☆恩師☆

あるはずのテーブルクロスが見つからず、
棚の奥までひっくり返して探していました。
すると、14年前に日本紅茶協会からいただいた
ティーインストラクターの認定証が出てきました。
そして引越しの時以来棚の奥に詰めこんでいた、
昔の写真や資料がたくさん出てきました。

改めて紅茶と出会った頃を思い出し、
感慨にふけっていたその日の夜の事です。
日本紅茶協会専務理事が亡くなられたという訃報が入りました。

編集者の時からお世話になり、私を紅茶の道に導いて下さった恩師でした。
厳しいなかにも深い愛情があり、言いにくい事も
面と向かって指摘して下さる立派な方でした。
駆け出しの編集者だった私を茶摘研修まで同行させ、
手取り足取り紅茶の魅力を教えてくださいました。
そして、当時６０倍もあったティーインストラクター会の道を
作ってくださったのです。
まさに編集社を辞め、人生の転機となった年でした。

恩師から学んだ事によって、人の生き方は大きく変わります。
先日、息子の担任の先生にお会いしました。
定年されて今は現役を退かれていますが、
まさに教師という職業に全てを捧げた方でした。
その情熱は不安や迷いも吹き飛ばし、
照り付ける太陽のごとく、いつも子供達を照らし続けてくださいました。
そして今もなお、その愛情の光を降り注いで下さっています。

人生に影響を与える恩師にめぐり会うことができ、
私も息子も本当に幸せだと思います。
道を説くには、強い意思と覚悟が要ります。
時に孤独であったり寂しさを感じることもあるかもしれません。
でも、そこにはたくさんの後に続く意思が生まれるでしょう。
お通夜の席に参列して、たくさんの熱い涙を見てそう感じました。