信を持ちたいときに決まってつけているピアスとネックレスを本番で身につけたり、例の女優オイルを塗りたくったり、本番中に見ることができるように、大好きなチェリスト Davide Amadio と一緒に撮った写真を譜面台に置いたり・・・(笑)。
「本当に最後までどうなっちゃうんだろうと心配していましたが、本番は素晴らしい出来でした。社会人として経験豊富な皆さんの底力を見せつけられました」
練習にずっと付き合ってくださったプロの演奏家の方が、打ち上げでこんなようなことを言っていた。
本当に彼女が言うように、社会人として様々なストレスを経験・克服してきたことが、良い演奏につながっているのだとしたら、アマチュア音楽家としては嬉しい限りだ。
チェロを弾くことを楽しんで精神的健康を保つことは、社会人として良い仕事を続けていくために大切だということはこれまで思っていたことであるが、その逆の、社会人としての成長が趣味の質をあげることにもなるのであれば、こんなに理想的な循環はないではないか。
そんな貴重な経験ができるというのに、当ブログにほとんどそのことを書かなかったのは、現実を直視したくないという自己防衛反応だったのかもしれない・・・などと思っている。
スペイン奇想曲は5月の本番でも一度弾いているのに、その頃よりも全体練習での失敗率がどんどん高くなり、自分でもわけがわからなくなった。
ペルシャの市場の王女様のソロのほうは、曲自体の難易度が他曲よりも低いということもあって、合奏回数が断然少なく、本番が近づくにつれて、不安が大きくなった。
ふだん、管楽器のソロに対しては、トレーナーや指揮者が細かく指導をして、繰り返し演奏させるのに、こちらはサラッと流されて、果たして良いのか悪いのかわからない。
自分としては決して良いとは思っていないから、指導・指摘されないのは、これ以上は望めないと始めからあきらめられてしまっているのではないか・・・などと悪いほうに考えてしまったりもして、内面的状況はますます悪くなった。
というわけで「ひじょーにマズイ状態」のまま、本番を迎えることになってしまった。
で、結果はというと、団員たちから本番終了後にいただいた感想で想像していただけるだろうか。
「あれほどのプレッシャーをどうやって克服したんですか?」
「本番に強いねー!めちゃくちゃ図太い神経してるね」
「今までで一番良かった」
「わざとみんなをビックリさせようと思って、直前までうまく弾かなかったの?」
とにかく、あきらめたら終わりだと思った。
前日の夜、TVで松岡修造が「いつでも本気!あきらめない!自分を応援してくれている人たちのことを考えろ!」と言っているのを見て刺激された(笑)。
本番直前、他の団員の独奏が確実に上手くなっているのがわかって、それにも大いに刺激された。
縁起担ぎ的手段にも最善をつくした。
自分に自信を持ちたいときに決まってつけているピアスとネックレスを本番で身につけたり、例の女優オイルを塗りたくったり、本番中に見ることができるように、大好きなチェリスト Davide Amadio と一緒に撮った写真を譜面台に置いたり・・・(笑)。
「本当に最後までどうなっちゃうんだろうと心配していましたが、本番は素晴らしい出来でした。社会人として経験豊富な皆さんの底力を見せつけられました」
練習にずっと付き合ってくださったプロの演奏家の方が、打ち上げでこんなようなことを言っていた。
本当に彼女が言うように、社会人として様々なストレスを経験・克服してきたことが、良い演奏につながっているのだとしたら、アマチュア音楽家としては嬉しい限りだ。
チェロを弾くことを楽しんで精神的健康を保つことは、社会人として良い仕事を続けていくために大切だということはこれまで思っていたことであるが、その逆の、社会人としての成長が趣味の質をあげることにもなるのであれば、こんなに理想的な循環はないではないか。
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